致知メルマガ(平成28年10月29日)より。
化粧品メーカー・資生堂で女性初の執行役員常務に就任され、現在は顧問として
多くの方の教育にあたっておられる関根近子さん。
5年ほど前から『致知』を愛読されているという関根さんは
「まごころ」や「おもてなしの心」のベースは人間力だとおっしゃっています。
関根さんが語る、
「表面だけでなく、内面からにじみ出る人間力を高める方法」とは?
『致知』最新号よりお届けします♪
『致知』を知ったのは5年ほど前になります。
「自分も愛読していて、とても勉強になる月刊誌があるから」
と友人が一年間の購読をプレゼントしてくれたのです。
読み始めたばかりの『致知』に「一隅を照らす、此(こ)れ則(すなわ)ち国宝なり」
という言葉があり、とても心に響きました。
この言葉そのものは早くから知ってはいたのですが、改めて触れた時に、
かつて会社人生の中で左遷と思われるような出来事を体験し、周囲から冷ややかな視線を
浴びていた時のことが頭に浮かんでいました。
「どんな環境にあっても、その場を照らしていこうという生き方を心掛けていれば、
左遷や窓際などというものはないんだ。すべては心の持ち方次第なんだ」
そう考え直して勇気を振り絞った体験が蘇ってきたのです。
もちろん、これは「一隅を照らす」という言葉に対する私なりの解釈なのですが、
『致知』を紐解くと、高い見識をお持ちの方が、ご自身の体験と重ね合わせながら、
この言葉を解説されています。
「ああ、こういう見方、捉え方があるのか」という驚きや発見があり、それからというもの、
隅から隅までくまなく読むようになりました。
私は当社女性初の執行役員常務として、全国に1万人いるビューティーコンサルタント(BC)の教育に当たってきました。
BCとは、店頭で直接お客様に接する美容部員たちです。
私も高校卒業後、20年間BCとして働いてきましたのでよく分かるのですが、
商品に対する知識やスキルはテキストを使ってある程度教えることができます。
しかし最も大切な「まごころ」「おもてなしの心」は、テキストの内容だけでは
決して身につくものではありません。
「おもてなしの心」のベースとなる人間力を高めるにはどうしたらよいのか。
そのヒントを私の言葉や文章で伝えようとする時、最も役に立っているのが
『致知』からの学びです。
研修の場では、BCの皆さんから時々、
「関根さん、人間力を高めるにはどうしたらよいのですか」とダイレクトな質問を受けることがあります。
そういう時、私は
「絵を見たり、よい音楽を聴くのもいいでしょうが、やはり本を読むことです。
ただし、ただ読むのではなく、何かを得ようと思って読まなくては身につきませんよ」
とお答えすることも少なくありません。
とかく外見ばかりに目が行きがちな業界ですが、その人の内面から滲み出る人間力こそが問われているのです。
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