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2016年11月09日23:41

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自意識ボーイ

知り合いに、40代後半で、自意識過剰な男がいる。
彼は、学生時代からアングラパンクにのめり込み、今現在も時たまライブを行っているのだが、あのてのジャンルにありがちな、精神のドロドロした内面性を他人に対してぶつけてくる性質を持ち合わせている。
仮に彼のことをGと呼ぶ。

私も、学生時代はアングラなパンクにドップリ浸かっていたし、30代後半には、高円寺のアンダーグラウンドなライブハウスに出演もしていた。そのため、Gのような性質に一定の理解は示していた。
しかしながら、Gは、周りの人間を傷つけてはばからない。特に、私と親しくしている人間がGに傷つけられていったため、私はやむなくGから距離を置くことにした。これは私なりの大人としての配慮である。
私から急激に距離をとられたGは、そういうところには敏感な性質のため、執拗に私に接しようとする。そんなGに私はますます嫌悪感を募らせ、もはや生涯修復することのない心の隔たりができてしまった。
そんなGをちょいと分析してみたい。

Gは、結婚もしていて子供も2人いる(高校生と小学生)。にもかかわらず、自由奔放に思うままに生きることを是としているため、ライブハウスに来ているメンタルの弱い女の子などを、独特の内面をえぐる語り口で手篭めにし、喰いまくっている。
自分は、今までにやった女の数は200人を超える、が自慢で、そのことを自慢げに公言することをはばからない。
家庭環境がうまくいっているかどうかは、私のあずかり知らぬところだが、こと倫理観や道徳性が甚だしく欠如していることには異論はなかろう。
しかも、その倫理観・道徳性の欠如については、Gがむしろステータスとしているところですらある。
Gは、恐らく9割方の人に嫌われる性質を持っているだろうが、残りの1割は、Gのそのインチキ臭い語り口により、コロリを騙され、男女問わず、Gに心酔するものさえいる。それこそが、Gが己を成り立たせる無上の価値観であるのだ。
その語り口は、メンタルが弱い、精神的に未熟なものであれば騙されるエッセンスが多分に含まれている。例えばこうだ。

「俺を嫌う人間は、自分に嘘をついている奴だ。本当の自分を表現することを恐れている奴は、俺をみて自分にやましさを覚える」
「俺は嫌われ者だ。地球上で誰か1人を殺すとしたらGだ!と散々言われてきた。でも、そんな奴らが俺を自分の結婚式のスピーチに選んだりする」
「お互いに建前だけの会話しかできない奴は、何のために生きているかも考えられない弱者だ。本当に不満のない生き方をしたいなら、嫌いな奴に嫌いと言え」

とまあ、一歩間違えれば自己啓発セミナーか?お前は!とでも言いたくなるような発言のオンパレード。私は最初、こいつはカルト教団か何かに所属している奴かと思った。
私はGからは、距離を置いている。彼が現れるとスっといなくなるのだが、そういった私にでさえ、
「本当は俺のことが嫌いじゃないくせに、周りに遠慮して俺のことを嫌いなフリをしている。あいつは自分の心を偽っている器量の狭い人間だ」
ということを言いまくっている。
多分、私が精神的に未熟で他人の意見にすぐに翻弄されるタイプなら、Gのそんな言動に引っかかり、Gの罠にはまっていくことだろう。
だが、私はGは相当胡散臭い人間だというのは、初対面の頃から思っていたので、Gとまだ普通に話をしていた当初から、どっかにラインを引いていた。
そんな胡散臭さをプンプンかもし出している人間に、普通の大人が持ち合わせている判断力が狂わされるはずもないのだが、Gにはそれがわからない。
私は実は、彼にこんなことを言っている。
「あんたに対して好きも嫌いもないよ。あんたのやっていることが善か悪かも俺には判断はつかないので、何も言えない。ただ、本能が拒絶する体臭を発しているから避けているだけ」
どこまで伝わったかわからないが、これが本音。
つまり、Gに対しては、好き勝手生きりゃいいし、俺の知ったことじゃない、けど俺は関わりは持たないんで、そっちも関わるなっていうこと。
これ以上関わってくるんであれば、それは大人としての常識を逸脱している。

さて、私がGに鼻を摘みたくなるほど生理的嫌悪感を覚える理由。
私はとにかく、ミュージシャンという人種が嫌いだ。自分が若かりし頃バンドなどをやっていて、かつGと同様なジャンルの音楽をやっていて言うのもなんだかなーと思うが、これはやっていたからこそ感じること。
音楽をやっている人間が全員がそうだとはもちろん思ってはいないが、彼らのうち少なからずが、自意識で満たされている。自意識過剰なのだ。
特にパンクだとか、70年フォークだとかいったジャンルには、「俺が、俺が」ばかりなのである。一般的な社会=不純な悪、音楽で自己表現する自分=純粋な善、という暗黙の信念が含まれていて、その純粋な善が、音楽という純粋な表現方法を用いて不純な悪に立ち向かうという、超ナルシシックなヒロイニズムがある。
私が感じたのは、パンクなどをやっている奴らは、所詮は「社会に反骨する自分」という既存のスタイルを踏襲しているだけであって、その結果が、自堕落な生活だの、奔放な性行為だの、ドラッグだのに溺れることがカッコ良さだとする幼稚な勘違いの行動に向かわせる。
じゃあ彼らが不純な悪と思う、自己犠牲を伴いながら日々忍耐し真面目に生きている社会人などは、自己欺瞞でしかなく哀れな家畜に過ぎないのだろうか?
私は、男子がことを成し遂げるのは、この日々の忍耐の中で、己を磨き、社会の中での生き方を身につけ、その努力が成熟して初めて自己表現が可能だと思っている。年をとるほどに、社会でキャリアを積み重ねるごとに、昔から教えられている修身の教科書のような内容ってやはり正しいんだなって思うようになる。まあそれが大人になるってことなんだろうが。
苦難を乗り越え、努力が実り、評価される人間は無条件でカッコイイと思う。その代償として国民栄誉賞を受賞したり、ノーベル賞を受賞したりする人は、賞を貰うから凄いんじゃなくて、苦難を乗り越えて途中で投げ出すことなく努力し続けたから凄いんであって、だから彼らの顔は皆、一様にカッコよくみえる。
私は、そこに価値観をおくため、
自堕落な精神的未熟者を肯定することで、彼らの教祖となり悦に浸っているGにはたまらない不快感を覚えるのである。
Gはそのため、精神の弱者を探し続けている。ほとんどの人が、弱い自分を克服し努力することで立派な社会的人間になっていくのだが、そういう人たちにでさえ、「内面は弱いはずだ」と揺さぶりをかけ、それを呪文のように繰り返し洗脳していき、精神的弱者の世界に陥れていこうとする意思さえ見受けられる。
洗脳の結果、「本当の私は実は弱いんです、いつも不安なんです、いつも心がかき乱されているんです」となったところに、「本当のお前を理解できるのは俺だけだ」となり信者にする。相手が女だったら、ついでにセックスまでしてしまう。
オイ。これって、カルト宗教のマインドコントロールそのままじゃねーか!!
だったら、手っ取り早くカルト宗教でもやって、街頭で一般人でも洗脳し続けろって思ったりする。

そして、Gの自意識はとどまることを知らない。
「俺は幼少期にこんなトラウマを抱えている。俺はこんな人間だ。俺が本気で心を開かせれば引きこもりを外に出すことだってできる。」などなど
まー私は、「あんたがどんな人間なのかは俺のあずかり知らぬところだ、好きにやりゃいいさ。でも俺に金輪際話しかけるな」といったことは言うのだが、垂れ流した自意識の排泄物なんて、一部マニア以外に誰が興味もつってんだ?それを40代後半にまでなってわからないって、ここまでいくと、彼は恐らく人格障害なんじゃないかと思う。
ちなみに、「引きこもりを外に出すことだってできる」ていうのには、全く根拠がない。そういう実績があったわけじゃないから。
じゃあ具体的にどうやるんだ?って聞くと、「普段他人に話せない本当の心の闇を、自分に話させる。自分にはそれができる。そうやって心を開くことで、心を閉ざす引きこもりから脱却させる」という、全くの説得力の乏しいもの。幼稚でしかない。
大人であればわかるはずだ。
よしんば、次の日、その引きこもりは「外へ出てみるかな」っていう気持ちになるかもしれない。でも、次の日もその次の日も、時間は死ぬまで続いていく。1月後、1年後、10年後とずっと引きこもらないでいるには、引きこもりの根深い原因を根絶やしにするしかないのだが、それがたった1回の会話で可能だ、そんな魔法が存在するのか?
その引きこもりが引きこもった原因、それは精神疾患かもしれないし生来の気質かもしれないし家庭環境かもしれない。または学校で長年イジメにあい社会に対する絶望的な不信感かもしれない。
恐らく、それほどまで根が深いものだろうし、恐らく、精神科の医師の治療や、心理カウンセラーのセラピーなども受けていることだろう。
それでもっても、抜け出せないその人の根深い業を、どこの馬の骨かわかんない奴に心を開いて話したところで解決する問題か?そもそも、そんなことを大した社会的実績もない人間が偉そうに言うこと自体がおこがましく、鼻をつんざくほどの不快感を感じる。
もし、本気で引きこもりを救いたいのなら、我々専門家じゃない人間が出来ることなんてたかが知れている。
私だったら、具体的に、引きこもり支援のNPO法人などを立ち上げ、資金援助だの就労援助だの、その程度くらいしか出来ないと思っている。それでも、相当のパワーが必要だが・・

とまあ、そんなわけで、世の中には、こんな人間が存在する。
私は、もうGは狐狸妖怪の類であって、人間じゃないと思っているので、近づかないか、来たら退治するだけなんだが、それでも一部、Gの妖術に取り憑かれて不幸になっていくものもいる(その多くはメンタルの弱い女性だ)。
まー私からどうすることもできないが、メンタルが弱かろうが、自分を陥れる危険なものかそうじゃないのか、を判断するくらいの賢さは持って欲しいと思う。

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