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2016年10月09日00:37

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会場の前で淋しさを感じ

 今日のチラシ配布の仕事は久しぶりにアデランス現場であった。
 数週間ぶりであったが。配布の規則が更に厳しくなっていて、とてもやりづらかった。
 しかも、昼前まで雨が降っていたので、それもテンションを悪くしてくれた。
 でも、アデランス現場は反応がいい現場ではないので、今日は全体的にいい結果を出すことができなかった。

 アデランス現場の配布ポイントの一つの、この町で有名なコンサートホール前がある。
 ここはアイドルや声優のコンサートがよく行われていて、その時はそのお客様が多く来てしまい道が狭くなってしまうので、配布がやりづらくなってしまうため、コンサートがある日はあまりやりたくない所である。
 しかし、残念なことに今日は声優のコンサートがあり、しかもその開場時間前に配布の順番がまわってきてしまい、やることになってしまった。
 そして、案の定、ファンで埋め尽くされている道を、動くことができず、配布をするのであった。
 さらに、開場時間が近づくにつれて人は増えてくるので、指定されていた配布時間を早めにきりあげてしまった。

 そんな状況の中、30代くらいの男性が、「チケット、譲ってください」という紙を持って立っていた。
 理由はわからないがチケットを手に入れることができなかったようである。
 まわりは、これから始めるコンサートへの楽しみという高テンションの中、一人、淋しく紙を持っている男性は客観的に見たら、とても浮いているものを感じた。
 一人だけ空気の違う男性を見ていると、ちょっとかわいそうな気もしてきたのであった。
 しかし、「チケット譲ってください」という紙を持ってまでコンサートに行きたいと思っているのに、なぜチケットを買うことができなかったのだろうか?
 それがとても気になってしまう。

 仕事の終了時間の関係で、その男性がチケットを手に入れたのかどうかはわからない。
 でも、多分、手に入れることなく、帰ったんだろうな、と考えてしまうのであった。

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