財布を拾ったK君

　今日も掃除の仕事であった。
　昨日はM君が風邪で休んだので、今日は治って来てくるのかどうかと心配であった。しかし、M君、風邪をちゃんと治して来てくれて安心した。
　おかげで、今日はいつも通りの仕事をすることができた。

　仕事に一段落つけて、事務室で休憩をしていたら、派遣から来ているK君が入って来る。
　K君は建物の外のまわりの掃除をしているのだが、その途中、財布を拾ったというのである。
　財布が落ちていたのが建物の前にあるバス停で、微妙に建物の敷地外で会った。
　これが建物の中、外でも敷地内であれば、建物の警備に渡すのであるが、今回は微妙にそうではない場所だったので、K君わからず、どうすればいいのか、尋ねてきたのであった。
　オイラもこうゆうパターンははじめてであった。でも、敷地ではないから交番に届けるかなと思うのであるが、これが確かな答えとわからなかったので、とりあえず警備に持っていって、聞いてみるように指示をした。

　結局、敷地外ということで交番に持っていってくれと警備に言われ、K君が帰る途中にある交番に届けることにした。
　それで、K君、持ち主の連絡先がわかるのではないかと思い、中を覗くのであった。
　財布の中にはお金が入ってなかった。
　免許所、通院されている病院の診察券、銀行のキャッシュカードが入っていた。
　もしかしたら、すられた財布かもしれないなと二人で話すのであった。
　でも、中にお金があったら、謝礼がいくらかもらえるんだな、とちょっといやらしいことを考えてしまった。