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2016年07月27日12:30

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南アルプスが繋がった!!!−3 聖平へ

7月21日

今日は、いよいよ聖平まで歩く。南アルプスが繋がるのだ。
コースタイムは8時間だ。休憩を入れたら10時間くらいになるだろう。
昨日のシャリバテを反省して、カップ麺とパンを食べる。
4時15分に出発する。

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イザルヶ岳は360度の展望があると書いてあったので、そこでご来光を見ようと思ったが、遅くなってしまう。今日は雲が多めだからご来光は拝めそうにない。登らないつもりだった。
イザルヶ岳への分岐を過ぎると、朝焼けの空が赤かった。
やっぱり登ろう。分岐に荷物を置いてイザルヶ岳に向かった。

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樹林帯を過ぎると小さな石で覆われた眺望のいい山頂が見えた。
360度の展望が広がる。だが、雲が低く垂れこめている。富士山も雲の下だ。
ご来光は見られそうにないので、日の出の時刻を待たずに降りる。

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静高平で水を汲む。今日は聖平まで長いので、また2.5リットルの水を持つ。
せっかく食料が減ったザックが重くなる。だが、水が足りなくなって茶臼小屋に下りるのは嫌だ。

まずは下りだ。そして、小さなアップダウンの道。
快調に下る。やっぱり朝食を食べて良かった。

茶臼岳に着く。10時だ。戻ってきた。
後方には歩いてきた光岳からの道が、前方にはこれから歩く上河内岳から聖平が見える。

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携帯を見ると、相方からメールが来ていた。
「今日は雷雨の可能性。かみごうち、竹内門より上は森林限界上逃げ場なし。悪ければ草原のところで遊び茶臼に引き返すも一法」

空は晴れている。すぐに雷雨なんて来そうにない。
相方に電話する。今はまだ晴れているから上河内岳に行くと言うと、できるだけ急いだほうがいいと言われた。

茶臼岳でゆっくりしようと思ったがすぐに下る。
茶臼岳と上河内岳の間には気持ちいい草原が広がっていた。
聖平から来たという男性はゆっくり弁当を食べている。私もゆっくりしたかったが、雷雨が気にかかる。休まず進む。

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上河内岳に着く。まだ、晴れている。誰もいない。

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光岳方面や赤石岳には雲がかかってきたが、聖岳と上河内岳の上には青空が広がっている。

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上河内岳の肩に下りると、聖岳から来たという男性がいた。
「茶臼岳も登らないといけないんですよね。」

「聖平から聖岳を往復して、今日は茶臼小屋までです。明日は光岳をピストンします。百名山を登りに来たのに、南アルプスはその間にいくつも邪魔な山があって登らないといけないから嫌だ。」その男性は不機嫌そうに話す。
「北アルプスは大天井とか双六は巻けるのに、南アルプスはみんな邪魔なピークを超えないといけないように道が作られている。」
「私はその間の山を登るのも好きなんです。」
それ以上不平を聞くのは嫌なので、先に進む。
この人は百名山だけ並んでいればいいと思っているんだろうか。

上河内岳を下ったら聖平だ!もうすぐだ!!
と思ったのだが・・・

南岳までも、その先も道はガレたところが多い。滑りやすそうなトラバースも多い。落ちたらおしまいだ。慎重に下る。

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急な石ころの多い道を下る。疲れてペースはどんどん落ちる。まあまだ雷雨にはなりそうにないし、ゆっくり下ろう。

やっと、やっと、聖平への分岐に着く。

やったあっ〜〜〜!!!
繋がった!!!

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14時22分。小屋から休憩を入れて10時間かかっていた。

聖平小屋で最後のテントを張る。
ワインで乾杯する。

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その日はテント場で千葉から来た男性と話した。
その方は64歳で、光岳から鳳凰三山までテント泊で歩く予定だと言った。
「でも、雨が降ったら停滞するし、小屋に泊まるかもしれませんよ。」と笑う。

夜中に雨が降ってきた。
翌日は天気が悪くなると小屋の人が言っていた。天気が良くなれば聖岳をピストンして下ろうかとも考えていたが、その考えはなくなった。
明日はゆっくりと下ろう。

7月22日

起きると雨は上がっていた。だが、どんよりしている。
縦走予定の3人のテント泊の男性は3人とも今日は停滞すると言った。
「こんな天気の日に聖岳に登っても何も見えなくてつまんないでしょ。」

私は下るだけだ。
昨日のうちに小屋の人に頼んで、下山口から近い温泉の白樺荘を予約してもらっていた。ここに泊まると、井川観光のマイクロバスに乗せてもらえる。
茶臼小屋か聖平小屋に泊まってもバスに乗れるが、テント泊だけだと乗せてもらえないことになっている。
林道を3〜4時間かけて駐車場まで戻る気にはなれなかった。すぐに運転して帰っても途中で仮眠することになる。たまにはゆっくり温泉に泊まって帰ろう。それにここは二食付きで6990円、山小屋に泊まるよりも安い。

バスは13時だ。余裕を見て6時15分に小屋を出る。

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「繋がったんだなあ。」
歩き始めて、改めて今までの山行を思い返す。
やっと南アルプスが繋がったという実感が湧いてきた。
ちょっと涙が出てきた。

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