いない事の証明は必要ない。

未だに 「100％いないことを証明しろ」 という人が居る事が不思議であり、残念だ。

“悪魔の証明” という表現を知らないのだろうか。

基本的には “いる・ある” と言う人が証明するものであって、“いない・ない” と言う人が証明するものではない。何故なら、「日本にはいない」とすれば、日本全土をほぼ同時にありとあらゆる方法で探索しなければならず、ほぼ不可能だからだ。

ましてや「心霊現象」などは、何を以て “心霊現象である” と定義するのか。

ここが曖昧では各々が自由に、どんな現象でも、不思議であれば 「心霊現象である」 と言えてしまう。それが虚偽・妄言であってもだ。そこで冒頭に書いたように、「100％いないことを証明しろ」 と言われたのでは説明のしようがない。


「この前、車とバイクの死亡事故のあった交差点で血まみれの男の霊が立っていた」 と言う人に 『そんな霊がいるなんて信じられない』 と言い、その返答が 「いないというなら証明して見せろ」 ではたまったものではない。

何故なら、彼の目撃証言が真実である証拠はないし、それを信じるに値する根拠や理由を告げられてないのだから、信じられないのは “当たり前” であり、信用を得る為に証明するのは証言をした方だからだ。

ちなみにこの例で私は “彼” と言っている。そう実際にあったやり取りなのだ。

後で新聞を見て分かったことだが、バイクを運転してた男性は骨折などの重傷だが助かっており、車の助手席にいた70歳代の女性が頭を強く打つなどして死亡。運転していた70歳代の男性はムチ打ちなどの軽傷だった。新聞には「頭を強く打つなどして死亡」とあるのに、「死因は出血によるショック死」だとあるので、現場の血痕は女性のものだったのだ。

彼の言う「血まみれの男の霊」とやらは、嘘であった可能性が極めて高い。何故なら、その交差点はそれまで単なる草原であり、道路が完成してからは一度も事故の無い見通しの良い交差点で、初めて事故があったことから注目されたのだ。他の事故での霊と間違えたという言い訳もできない。

この一件から、霊感があるという人の話は毎回注視してきたが、詳しく聞けば聞くほどブレるし、曖昧になっていく。試しに自分で合成した写真（もちろん事故など無い場所）を見せても心霊写真だといい、そこに出てくる霊も十人十色で、あるはずのない事故状況も様々だった。

要するに信用できないのだ。


つぶやきの中には 「有るよ。無いと云う方がオカルトだね(笑)」 と言う人もいる。

では私が

　 『この前、机とビール瓶の霊を見た。捨てた人間を恨んでいて探していた。無機物にも意志がって全て霊となって彷徨っているんだ。普通の霊感ある程度の人には見えないんだけど。ちなみに幸福の科学の教えを口にすると消えるんだ』

と言って信じて貰えるのだろうか。もちろんこれは口から出まかせである。

ではこれが嘘だという証明をしてみせろと言われたら、100％出来ないと断言できる。何か言ってきたら霊感のある人が良く言うように、「見えない人には分からない」と言えばいいだけだからだ。

さからこそ、「いる・ある」という人が証明する必要がある。

他にもこのような人も居る。


＞科学を根拠に"否定"するやつはカルト信者と同次元だと自覚してほしい。
＞科学を根拠にしているなら"懐疑"までしか出来ないんだよ…
＞科学が森羅万象を解明し切ってないんだからさ。


科学を根拠に否定されるなら、覆すだけの理由と根拠を提示すればいいだけだ。だがそれはできないのだろう。だからこそ信じられないのだという事が分からないのだろうか。

科学が全てではないが、科学とはそこに至るまでの経緯を解明を含めて論理、そのアプローチの仕方が多くの人が納得のいく（というよりそうである）証明の方法であって、現段階ではその証明が一番有効だからに過ぎない。

勿論過去の証明が覆される事もあるが、逆に霊感のある人の言い分にどれだけの信頼性があるというのか。科学を否定するなら、それ以上に万人に訴え、信頼できるものを提示すべきだ。


そして、科学が全てではないが、

　　「科学が森羅万象を解明し切ってない」

からと言って、

　　「だから心霊現象が存在する」

とはならない事も理解すべきだ。



この手の話では 「霊はいる」 と言う人と 「霊はいない」 と言う人とで必ず分かれる。

しかし基本的に 「霊はいる」 と言う人が証明させ、信を得るべき立場であって、「霊はいない」 と主張する人に証明を促すものではない。


若手会社員の3割「心霊現象を信じている」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=29&from=diary&id=4098807