先日、松江の某所で、クリスタル・ボウルのミニ・コンサートをしたのですよ
スタートして間もなく、一人の中年女性客が遅れて入ってきたのです
この女性、演奏中も、しきりに時計を見たり、ウチワを扇いだりと、明らかに身体中からイライラ・オーラをバンバン撒き散らしておられました
(  ̄▽ ̄)
「クリスタル・ボウルは、初めてですか?」
「あたしは、イベントがあるっていうから、来てみただけよっ!
失礼だけど、この音、耳に響いて耳障りだわ!
この音、なんかに効くわけ?」
「さあ〜、なんに効くんでしょうねぇ(  ̄▽ ̄)」
「なによそれ?あなた、わかんないのに、やってるわけ?」
「まあまあ、マダム、ご自分で体験してみることが大事だと思いますよ」
「わたし、マダムじゃないから!五月(さつき)って名前だから!」
「おやおや?では、マダムは、三月生まれかな?」
「五月よっ!」
「先ほど、あなたが言われたように、このクリスタル・ボウルは、何に効くというわけではないんですよ」
「わたし、効かないなんていってないわよ!」
「まあまあ、マダム」
「わたし、マダムじゃないから!」
「でも、マダムって、なんかカッコいいじゃないですか!マダム・ヤンみたいで」
・・・・・
どうやら、このマダムは、私の「シャドウ」なのですよ
「シャドウ」とは、自分自身の影ですな
対人関係において、厄介な人が現れるのは、実は自分自身の影なのですよ
シャドウに遭遇したら、どうしたら良いか?
批判しないで、笑いに昇華するのが一番です
まずは、この女性に「マダム」というアダ名をつけてみました
夏目漱石の「坊っちゃん」がやったテクニックですな
坊っちゃんは、赴任早々、周りの人すべてに、「赤シャツ」「野だいこ」「山嵐」というアダ名をつけてしまうのです
マダムとの会話は、だんだん掛け合い漫才のような状態となっていったのですよ
やがて、私はこう言いました
「今度は、みなさんにクリスタル・ボウルを鳴らしていただきましょう!このクリスタル・ボウルは、演奏者の意識と共鳴するのです
私は、ヒーリングとか苦手でね
ぜんぜん、やりません
やはり、個人的には、ヒーリングは、女性にやってもらうのが良いですな
どんなに凄いパワーを持つヒーラーがいたとしても、獣みたいな中年の男性ヒーラーより、優しい女性ヒーラーのエネルギーに癒されたいですな(  ̄▽ ̄)
では、看護師でヒーラーもやっておられる、チァーキさん、まずは、あなたがクリスタル・ボウルを鳴らしてみてください」
愛情溢れるヒーラーを目指す、チァーキさんならば、心地よいヒーリングが期待できそうです
「それから、マダム!ぜひ、あなたも鳴らしてみてください」
「えっ!わたし!」
「はい、精神的にグーッと女神になって、鳴らしていただきましょう!」
「わたし、全然、女神じゃないわよっ!」
私は、マダムの目を見つめ、真剣に言いました
「いや、あなたは、女神です!あなたの中に、女神がいるのです」
「えっ!」
「その、あなたの中にいる女神を呼び覚ましてあげてください、そして、クリスタル・ボウルを鳴らしましょう!」
「ええっ!」
・・・・やがて、癒しに満ちたクリスタル・ボウルの音が、会場に鳴り響きました(  ̄▽ ̄)
・・・・・・・
「いかがでしたか?マダム?」
「・・・なんか・・・、なんか不思議・・・高いとこにいる私が、下にいる私を見おろしていたわ・・・」
どうやらマダム、女神になっておられたようです
(  ̄▽ ̄)
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