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2016年07月03日00:18

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覚悟と気付き

「女の幸せ」という尺で考えること自体が、ズレていると思う。 

何事においても「人として」という概念が欠落している。

そもそも子を産んで育てるという営みは、自然の摂理だ。

多様な価値観が生まれ、それらを反映したライフスタイルが認知されてきているとはいえ、それはたかだか人間様が言い訳がましくしつらえた都合のいい解説の範囲を出ていない。

人の人生なんてすべてが選択の繰り返しで、中には周囲の賛成を得難い或いは大反対に立ち向かわなければならない場面が生じ得るものだ。

だからこそ岐路に立たされた時、人は覚悟を試されるんだ。

「産む」 「産まない」は当然、当事者が判断して決めればいい事だと思う。

ただし、そこに理解や援助を求めるのは身勝手ではないだろうか。

風当りが強いことは誰でもが知る事実であって、それを充分に理解したうえで覚悟を持って産まない人生を歩んだらいい。

いずれ老いと向き合わなければならない時を迎えたとして、それからの日々をどう生きるのか、深く深く考えるべきではないだろうか。

どう抗っても産むことのできない人たちと、自身で選んだライフスタイルによって生まない選択をした人を混同してはいけない。

前者は国や地方の定める仕組みやサービスの恩恵に預かる充分な権利があると思う。

対して後者に関しては、老後を含めて自身の力でやりくりするのが当然と言ったら、厳しすぎるだろうか。

どんな生き物も、伴侶を得て、子孫を残すことに必死だ。

それは自然界の厳しい掟であり、美しい営みでもあると思う。

そしてそれはその種に生まれたすべての生き物の義務でもあると思うのだ。

ところが我々は、高度な教育の中で大切なものを見失いがちになってしまった。

子供は未来であり希望だと思う。

その子供たちに委ね、託すという思いを失ってしまった人が多過ぎるように感じる。

何を研究し、どんな事業を成そうとも、それを活用する子孫がいなければ不毛じゃないだろうか。

婚活ビジネスに携わった経験があるためによく分かるが、理想とする伴侶に巡り合えないという人が実に多い。

理想の相手がどんな人物だろうと構わないが、そもそもそういう人に選ばれる自分であるためにどれだけの努力を傾けたかという点において、多くの人が的外れな取り組みに終わっている。

見た目を磨くことも重要な要素に違いないが、「この人にこそ我が子の親になってもらいたい」とか「この人となら一緒に苦労していける」と思わせられるだけの資質を軽視しているか、初めから気付いてさえいない場合が多い。

仕事や趣味に時間や力を注ぐのも結構だが、また別の観点から物事を捉え、自身を見つめ直し、時には磨き、時には鍛え、「選ばれる人物」になることを学ぶべきだと思う。

また別の人は経済力を理由に結婚に踏み切れない、あるいは親になるという踏ん切りがつかないと言う。

当然だろうと思う。

好きなことを選んで職業にしたり、嫌なことから逃げ回って過ごした学生時代のツケで選べる就職先自体が限られていたとしたなら、所得がそれなりなのも当然だろうと思う。

いつか家庭を構えた時、どうやったらその家族を養っていけるのかを考えて、職業だって選ぶべきだし、若いうちから取り組むべきことだと思う。

所得が低いのは何も社会の仕組みや時の政府のせいばかりじゃない。

最も重要なのは本人の努力の無さと、無知によるところが大きいことに気付くべきだ。

それから、一生懸命に働いていて、婚期を逃したという人生。

これも選択の結果だと思う。

プロジェクトの成功や出世を選んだ結果、結婚と出産に関する適齢期を逃したのだとしたら、それは残念ながら自然の営みを軽んじていたことの証しにしかならないと思う。

現代社会が急激に作り上げた価値観の流れの中だけで物事を判断したという証明。

それが悪いとは言わないが、その稼いだ財力で老後を乗り切ってもらいたい。

迷ったり悩む人間は多い。

ところが考える人は少ない。

考え、そして行動する人は、もっと少ない。

だからこそ我が子には 「考える」 ということを教えたい。

与えられた教育は教養。

親が教えるのは生きていく術。

だから頭を鍛え、体を鍛え、そして精神を鍛える。

理念や信念を伝え、それをどう捉えるかを問う。

そう思いながらの子育ては、何よりも楽しく幸福な時間だと言いきれる。

自身の事業も、勤め先の役割も、すべては未来と希望のため。

自分は子育てに向かないと言える人は、果たして自身に見直すべき要素がないかどうか、一度真剣に考えてみるべきだと思う。

なぜなら、子孫を産みそこに希望を託し、命を懸けて育むという行為は、これまでも、またこれからも続く本来の自然の営みなのだから。






女が産まない決断をする難しさ “負け犬”の生みの親・酒井順子が考える『子の無い人生』
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=61&from=diary&id=4073512

結婚、出産、母になることこそ、女の幸せ。日本では神話のごとく、いつからか語り継がれてきた。けれど、それは本当なのか――。

 今年、女優の山口智子が、雑誌「FRaU」(講談社)のインタビューで、「私は、子供のいる人生じゃない人生がいい」「今でも、一片の後悔もないです」とキッパリと答え、世間はざわついた。とりわけ、未婚・既婚問わず、子どもを望んでいなかった女たちは、身を乗り出して興奮したのではないか。

「よくぞ、堂々と言ってくれた!」

 時を同じくして発売された『子の無い人生』(KADOKAWA)。著者は2003年に『負け犬の遠吠え』(講談社)で30代以上・未婚・子なしの女性を“負け犬”と呼び、一世を風靡した、負け犬界のレジェンド・酒井順子さん。あれから10年以上がたち、酒井さんは、負け犬の定義を改めるようになった。負け犬を分けるものとは、結婚しているか、していないかよりも、子どもを産んでいるか、いないか、ではないかと。

 本書は、この時代に、子を持たずに生きることについて問うエッセイ集。1人で死ぬということ、出産を諦めるまでの心境、結婚と出産で心が離れた既婚子アリの友との歩み寄り、子ナシ男性に聞く、子ナシであることへの罪悪感、結婚して子どもを産んでこそ一人前という世の中についてなど、さまざまな角度から“子無し”という人生に切り込んでいる。

 現在、32歳独身、王道の“負け犬”の筆者は、結婚への大きな憧れもなければ、切実に子どもがほしい、と思ったこともない。とはいえ、出産にはタイムリミットがある。あと3年もすれば、高齢出産に足を突っ込む。タイムリミットがあると知ると、なんとなく落ち着かなくなるのが、人間というもの。ついつい、子どもがほしいのか、ほしくないのか、どうなんだ!? などと自問してしまうが、結局のところ、悩んだところで、相手ありきの話なので、結論の出しようがない。すると、自然と日々の仕事に精を出し、現状維持の方向へ。それは、何も独身のみならず、仕事が好きな既婚女性も、そうなのではあるまいか。

 個人的には、この本が、出産したいかどうかがわからない、現代の迷える“負け犬”たちに、何かしらヒントを与えてくれるのでは、と期待していた。けれど、結果として正直にいえば、ますますわからなくなってしまった。最後まで読んで、やっぱり「子の無い人生」の選択は、個人の自由で認められていいものだし、とりあえず産むことが良いことで当たり前、という世間の声にのっかる必要もないのではないかと思った。そうなると、より自分の意思を固めなければ、という気がしてくる。

 <おわりに>という章で、酒井さんは、こんなことを書いている。

「最近、しみじみと『子どもがいなくて、よかった』と思うのです。子アリの方々からすると、痛々しく聞こえるかもしれません。しかし年をとるにつれて、自己を冷静に見られるようになるもので、『今まで私は、本当に子どもを望んでいたわけではなかった』、そして『子育てには明らかに、向いていない』ということがわかってくるのです」

 この後に続く文に、子どもがいなくてよかった、という境地へ至るまでの心境がカラッとつづられ、そういうものなんだな、と納得してしまった。

 それにしても、出産の自由を手に入れることは、なんと難しいのだろうか。両親から、友人、ご近所さん、政府のエライ人まで、世間様があちこちで介入してくる。少子化が絡んでくるので、しょうがないのかもしれないが、自らの意思で「産まない」と決断することへの風当たりの強さよ。

 だからこそ、辛口で知られる酒井さんをもってしても、今回の本に関しては、語り口調に慎重さが見られる。これまでに、世間という名の竜巻に幾度も吹き飛ばされそうになったり、内側から湧き上がる罪悪感という名のボディーブローにも耐え、決死の思いで踏ん張ってきてくれたに違いない。そのおかげで、今、わたしたちの前に「子の無い人生」の扉が開こうとしている。今後、それが世の中でどう受け入れられていくのかは、わからない。女の幸せは結婚&出産と考える保守派からは、おそらく大バッシングを受けるであろう。けれど、数が増えていくことで、少しずつでも受け入れが進み、女たちが選択できる、新しい幸せな未来のカタチのひとつになると、信じたい。
(上浦未来)


酒井順子(さかい・じゅんこ)
1966年東京生まれ。高校在学中より雑誌にコラムを執筆。立教大学社会学部卒業後、広告代理店に就職。その後、執筆業に専念。『負け犬の遠吠え』(講談社)で第4回婦人公論文芸賞と第20回講談社エッセイ賞をダブル受賞。『甘党ぶらぶら地図』『ほのエロ記』『下に見る人』(以上角川文庫)ほか著書多数。

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