「12 モンキーズ｣､｢パニック」

　…今日も良い天気だった。

　午前中、DVDでﾃﾘｰ･ｷﾞﾘｱﾑ監督の｢12 モンキーズ｣を観て、昼から旗の台の昭和大学病院に母親の見舞いに行く。

　その後、御成門のみなと図書館に行って、帰宅後にDVDでｼﾞｭﾘｱﾝ･ﾃﾞｭｳﾞｨｳﾞｨｴ監督の｢パニック｣を観ました。



　☆「12 モンキーズ」(1995)監督 ﾃﾘｰ･ｷﾞﾘｱﾑ 出演 ﾌﾞﾙｰｽ･ｳｨﾘｽ､ﾏﾃﾞﾘｰﾝ･ｽﾄｳ､ﾌﾞﾗｯﾄﾞ･ﾋﾟｯﾄ､ｸﾘｽﾄﾌｧｰ･ﾌﾟﾗﾏｰ､ﾃﾞｳﾞｨｯﾄﾞ･ﾓｰｽ､ｼﾞｮﾝ･ｾﾀﾞ､ﾌﾗﾝｸ･ｺﾞｰｼﾝ

　1996年に発生した謎のウィルスにより、全人類の99％､50億人が死滅した。
　…そして、2035年、地下に住んでいた僅かな人間たちは、その原因を探りワクチンを創るために、一人の囚人を過去へと送り出す。糸口はたったひとつ、“ 12 モンキーズ ” という謎の言葉たった…。


　…公開されて、もう20年以上経つんですかねぇ！公開当時、劇場で観たハズなのですが、ひさびさにDVDで再見いたしました。

　監督はモンティ･パイソンのメンバーの一人、テリー･ギリアム。彼がフランスの映像作家クリス･マルケルの短編映画「ラ･ジュテ」にインスパイアされて作られたＳＦ映画です。

　いやぁ、こんなに面白い映画でしたかねぇ！！！

　初見の時は、話しがぐちゃぐちゃになって、ナンだかよくワカンナイ映画だなぁ､で終わっちゃったんですが…。(笑)

　じつによく出来たタイムトラベル映画だと思います！
　今見ても、ちっとも古びていない。とても20年前の映画とは思えないッス。
　ラストの話しの回収の仕方が上手い！


　『おれたちの過去も　映画を見るのと同じ
　　映画は同じなのに
　　見る自分が変わって違う映画に思える
　　違うものに気づく』


　ﾏﾃﾞﾘｰﾝ･ｽﾄｳとﾌﾞﾙｰｽ･ｳｨﾘｽが逃げ込む映画館では、ヒッチコックの「めまい」が上映されてた！(笑)



　☆「パニック」(1946)監督 ｼﾞｭﾘｱﾝ･ﾃﾞｭｳﾞｨｳﾞｨｴ 出演 ﾐｼｪﾙ･ｼﾓﾝ､ｳﾞｨｳﾞｨｱﾝ･ﾛﾏﾝｽ､ﾏｯｸｽ･ﾀﾞﾙﾊﾞﾝ､ｴﾐｰﾙ･ﾄﾞﾗﾝ､ｷﾞｲ･ﾌｧｳﾞｨｴｰﾙ､ｼｬﾙﾙ･ﾄﾞﾗ

　よろず相談所の所長ｲｰﾙ氏は独り身の気楽な暮らしだったが、近所でも変人扱いされてうる風変わりな孤独な男だった。
　ある時、向かいのホテルの窓に現れた女性ｱﾘｽに一目惚れするが、彼女にはｱﾙﾌﾚｯﾄﾞという恋人がいた。
　だがｱﾙﾌﾚｯﾄﾞは、つい先日ある女性を殺害していたのだった…。


　亡命先のアメリカ､ハリウッドから帰還したジュリアン･デュヴィヴィエ監督、戦後第１作。

　ジョルジュ･シムノンの小説「イール氏の婚約」の映画化であり、1989年のパトリス･ルコント監督の「仕立て屋の恋」は、同じ原作。つまり、本作のリメイク作品であります！

　…しかし同じ原作でも、まったく趣の違う映画になっているのはオドロキです。でも、ま、当然と言えば当然でしょうか。


　ルコントの「仕立て屋…」は非常にイール氏の “ 個 ” に迫る恋愛心理映画でしたが、本作はタイトルを見てもわかるように “ 群衆心理 ” ､ ” 集団ヒステリー “ をテーマにしたサスペンス映画になっていました。