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2016年06月14日22:24

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「薄氷の殺人」「オデッセイ」&「ブリッジ・オブ・スパイ」

 午前中、DVDでディアオ・イーナン監督の「薄氷の殺人」を観て、目黒へ。

 午後1時40分から、目黒シネマで、リドリー・スコット監督の「オデッセイ」とスティーヴン・スピルバーグ監督の「ブリッジ・オブ・スパイ」の2本立てを観てまいりました。
 それぞれ2時間22分の長尺、2本が終わったのが午後6時50分。…けっこう長丁場であった。



 ☆「薄氷の殺人」(2014)監督 ディアオ・イーナン 出演 リャオ・ファン、グイ・ルンメイ、ワン・シュエビン、ワン・ジンチュン、ユー・アイレイ

 中国・華北地方で切断された死体の断片が次々に発見され、刑事ジャンが捜査にあたるが、容疑者の兄弟が逮捕時に射殺されたため、事件の詳細は誰にもわからなくなってしまう。
 5年後、しがない警備員となっていたジャンは以前の事件と手口が類似した猟奇殺人が発生したことを知り、独自に調査を開始。やがて、被害者たちはいずれもウーという未亡人と近しい関係だったことを突きとめるが…。


 第64回ベルリン国際映画祭で金熊賞と銀熊賞を受賞した中国発のクライム・サスペンス。

 監督のディアオ・イーナンは「こころの湯」(1999、チャン・ヤン)の脚本家だそうです。

 いちばん感じたのは、“ 中国映画も、ずいぶん垢抜けたもんだなぁ!” ということ。
 …ただ、あまりに雰囲気重視のせいか、ちょっとストーリー展開がわかりずらい。でも、僕はけっこう好きな感じでした。

 原題は “ 白日焔火 ” 、「白昼の花火」という意味です。このまんまの方がいいんじゃないか?(笑)



 ☆「オデッセイ」(2015)監督 リドリー・スコット 出演 マット・デイモン、ジェシカ・チャスティン、クリステン・ウィグ、ジェフ・ダニエルズ 、マイケル・ペーニヤ、ケイト・マーラ、ショーン・ビーン、キウェテル・イジョフォー、セバスチャン・スタン、ドナルド・グローバー

 火星の有人探査中に嵐に巻き込まれた宇宙飛行士のマーク・ワトニー。他の4人の乗組員はワトニーが死亡したと思い火星を去るが、彼は生きていた!
 空気も水も通信手段もなく、わずかな食料しかない危機的状況で、ワトニーは生き延びようとする。
 一方、NASAは世界中から科学者を結集し救出を企て、仲間たちもまた大胆な救出ミッションを敢行しようとしていた。


 ん〜、なんなんだろう、リドリー・スコットらしくない映画でしたねぇ。
 彼の持ち味とも言えるダークさの欠片もない映画、あの名作「エイリアン」の監督とは思えない!

 なんともポジティブな、前向きな映画ですので、そういう映画だと思って見れば、それなりには楽しめますけど…。そういう意味では、これはアメリカン・コメディなんですね。そう思って見ればいいのかも知れない。
 …それにしても、ちょいと長過ぎる。

 ABBAやドナ・サマーらの懐メロが、メチャ効果的だ!



 ☆「ブリッジ・オブ・スパイ」(2015)監督 スティーヴン・スピルバーグ 出演 トム・ハンクス、マーク・ライランス、エイミー・ライアン、アラン・アルダ、スコット・シェパード、セバスチャン・コッホ、オースティン・ストウェル、ウィル・ロジャース、ミハイル・ゴアヴォイ、ドメニク・ランバルドッツィ

 アメリカとソ連の冷戦のさなか、保険関連の敏腕弁護士ジェームズ・ドノヴァンは、ソ連のスパイであるアベルの弁護を引き受ける。
 その後、ドノヴァンの弁護により、アベルは死刑を免れて懲役刑となる。
 5年後、アメリカがソ連に送り込んだ偵察機が撃墜され、乗組員が捕獲される。ジェームズは、C I A から自分が弁護したアベルとアメリカ人乗組員パワーズの交換という任務を任され…。


 東西冷戦下の1960年に実際に起きた、ソ連によるアメリカ偵察機撃墜事件 ” Uー2撃墜事件 “ の舞台裏に迫った映画です!

 …これは、また、「大人の映画」でしたねぇ。スピルバーグ、ひさびさにグッと来ました。
 スピルバーグも、トム・ハンクスも、良い意味で歳を取りました。さすがの成熟、って感じです。
 ドノヴァン弁護士のトム・ハンクス、良かったけれど、アベルのマーク・ライランスもいい味出してましたね。彼は、アカデミー助演男優賞に輝きました!


 “ 神は細部に宿る ” と申しますが、1960年のアメリカやドイツが見事に再現されていて、素晴らしい!


 フランスの名作映画「大いなる幻影」の中の『国境が必要なのは、人間だけだ』という名台詞を思い出しました。
 
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