mixiユーザー(id:27024478)

2016年06月05日19:49

540 view

「狼」、「ホワイト・ドッグ」

 関東・甲信もいよいよ梅雨入り。…未明から降りだした雨の中、川崎市民ミュージアムに向かう。

 午前11時、新藤兼人監督の「狼」を、そして午後2時からサミュエル・フラー監督の「ホワイト・ドッグ」を観てまいりました。



 ☆「狼」(1955)監督 新藤兼人 出演 乙羽信子、菅井一郎、浜村純、殿山泰司、高杉早苗、小沢栄太郎、信欣三、斎藤美和、下元勉、坪内美子、東野英治郎、三島雅夫、北林谷栄、清水将夫、宇野重吉、永田靖、神田隆、岸旗江、菅井きん、奈良岡朋子

 『戦後不況にあえぐ中年男女5人は保険外交員となる。ノルマを達成できず金に困った5人は現金輸送車を強盗し、マスコミに「狼」と書き立てられる。平凡な市民が負のスパイラルで追いつめられる社会派サスペンス・ドラマ』


 2度目の鑑賞です。…地味な映画ながら、なかなか観るべきところの多い映画です。

 戦争が終結して、まだ僅かに10年。戦後の深刻なデフレ、捨て子や浮浪者、失業者があふれる貧困極まる時代に、ようやく手に入れた保険外交員の職。しかし、それは血の出るようなノルマ地獄だった。契約が取れず、苦悩する勧誘員たち。ギリギリの選択の果てに、彼らがとった行動は… “ 現金輸送車の襲撃 ”だった。

 実際に神奈川県で起きた、男3人女2人の生命保険勧誘員による郵便車襲撃事件をもとにしているのだそうです。

 まだ復興途上の横浜近辺の様子が生々しい。

 後に 昭和の日本映画界を背負っていく、いわゆる “ 演技派 “ の脇役俳優たちのオンパレード!!!
 凄い顔ぶれです!彼らが、また若い!



 ☆「ホワイト・ドッグ」(1982)監督 サミュエル・フラー 出演 クリスティ・マクニコル、ポール・ウィンフィールド、バール・アイヴス、リン・ムーディ、ディック・ミラー、ポール・バーテル、ジェイムソン・パーカー

 『新人女優のジュリーが拾ったシェパード犬は、人種差別主義者によって黒人を襲うように調教された戦闘犬だった。ジュリーは、犬を正常に戻すよう調教し直そうとするが…。アメリカ社会の闇を描いた異色の娯楽映画』


 ロマン・ガリーの小説「白い犬」を原作に、「最前線物語」のサミュエル・フラーが監督した社会派サスペンス。

 あくまでもB級動物パニック・ホラーの体をなしながらも、そのテーマはじつに奥深いものがあります!

 このB級臭さ、2流映画っぽさが、サミュエル・フラー映画の魅力なのでしょうか?
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する