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2016年05月17日17:16

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昨夜の野川流域連絡会

 昨夜、調布市の文化会館「たどころ」で、野川流域連絡会研究部会の報告会があり、参加した。テーマは進行中の「野川のグリーンインフラ(GI)研究」の中間報告であった。
 国土省の資料によると、「グリーンインフラとは、社会資本整備や土地利用等のハード・ソフト両面において、自然環境の有する多様な機能(生物の生息の場の提供、良好な景観形成、気温抑制等)を活用し、持続可能で魅力ある国土つくりや地域づくりをすすめるもの」「グリーンインフラの取組みを推進することで、地域の魅力・居住環境の向上、生物多様性の保全、防災・減災が可能」「これにより、自然環境の保全・再生と併せて、居住人口や交流人口の増加、土地の価値の向上が図られ、地域の活性化やそれに伴う雇用の増加をに資する」と説明されている。
 この説明では、いいことずくめで、なかなかグリーンフラの具体的なイメージが直ぐには浮かんでこないが、先行している欧州やアメリカでの取組みを見ると、欧州では「多様な生態系サービスの享受をするために、デザインされ、管理されている自然環境・半自然環境エリア及びそのほかの環境要素(動植物、景観など)をつなぐ戦略的に考えられたネットワーク」と定義されていて、生態系ネットワークの形成とGIの多目的性に主眼があかれているようだ。アメリカでは、雨水管理に主眼が置かれていて、「水系の保護と暮しやすい地域社会の構築に関する戦略的行動計画」としてまとめられているようだ。日本ではまだ始まったばかりである。

 昨夜の次第は
 1 挨拶 加藤麻里子(国土交通省国土管理企画室専門調査官)
 2 報告
   神谷 博(法政大学兼任講師)野川流域のGIにおける公園緑地の役割
   江 暁歓(千葉大学博士課程)アメリカにおける水管理の用語の変遷
   滝澤恭平(水辺総研)野川流域のGI資産としての水路の評価
   土屋一彬(東京大学助教)世田谷区民の『自然との関わりをはかる
   佐藤裕太・麥田準希(東京大学修士課程)環境・防災から見た2040年の世田谷区
   中田由和(NPO法人SuperMap倶楽部)野川GIのGISベースマップ
 3 意見交換
 4 閉会
であった。

  若手の研究者の報告が多く、野川の取組みに新しい風を感じる、いい報告会でした。司会者のまとめでの発言では、次回の報告会では、私が係わっている「野川自生種のフジバカマ」も事例として、小さな話題の一つになりそうな雰囲気でした。


フォト  挨拶
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