GW中にスズキのバレーノに試乗しました。
昨年の東京モーターショーで実物を展示してましたが、そこでの印象は何か今一つでした。
どうもデザインが間延びしている印象で、精悍さが無いんですよね。
今回試乗車を初見したときもその印象は変わらず、国籍が今一つハッキリしない。
唯一似てると思ったのが、トヨタの希少車ヴェロッサ。
そーゆー意味ではイタリアンなデザイン何でしょうか。
で、試乗前に色々見て回る。
インド生産との事で品質はどうなのか確認すると、外観的には特別瑕疵は見当たりません。
運転席に乗り込むと、シートの出来はなかなか良いです。
現行スイフトと同等レベルに仕上がっており、世界戦略車を強く印象付けます。
座面、背もたれ共にサイズは十分で、クッションの硬さはスイフトよりほんの少し柔らかい。
あらゆる人から及第点以上をもらえるでしょう。
テレスコとチルトができるステアリングを調整し走り出す。
ドライビングポジションや視界に悪い所はなく、とても運転しやすい。
何より驚いたのが、私のスイフトより加速が良い。
スイフトより確実に一回りは大きいバレーノですが、軽量化を進めた結果、スイフトより軽いと言う驚きの仕上がり。
それが走りにモロに出ている。
しかし、単純に軽快なのではなく、ステアリングの反応やボディの動きはしなやかなので、落ち着きのある走り。
乗り心地はこの手のコンパクトカーでは、現状トップクラスでしょう。
機械部分の荒さは全く無く、むしろ出来の良さに驚かされます。
試乗車は1200ccのデュアルジェットエンジンとCVTの組み合わせ。
この何の変哲もないパワートレインながら、大人一人の乗車で走る以上、力強さすら感じる。
CVTの制御も日々進歩しているようで、アクセル操作に対して不自然さは殆ど無いです。
ハンドリングも日本車にはライバル不在な仕上がりで、正確なハンドリングでコーナーをしなやかに走り抜けます。
フロントとリアのロール量のコントロールが絶妙で、ロールはそれなりにしますが、ステアリングの動きとの同調性が高く、不安無くコーナーを攻め込めます。
このハンドリングの印象どこかで覚えがあると記憶を辿ると、先代のSX4の1500ccモデルと良く似ている。
このしなやかにロールする走りも、デザインと同様イタリアっぽい。
ロール量が把握しやすく、またしなやかに路面を捉え続ける足まわり。
高速も山道も疲れることなく走破出来そうです。
何よりコーナーリング姿勢を作り出してからアクセルを踏み増すと、グングン曲がっていくのがキモチイイ。
車内も荷室も広く、実用性も高い。
自動ブレーキなどの安全装備も揃っている。
良くできた車だと思いますが…
唯一の不満はロードノイズがやや大きい。
軽量化の弊害か、特にフロントタイヤからのロードノイズが大きい気がする。
これが改善されたら、本当に不満な点はありませんね。
まあ、なかなか台数は売れないかもしれませんが、フィットやノートを検討している人は、バレーノも一度試乗してみると良いと思います。
もし、デザインが気に入れば、即断しても後悔はないでしょう。
それにしても、インド生産のネガティブ部分は感じられないな。
日本の工場はもっと頑張らないと、抜かされる日が来るかもしれません。
もうすぐ発売される、3気筒ターボモデルの試乗も楽しみです。
無理だと思うけどMT入れてくれたら、購入考えても良いんだけどね。
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