あれだけ売れても信者は増えなかった

記事についているコメントを見ると、一般消費者の関心がAppleから去ったことが良く分かる。

iPhoneがあれだけ売れて、iPhoneを持たざれば人に非ずぐらいだった日本だが、ブームが去ったら一般消費者はあっさり去った。

あれだけ売れたにも関わらず、Apple信者は増えていなかった。



たぶん日本のiPhoneユーザーの大半は、本当にiPhoneが良いと思っているわけではない。

詳しく機能や費用対効果を調べた上で、他社製品ではなくApple製品を選んだわけではない。

流行だから、みんな持ってるから、勝ち組だからという理由で、自分では大して調べずにiPhoneを買った人が多いので、それらの層は遠からずAppleから去る。



世界で類を見ない、モバイルOSのシェアの７割がiOSという特異な市場なのが日本だが、日本人は雪崩式に勝ち組に乗る国民性だからそうなっただけなので、「想像もつかない新機能」が付こうと付かなかろうと、機能面のことはほとんど関係ない。

日本のユーザーにとって重要なのは、マスコミを支配してポジティブな記事で埋め尽くして、所有しているだけで幸せで優越した気分になれる空気を作ってくれるかどうかと、キャリアや金融機関を支配して、特別にお得な料金プランを作らせられるかどうかにある。

Appleの資本が拡張している時期にはそれが可能だったが、株価も販売台数も縮小傾向がハッキリ出てきた今となっては、神の力でマスコミやキャリアを支配することは不可能だろう。



逆に言うと、マスコミを支配して情報をコントロールし、金融機関を支配して有利なローンを販売させるだけの権力があれば、いつでもiPhoneのような神製品を作り、国民の大半にそれを買わせたり使わせたりすることが出来る。LINEでもそれは実現されている。

Appleに権力があるうちは、猫も杓子もiPhoneを神のようにあがめて悪いところは一切見ず、Appleの権力が失われたら、あれほどiPhoneを神と崇めていた人達が一斉に黙る。

そういう熱しやすく冷めやすくてポリシーがなく、常に勝ち組の総取りの雪崩現象が起こる日本の国民性が恐ろしい。

日本の国民性がそういう自分自身での判断を放棄して、勝った方にみんなで乗っかる性質であるうちは、政治は第二第三の民主党や維新（橋下）のようなのがいつでも出てくるし、商売ではApple、LINE、ソフトバンク、スタバのようなものがいつでも出てくる。

安全性の保障が取れていない新型ワクチン（子宮頸がんワクチン）を、よく考えることなくみんなでこぞって打ったのも、日本の国民性故と言える。



「みんな」とは言うものの、実際にはみんなとはマスコミが先導して作った流れでしかない。

近年の日本、みんなが持ってるとか、みんなそう言っているとか、みんな反対しているとかいった要素はほとんどマスコミが作ったイメージで、みんなで反対したはずの特定秘密保護法や安保関連法やマイナンバーは、実際には本気で具体的に反対する人はごく少数しかいない。

マスコミのさじ加減により、みんなで賛成した気分や、みんなで反対した気分になっているだけで、自分自身で考えて決めたことではないので、メディアやネット経由での燃料注入がなくなったら、賛成の気分も反対の気分もあっさり消える。



今のAppleには世論を支配するだけの権力も資金も無い。

米民主党に権力があった時代の典型的な勝ち組企業で、オバマアメリカの象徴とも言えるAppleがそうなったので、米民主党の権力の流れに乗って羽振りが良くなっていた企業は大半がAppleと同じ流れになる。

Appleと同様に神格化されていたスタバが今何をやっているかというと、中国に店舗を増やしている。

しかし中国の経済は既に低迷期に入っており、各地で労使騒乱やテロが起きていて、人件費は高騰しつつある。

Apple帝国崩壊も、直接のトリガーは中国市場でのiPhone売上失速で、中国での失敗は、親民主党系企業としては命取りになる。



Appleの幹部もスタバの幹部も大変頭の良い人揃いなので、中国市場のリスクが高いことは当然分かっているが、先進国では売り尽して飽和しているので、新興工業国をフロンティアとしないと右肩上がりを維持出来ないし、米民主党が親中なので、政治的な流れとして失速しつつある中国にテコ入れしてあげないといけない縛りがある。

オバマ民主とのお付き合いで中国投資するけど、実際にはAppleもスタバも、中国はもうダメでコケると分かっていてやっているだろう。

だからAppleにしろスタバにしろ、中国に投資するのは大統領選の結果が出るまで、つまり年内いっぱいぐらいで、来年にはもう撤収するはず。

撤収するにあたって株主を納得させるだけの理由が何かないといけないので、経営陣の判断ミスではなく、中国人が約束を守らなかったとか、中国市場が特異過ぎるとか、色々理由を作るはず。

今年は色んな【神】が降板すると思われる。



アップルのティム・クックCEO、iPhone 7の「想像もつかない新機能」を予告
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=117&from=diary&id=3978284