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2016年05月05日11:26

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マワリミチ 第三部 飛躍編69

マワリミチは小説です。新しくマイミクになった方が本当の日記と

勘違いされることがありますので、予めお断りしておきます。予備校講師という

アウトローな人間の不器用な生き方をほぼ実話に沿って描きました。主人公、

ディスレクシアの元予備校講師川口民雄が元同僚、ADHDの並木義江とともに、

大検予備校を解雇になりました。二部では苦しみながら、なんとか生きる手段を

見つけました。今度はそれをどう発展させるか、考えながら、第三部が始まります。

飛躍編:「本文」利用者が帰り、森井淳子と江上芳美が残る。

森井
「お疲れさま」

江上
「お疲れさまでした。森井さんは皆さん声をかけられて、いいなあ。私は中学校で、不登校だったんで、人々に声をかけるのは苦手なんですよ」

森井
「そうね。人にはそれぞれいろいろな個性があるから。できないことが有ったら、できる人と組んで、働けばいい」

江上
「今まで、できないことを努力して、できるようにしなければいけないと考えてしました」

森井
「でもね。できないことはどんなにやってもできるようにならないことが多いの。若い人へ良い子にならないように言いたいわ」

江上
「つまりどういうことですか」

森井
「あんまりうまく伝えられないけど。誉められようとして、できないことを無理にやろうするでしょう。例えば、人に声かけるのが苦手な人が無理にやっても、なかなかうまくいかない。それを努力してうまくやろうとする。例え、一度ぐらいうまく行っても続かないのよ」

江上
「私はやり過ぎなのかな」

森井
「失敗してもいいのよ。できないことはできないと、言いなさい。けっしてわがままではないの。そうすれば、こちらも考えます。他の人に頼めばいい」

江上
「はい。なんか、気分が楽になったような気がします」






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