去っていたのはYさん

　今日の掃除の仕事は清掃員が一人休みなので、オイラがその人のコースを掃除することになる。
　それで人が足りないので、派遣会社に人を頼むのであった。
　ところが派遣された人、仕事場の建物の目印であるコンビニを他の建物にあるコンビニと間違えてしまったのである。
　もっと先にあるビルですと伝えたのだが、派遣された人、逆方向に行ってしまったようで、それで更に到着が遅れてしまうのであった。
　そのため作業が進まず、イライラしてしまうのであった。


　また、今日は問題児Yさんがこの現場で働く最後の日であった。
　オイラが所属している会社の下請け会社に回されて、そこが担当している現場に回されるようである。
　そこがどうゆう所か知らないがYさん性格を変わらずそのままでいたら、きっと大変なのは間違いないだろう。
　うちの現場は人がいないからやめさせられなかったので、クビになるということはなかったのだが。

　そして、Yさんが今日の業務を終えられる。
　どこか淋しそうに身の回りの整理をされていた。
　現場の担当の人にYさんが次の現場のことを聞いていたのだが、わからないと返されて、とても淋しそうであった。
　タイムカードを押され、事務室から出られた。
　ところが、数秒後、また戻ってきたのであった。しかも、その理由がわからないのであるが。
　そして、また出て行ったら、戻ってくるのであった。
　その姿が哀愁を感じさせるのであった。
　でも、その動きを何度もするので、どこかおかしく見えてしまった。

　クレーム大王Yはこれでいなくなった。
　しばらくはオイラの所の現場は静かになるだろう。