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2016年03月26日18:37

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Mr.ホームズ 名探偵最後の事件

映画 『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』を見てきました。
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新宿のTOHOシネマズで見たのですが、凄い人出で「何事?」と思ったら、毎週水曜日はレディースデイなのですね。
ここ新宿TOHOは、新宿コマ劇場の跡地に出来たモノ。シアターアップルを懐かしく思い出してしまった。まぁ、その頃の名残は、何もないんですが。

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TOHOシネマズ新宿から外を眺めたところ。手前のビルに、ロフトプラスワンなどが入っている。

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劇場に、バットマンや、スーパーマンがいた。バットマンVSスーパーマン(だったかな?)という映画をやるので、それの宣伝なんでしょうね。結構デカい人形だったな。等身大?

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スーパーマン&バットマンの2ショットコーナーもあった。

そして、サインが結構飾ってあった。舞台挨拶などで来た人のサインなんでしょうね。
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声優の坂本真綾さんのサイン。どうやら、物語シリーズの映画で来たらしい。

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J.J.エイブラムスのサイン。JJさんは、結構ちゃんとサインを書くのだな。
流し書きっぽい人もいれば、凝ったサインを書く人もいたり、様々ですね。園子温監督は、サインというより、名前を書いていただけだったような。

Mr.ホームズの映画なんですが。内容は93歳になったホームズが、自分を引退に追い込んだ未解決事件を思い出しながら、事件簿を書き起こす。その事件には、実はこんな裏が・・・みたいな話でした。
正直、私は「う〜ん・・・。」という感じだったんですが。でも、終わり方は結構好きだったかな。終始ホームズが気の毒に見えてしまって。老いるって、悲しいコトなのだな・・とも思った。
日本のシーンが結構沢山出て来たのも意外。真田広之氏も出ている。でも、あの日本パート必要だったのかな?と思うんだケド。何か、色々エピソードを入れ過ぎて散漫になっていたような気もするので。個人的には、未解決事件だけをみっしり描く方法でも良かったんじゃないかなぁ・・と。これ、小説が原作と聞いたので、元の小説がそういう展開なら、仕方なかったのかも知れない。

※ここから先、ちょっとネタバレの感想になります。ネタバレがNGの方は、ここから先は読まない方が良いと思います。

では、ネタバレOKの方のみいらっしゃいまし。

Mr.ホームズ 名探偵最後の事件
ざっくり粗筋。
93歳になったホームズは、サセックスの田舎へ引っ越し養蜂をしながら暮らす生活をしていた。ホームズは、衰えを感じ、記憶も曖昧になって来ている。そこで、記憶力増強に良いとされる山椒魚を日本に探しに行っていた。その日本への旅から帰って来たホームズ。
ホームズは、家政婦のマンロー夫人と暮している。マンロー夫人には10歳になる息子のロジャーがいるが、彼は、ホームズに興味を示し、書斎に入りホームズの書いている未解決事件の事件簿を読んでいた。ホームズはそれに気が付き、彼を咎めるが、ロジャーには卓越した観察力があるコトを知るホームズ。ホームズはロジャーを気に入り養蜂の手伝いなどをさせるが、マンローは良い顔をしない。「あまりホームズに近づくな。」と忠告する。

ホームズの最後の事件になった未解決事件。ホームズは、これを解決しない限り、死んでも死にきれない様子だ。
この事件は、ワトソンが結婚し、ホームズの家を出て行ったその日に起った。1人で事件解決に乗り出したホームズ。その事件とは、トーマス・ケルモットという人物が持ちこんだ事件だった。ケルモットの妻のアンは、2回の流産で鬱状態なった。鬱の治療の為にと、アルモニカ(ガラスを使った楽器。グラスハープみたいなモノ)という楽器をアンに習わせた。アンは気に入ったようだが、アンの様子が如実におかしくなる。彼女は死んだ息子の幻を見、それに話しかけるようになっていた。しかも、アンは失踪してしまう。
この事件は、アンにアルモニカを教えていたドイツ人教師が犯人だとして一見解決したように見えた。しかし、ホームズは納得がいっていない。しかも、アンは、その事件解決の後、自殺しているのだ。彼は、おぼろげになった記憶を呼び起こし、何とか、本当の事件解決に向け、推理を始める。

一方。ホームズは、日本である体験をする。ホームズの事件簿のファンで、山椒魚を捕まえる補佐もしてくれた男・・タミキ・ウメザキ。しかし、ホームズは、彼は、本当はホームズのファンではないコトに気付く。一体何故、彼はホームズに近づいたのか?それにはある因縁があったのだが・・・。

日に日に衰え弱って行くホームズ。ついには倒れてしまう。しかも、ロジャーが蜂に襲われるという事故も起き、マンローは大激怒。
果たして、ホームズは、未解決事件を無事に解くことが出来るのか?

そんな話。

まず、ちょっと不思議だったのが、真田氏演じるウメザキが出て来る、山椒魚探しの部分は何だったのかな?って言う。因みに、因縁は、ウメザキの父親は、子供だった彼と奥さんを日本に置いたまま、英国から帰って来なかったんですね。ウメザキ父は、英国で、政府関係の仕事をしていたのだけど。実は、それにはホームズが関わっていた。マイクロフトとウメザキ父が友達(同僚?)で、ウメザキ父は「自分は英国の政府の仕事をずっとするべきかどうか?」を悩んでいた。そこで、ホームズに助言を求めるのだが、ホームズが「それはやるべきだ。」と言う。だから、ウメザキ父は、英国に留まった・・というコトなのだが。
その因縁があったので、ウメザキはホームズに近づき「オマエのせいでなぁ〜・・」と言いたかったらしいのだが・・・。それ、逆恨みも甚だしくないか?だって「英国に留まる」って決めたの父ちゃんの意志じゃん。無理矢理ホームズが「いろ。」って命じたワケでもないし。ウメザキのやりたいコトがイマイチ分からない。てか、そもそも何故にホームズに、政府うんちゃらみたいなコトを助言させた?マイクロフトが決めろよ!シャーロックさん、関係ねえじゃん!
でも、このエピソードのおかげで、ちょっとマイクロフトが出て来てそれは嬉しかったが。

余談だが、ウメザキ母の役の人が、日本語カタコトっぽかったんだが、日本人じゃなかったのかな?あと、山椒魚って、あんなところにいるんだろうか?でも、原爆で焼野原になった広島を見てショックを受けるホームズは好きだったかな。(広島で、山椒魚を捕まえていた。しかも、結構アッサリ捕まえられる山椒魚)

ウメザキの母親に「あの帽子は被ってないの?」と言われ、ホームズが「あの帽子(ディアストーカー)は、挿絵画家が勝手に描いたんだよ。」と言っていたのが可笑しかった。
あと、捜査の時も「あの帽子がないから、アンタは本物のホームズじゃないね。」みたいなコトを言われていた。最早、人を帽子が食うって言う(^_^;)。

ホームズが作ったであろう、あの山椒魚ペーストが怖かったなぁ・・・。マンロー曰く「泥みたいなもの」。いや、本当にそうだった。ロジャーも食べていたが、美味いのか?

マンローさんが、少しホームズに冷た過ぎやしないか?と思った。いや、あんな変人の家政婦やってるだけで有難いとは思うけれど。ロジャーと対比したかったのかな?ロジャーの造形は良かった。好奇心のある聡明そうな少年。養蜂の手伝いも積極的にやる。
最後、蜂に刺されるも、それはミツバチではなく、スズメバチが刺したもの。ミツバチのせいだと思って、ミツバチを駆除しようとしたマンローを止め、それを推理するホームズ。「ロジャーがスズメバチの巣を見つけ、退治しようとして起こった事故」と突き止める。コレは良いのだが、マンローさん。いくら、息子が蜂にさされて重傷を負ってテンパっていたからって、雇い主のミツバチを勝手に駆除しようとするのはどうなんだ?この家政婦さんには、色々言いたいコトがある(笑)。

未解決事件の方は。
一応解決された・・というテイになっていて、その事件が映画化されていて、それをホームズ自身が見に行くという設定は面白いと思った。劇中劇ならぬ、映画中映画。ホームズが見た映画では、犯人は、アルモニカを教えていたドイツ人の女教師となっていたが。ホームズが「全然なっていない。だいたい、動機は何なんだ。」と自問する。

ホームズは再推理をする・・というより、記憶をたどっている・・・んだよね。結果、アン自身の策略である・・というコトを思い出すのだが。アンは、その推理披露が元で自殺してしまい、自分が自殺に追い込んだのでは?という意識から、ホームズにとって、忘れられた記憶になった・・というコトのようだった。

再推理の部分は結構アッサリ作られていたような気がする。推理披露もあるけどね。「旦那さんの字を真似、税理士に会って、遺産の状況を確認。アンが会っていた謎の男は、実は墓石職人で、それは亡き息子の墓をつくる為」と。
顔は出てこないけど、心配したワトソンがやってくる・・というシーンがあった。結婚してベーカー街は離れたが、心配して少しの間ホームズを見ていた・・という。この辺りのエピソードは好きだったな。

ホームズが心臓が弱って(たのかな?)倒れたり、そういうシーンもあったり。この辺り、老い方がリアルだった。

ロジャーに、ニホンミツバチ(だと思う)入りのガラスをあげるところとかも好きなシーンだった。
余談だが。通常、養蜂に使うアメリカンイタリは、スズメバチに食べられたりするのだが、ニホンミツバチは、スズメバチを駆逐します。スズメバチを大勢で取り囲んで羽で熱を起こして蒸し殺すの。凄いよね。

ラストシーンは好きだった。小さな石で死んでいった人たちの墓標を作るホームズ。その前に、ウメザキから手紙が来ており、ウメザキの母が死亡した・・という連絡だったのだが。
ホームズは、石を並べながら死んだ人たちを思う。ジョン(ワトソン) アン、トーマス、ウメザキの父と母・・・。ロジャーがやってきて、ニホンミツバチ入りのガラスを置いて「僕の・・」というと、ホームズが「我々は、まだ先だ。」という。このシーンは好きだった。

そう言えば、ここのホームズは、ワトソン君を「ジョン」と呼ぶ。ちょっと違和感が(^_^;)。でも、まぁ、親友だから、ファーストネームで呼ぶようになったのかな。事件簿はワトソンの創作だから、呼び方も嘘を書いていたのかも知れない。(事件簿のベイカー街のホームズの住所はワトソンが書いた偽の住所だよ・・というシーンもあったし)

この映画は、老いとホームズ・・なんですかね。有名人もいずれは年を取る。

通説では、ホームズは103歳まで生きるらしいので、93歳でも、あと10年生きるのかホームズ・・・。そんなコトも思いました。

ホームズ役のイアン・マッケランは流石良かったです。
ただ、未解決になった事件を扱ったのが、いつなのかイマイチ分からず、結構な年齢でも、キビキビ捜査しているホームズだったので、この辺り、もう少し差別化しても良かったのかな?とは思った。


予告動画。これを見ると、冒険活劇っぽくも見えるな。
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