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2016年02月29日00:14

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伝説の特撮TVドラマ

 今日は、白石雅彦.著『ウルトラQの誕生』を読み終える。

 説明不要かもしれないが、『ウルトラQ』は円谷プロダクションがはじめて手掛けた連続特撮ドラマで、昭和40年頃に怪獣ブームを引き起こした番組である。
 また、『ウルトラマン』シリーズの第一作でもある。

 オイラ自身は『ウルトラQ』という番組が誕生するエピソードはいろいろな特撮系の本を読んで知ってはいる。
 この本はそれらのエピソードをより詳細に書き、そのように書くために多くのスタッフから証言を集めたことにより、氷山の一角だったエピソードがより全体的にわかり、それが社会現象になるくらいのヒットにつながる説得力のようなものも感じられ、この本で初めて知ったエピソードを読んだことも含めて、楽しめて読めた。

 そして、この本を読んで思ったのは、円谷プロは作品の質を高めるために、放送局であったTBSは視聴率を取るために、それぞれが苦心している姿も感じられた。
 TBSは民法の放送局なので視聴率を気にするのは当たり前だが、実は円谷英二が支払金の当てもなく購入してしまった高額な機材オプチカルプリンターという合成機器をTBSが肩代わりしたというのも理由にあったのを強く感じた。

 また、『ウルトラQ』のそれぞれの作品を監督、脚本家の人柄、作風を解説しながら、放送された作品が完成されていく過程も、通常の作品の解説や批評と違って視点で書かれているのもユニークであった。

 そして、この本を読んで最も興味を持ったのは白石氏のあとがきである。
 あとがきでは自身の『ウルトラQ』体験を書いているのだが、それには『ウルトラQ』という歴史的テレビドラマをリアル体験で経験したものの影響力の強さを感じられた。
 それは『ウルトラQ』という番組がただたんの大ヒット作という範疇を超えているのを感じさせられるものがあった。
 多分、白石氏の感覚と影響され方はオイラの世代のように巨大怪獣が毎日テレビで観れるのが当然というものには比べ物にはならないだろう。

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