痴呆治療の第1人者と言われる金子満雄医学博士は、浜松市内の老人クラブに出席した65歳以上の約1200人の人たちについて知能テストを行い、痴呆の有無を調べました。
そのテストで、早期痴呆の疑いのあるお年より130人(早期痴呆グループ)と、優秀な成績をおさめたお年寄り124人(優秀グループ)の趣味について調べました。
下の表のように囲碁を趣味にしている人は、優秀グループ(130人)では23人もいたのに対して、早期痴呆グループ(124人)では僅か2人しかいませんでした。楽器演奏や俳句・短歌なども同様の結果が出ました。
逆に、民謡は優秀グループよりも早期痴呆グループに入っている人の方が多く、旅行や裁縫、編み物なども両者の数が拮抗していました。
このことから金子満雄先生は、頭の活性化には創作、工夫、応用に頭をよく使い、感動をもたらす趣味がよく、物まねや同じパターンの繰り返しは、あまり影響が少ないのだと言っています。
「面白くてやめられない」というのが頭の活性化によいようです。
カラオケの成績が意外によくないのは、昔覚えたナツメロばかりを繰り返し歌う傾向があるからではないか、と言っています。
趣味と脳の若返り効果
囲 碁 (優秀グループ)23人 (早期痴呆グループ)2人
将 棋 (優秀グループ)19 (早期痴呆グループ)6
マージャン (優秀グループ)10 (早期痴呆グループ)1
生け花 (優秀グループ)14 (早期痴呆グループ)1
茶 道 (優秀グループ) 7 (早期痴呆グループ)3
楽器演奏 (優秀グループ)26 (早期痴呆グループ)2
音楽鑑賞 (優秀グループ)18 (早期痴呆グループ)5
民 謡 (優秀グループ)23 (早期痴呆グループ)27
カラオケ (優秀グループ)11 (早期痴呆グループ)6
俳句・短歌 (優秀グループ)19 (早期痴呆グループ)2
読 書 (優秀グループ)37 (早期痴呆グループ)13
編み物・手芸 (優秀グループ)25 (早期痴呆グループ)19
裁 縫 (優秀グループ)29 (早期痴呆グループ)23
園 芸 (優秀グループ)44 (早期痴呆グループ)25
旅 行 (優秀グループ)66 (早期痴呆グループ)52
ゲートボール (優秀グループ)65 (早期痴呆グループ)33
これらのことから、金子先生は痴呆予防に効果のある趣味を次のようあげています。
1.囲碁・将棋・麻雀
2.音楽を聴く、弾く、歌う(ただし、カラオケはあまり効果が見られなかった)
3.詩、短歌、俳句
4.ゲートボール、ゴルフおよびスポーツ観戦
5.生け花、園芸
6.目的ある読書
結局、脳の若返りに役立つ趣味は、変化があって絶えず決断を迫られるもの(囲碁、将棋など)やイメージや好奇心をかきたて創作的作業を必要とするもの・(俳句、短歌、詩をつくる、絵を描く、楽器を演奏する、日記を書く)という右脳を刺激するものです。
また、同じテレビを見るにしても、時代劇のような決まりきった筋立ての番組よりも、毎日新しい情報が得られるニュースやスポーツ番組、あるいは感情移入できるドラマの方が右脳を活性化します。
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