【現代語訳】
一生は幼児の時を除けば四、五十年。その見聞は歴史の一部にも及ばぬ。だから歴代の史書を読むがよい。そのときは人心の動き、事変の変化に注目するがよい。
【書き下し文】
人の一生の履歴は、幼時と老後とを除けば、おおむね四五十年間に過ぎず。其の聞見する所は、殆ど一史だにも足らず。故に宜しく歴代の史書を読むべし。眼をつくる処は、最も人情事変の上に在れ。
【解説】
人間の考えは何百何千年を経ても変ることはない、手段方法が変わるだけである。先賢の仁、知、勇の事績はいまの処世、経営によく通じているものである。長い歴史をいかに現代に生かすか。これが上に立つ者の課題である。
・・・・井原隆一「新編言志四録」(PHP)より。
ログインしてコメントを確認・投稿する