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2015年12月24日21:15

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21世紀の徐福もまた、蓬莱山を目指す、か。

「死んだ人を生き返らせる」技術が30年以内に開発されるらしい?【動画】
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=117&from=diary&id=3774351

こういうニュースを見る度に、つくづくと
「ああ、人間って死にたく無いんだなぁ」と
慨嘆してしまう。

こうした「不老不死」技術は詐欺の温床であり、
歴代様々な王や富豪、権力者たちが騙されてきた。

若き日には英明であった者も、剛胆な英雄も、
思慮深い政治家も、老年の「死の恐怖」の前に
あっさり屈して易々と騙されてきたのだ。

こうした数々の逸話の中で、最大の物が
恐らく始皇帝を騙くらかした徐福であろうか。

始皇帝に「東方の三神山に長生不老(不老不死)の霊薬がある」と
具申し、三千人の男女と多くの技術者を従え、五穀の種を持って
東方に船出し、「平原広沢(広い平野と湿地)」にて王となり
二度と戻らなかった、そうだ。

ま、いずれ痛快なコンゲーム、と云った処だろう。

で、現代の徐福であるが。

どうにも、杜撰だねぇ。

「個人の会話スタイル、行動パターン、思考プロセス、
身体を機能させる情報といったデータを蓄積した上で、
将来的にAI(人工知能)とナノテクノロジーを使用する」

そうだが、それって別にAIに物真似させる、ってだけの
話じゃないか?
どうやって意識の連続性を確保するんだ?
冷凍保存された脳に「宿る」意識がそのまま
AI上でOSのように走らせられるとでも?

これ、思考実験としては確かに面白い。

被験者の記憶と意識(脳、なんてざっくばらんに云うよりは
こちらの方がやり易かろう)をAIにコーディングして、
その検体が「生きていた当人と同じ(ような)行動や動作、発言をしたら」
その検体には果たして人権は認められるか?

ま、無理だろうがね。

意識の連続性を担保出来ない以上、それはあくまでも
「似ているもの」でしかない。

それは決して死者の「再生」などではあり得ないのだ。

故に、呆気なくこの計画は頓挫するであろう。
スポンサを募りたいみたいだが、こういったプロジェクトに
金を出したい手合いは、「自分が生きたい」のだ。
「自分に似た何ものかが、自分そっくりに生きる事」ではない。

ここを見誤ったら、当然の事であるが金は集まらない。
再生医療にでも投資した方がまだしも、だろう。

「将来的に技術が十分に発達したタイミングで、
その冷凍保存した脳を人工の人体に移植する」
なんてレヴェルの与太話が、後三十年で実現出来る筈が
ない、なんて事は幼稚園児にだって理解出来よう。

詐欺ってのは「素敵な嘘」で騙せないといけないのだよ。
その点で、徐福にはこのジョシュ・ボカネグラとやら云う
山師は、足下にも及ばない。

雑な妄想は、蓬莱山くらいブラッシュアップしてから
騙るんだね。

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