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2015年12月02日15:53

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【美術】この板絵、銅板絵率の高さは驚異的!「ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生」展

皆様、お今晩は。Bunkamura ザ・ミュージアムにて12月6日迄開催中の「ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生」展に行って参りました。遅くなりましたがその感想です。


ウィーン美術史美術館には、オーストリア・ハプスブルク家のコレクションに始まる膨大な数の美術作品が所蔵されています。その優れたコレクションの中には、ヨーロッパ美術の歴史において最初に自立的な風景画を生みだすことになった17世紀のオランダやフランドルの美術作品をはじめとして、ヨーロッパ各国の魅力的な風景画作品が数多く含まれています。本展では、ウィーン美術史美術館の所蔵する絵画作品のなかから「風景」に焦点をあてて選んだ約70点の作品により、「聖書」や「神話」の物語の舞台として描かれ、季節の営みや牧歌の主題などと結びつきながら次第に独立したジャンルとして確立されていくヨーロッパにおける風景表現の歩みを、その誕生から展開に至るまで展観していきます。

この展覧会行ってみて仰天したのは、ここのプロデューサーの木島俊介先生が元ウィーン美術史美術館にて要職を務められていてそのコネで大量に「持ち出し困難な作品」を大量に持って来られているのであります。やはり展覧会は担保になる品があるか、「お声掛けする人」のどちらかでないと優れた作品は集まならないと言う見本のようなものでして、板絵のみならず銅板画の出品数から見ても現在三菱一号館美術館にて開催されている「プラド美術館展」を軽く凌駕するものであります。

今回の収穫はレアンドロ・バッサーノによる「月暦画」並びにヒエロニムス・ボスの作品の模写が二枚観れることでして、模写と言っても相当にレヴェルが高くてプラド美術館にあるオリジナルの『快楽の園』の部分だけ抜き出して写真で見比べてみたらほとんどの人が見分け付かないんでは無かろうかと言う位精巧でしかも同時代の写しなのであります。もう一枚はリスボン古美術館迄行かないとオリジナルは観れない『聖アントニウスの誘惑』でして、嬉しくて涙が出てしまった程であります。

先程、「月暦画」が出ていると申しましたが何と1月と11月はこの時代には極めて貴重な「猫絵」でして印象派登場に至るまで自分が知っている限り」「犬絵」は腐る程ありますが「鼠絵」と「猫絵」はホントに無いのでありまして一枚の「猫絵」でも貴重なのに二枚も描いているとはバッサーノ先生は国芳にも負けず劣らずの「猫マニア」とお見受けしました。ルネサンスからロココに至るまでの「風景が描かれている作品」を一同に展望出来るまたとない機会ですので会期末と言う事で金券ショップに行けば格安のチケットが手に入るかもしれません。そしたら是非足を運んでみて下さい。


http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/15_wien/
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