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2015年11月07日15:44

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【Perfume】うん、全部知っているし、分かってた。

『WE ARE Perfume DOCUMENT』鑑賞。

Perfume三度目ともなるワールドツアーの模様の
ドキュメントフィルム。

いやぁ、覚悟はしていたが泣けていかんね。
これは加齢のせいなのか何なのか分からんが、
最近涙腺が緩くていかんな。

彼女たちを待ち望んだファンの歓喜、感動、涙の
それぞれは、もうショットとして映し出されるだけで
泣けてくるし、それを素晴らしいパフォーマンスで
反射し、打ち返すPerfumeの凄さ、クオリティの高さは
どこまでも美しかった。

ラスト近くの会長さん(だったかな?)による
NYライヴの打ち上げでの「二年後にマジソンスクエアガーデンで
ライヴ演る」という「勢い余った」宣言もあったりしたが。

Perfume好きな人は皆知っているんだよね。

「Perfumeは何処までも高く飛ぶ」って。

初めてPerfumeを聞いたのは、友人宅で、
はっきり云うとPerfume布教の為の鑑賞会(笑)だった訳だが、
そこで当時『GAME』も出ていない折り(『ポリリズム』が
最新、だったかな)だったが「この子らは海外に行く。グラストンベリー
辺りのフェスに出る」って確信したもんだった(別に自分に
先見の明があった、と誇っている訳ではない。それくらい彼女達の
クオリティは高かっただけだ)。

代々木で演ろうが、ドームで演ろうが、海外ツアーしようが、
別に「Perfumeなら当然」と思ってきた。驚きはなかった。
だから、MSGで演っても、グラストンベリーで演っても、
「だよねぇ」と云うだけ。

自分は四十路を迎えたおっさんなので、それなりにバンドとか
歌手が「全米進出」や「ワールドツアー」というイヴェントを
演ってきているのも、見て来ている。それらの殆どが
「小さなライヴハウス、ホール」で、客は「日本からツアーを組んだ」
代物で、アルバムもお義理に一枚出せるか出せないか、でそれも
当然のお話として惨敗、なんて物だった事も、知っている。

だが、日本アニメの浸透とYoutubeの普及により(無論他に
様々なファクタはあるが)、「日本のバンドが日本のバンドとして」
人気を得てきた。

00年代後半からの、日本のバンド、グループの躍進の
素晴らしさは、紛れも無く「現地のお客」を動員出来ている点だ
(それ以前にもあったアジア地域でのジャニーズ人気や
ヴィジュアル系バンドブームも現地のお客を動員出来ていた
だろうが、それは欧米には無関係な「アジアの事象」であった。
慌てて付言もしておくと、別に欧米至上主義なんて観点から
これを無視している訳ではない事は明記しておく)。

Perfumeと関係は無いが、XJAPANというバンドがある。
大々的に「海外進出!」をぶち上げて、その結果として
一枚の音源リリース、一回のライヴも「行わなかった」
それはそれで伝説のバンドだ。

彼らが賢明だったのは「勝算が見えない勝負はしない」という処だった
(ま、その前に「なら海外進出なんて打ち上げるなよ」という感は
あるのだが(笑))。

で、YOSHIKIは宿痾としての「白人コンプレックス」がある
(この辺りの病理は実はマイケル・ジャクソンのそれと
等価のように思うのだが、それは趣旨に反するので別の機会に)。

これが奇妙にフリーキィに融合して、08年の復活以降、
X JAPANのライヴで最前列付近にいつも「退屈そうな」白人モデルが
ずらりと並ぶというどうしようもない画が暫く展開されていた。

基本的にメンタル田舎のヤンキーであるYOSHIKIらしい、とは
理解出来るし、苦笑、で済むだけの話だったのだが。

それは、近年のライヴを観るにつけ、解消されてきたのだと
感じられた。
無駄に金払って読んでいたモデルたちがいなくなったのだ。

それはXの海外ツアーの時期と符号する。

YOSHIKIは海外(及び白人)コンプレックスから解放されたのだ。


閑話休題。

Perfumeの今回のドキュメントフィルムにも、
多数の観客が映し出される。

台北、シンガポール公演におけるタイ、インドらしき人たち、
最前列のオーストラリアから来た老夫婦(どう見ても奥さんの方は
Perfumeに興味がなさそうで面白かった)、LAで掲げられた
ブラジル国旗、そして様々なゲイらしきカップル、個人,NYの
プエルトリカンらしき太ましく麗しき女性、etc,etc。

正に「ワールドツアー!」としか云い用の無いような
美しい客席が広がっていた。

その余りの雑多さ、とりとめの無い、しかしひとつの
「アイコン」に絶大なる愛を注ぐ彼らの姿は、
観ていて深く深く刺さった。

白人、黒人、黄色人種、ゲイ、ヘテロ、老若男女、
これほど雑多でこれほど混ざり合った客層、って
個人的には人生初かも。

これが、Perfumeの力なのだろう。

素晴らしいもの、観させて頂きました。

だが、Perfumeは「こんなもんではない」事もまた、
我々はよく知っている。

これから更に、高く飛ぶ。

その事を、我々はよく「知っている」のだ。

ただ、折々にその飛ぶ美しい姿を、歌を
楽しむ事が出来る喜びもまた、その先に待っている事を。



最後にどうでもいい蛇足。

えーっと、行きがかり上disってしまったような形に
なりましたXですが、あれはあれで現在の海外公演の
お客さんの姿とかは素晴らしく美しいです。
当然、ヤラセのモデルたちなんか足下にも
及びません。

言い訳すんなら書くなよって話ですが、
YOSHIKIの白人コンプの話は何時か何処かで
書きたかったの(笑)。






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