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2015年10月30日07:47

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パパが遺した物語(Fathers and Daughters)


 

 父親と息子の絆を描いた『幸せのちから』のガブリエレ・ムッチーノ監督が、ニューヨークを舞台に、小説家の父親と幼い娘の愛を描くヒューマンドラマ。今は亡き父親の愛を知り、人を愛する事ができなかったトラウマを克服していく少女のその後の姿をアマンダ・サイフリッドが、その父親をラッセル・クロウが演じる。(moviewalkerより)







ラッセル・クロウ演じる小説家の父は、一時その才能をもてはやされたものの、今はちょっとスランプ。素行もよくないのか、妻と口論しながら車を運転しています(後にわかるのですが、口論しながらの運転も猛スピードだった模様)。そして起きてしまった交通事故。幼い娘は母を失い、ラッセル自身も深手を負います。精神的な兆候も出始めたラッセルは、子供のためにもと、大きな病院へ入院し、娘を妻の姉夫婦に預けることとなります。

数ヵ月後、退院したラッセルは娘を迎えに行きますが、裕福な姉夫婦は「養子に迎えることはできないか」と言い出します。彼らには息子たちはいたものの、女の子はなく、美しくて成績優秀な彼女が魅力的だったのです。また、今は破産の危機に直面する父に戻すのが不安だった、ということもあります。もちろん、娘を手放す気などないラッセルは聞く耳を持たないわけですが。

しかしその後も、必死に書いた新作が大コケだったり、病状が悪化してきたりと、父娘が必死に寄り添いながら生きてゆく様子が描かれます。心配する姉夫婦(妹と疎遠だったため、その罪滅ぼしも兼ねているよう)の申し出を断り続けてがんばるラッセルですが、生活は極貧。そして起きてしまった発作。幼い少女はとうとう独りになってしまいます。しかし、父が死に際に仕上げた新作は大評判。ベストセラーとなります。その本のタイトルこそが「Fathers and Daughters」だったのです。

 そして大人になった少女(アマンダ・セルフライド)が映ります。彼女は今は心理学科を卒業し、将来有望な心理士として働き始めたところ。いえ、まだ院生だったかもしれません。ともかく心理士として人生を歩み始めているのですが、その生活はすさんでいます。行き当たりばったりに男を漁り、一回きりでさようなら。「愛する人をもう一度失うのが怖くて人を愛せなくなっている」ということらしいのですが、そうかなぁ、と思いました。

だって彼女は、小さかったとはいえ、あれほど父に愛された記憶があった。母だって、交通事故。ラッセル扮するパパは、命をかけて彼女を育て、最後まで手放さなかった。そして愛する娘との人生「Fathers and Daughters」を残してくれた。誰かに虐待されたわけでもない。淋しかった気持ちはわかるけど、もっと辛い人生を送っている人だってゴマンといるはず。賢い頭を持っているのに、と少し残念な気持ちになったことも確かです。

彼女が心理士として関わる少女に「ハッシュ・パピー」「アニー」の女の子。彼女も存在感ありましたね。

父のファンだという駆け出しの作家と出会い、愛されるも、やっぱり「愛されることへの恐怖心」から他の男と寝てしまうアマンダ。この辺は経験してみないとわからない心理もあるのでしょうね。当然激怒する彼氏。ここから先は、少しして映画が終わってしまうので、本当の意味でアマンダが立ち直りつつあるのか、やっぱりうまくいかないのかは予想できません。ここから先も見てみたい気もしますが、元来賢い女性ですから、きちんと悟るんでしょうね。

ラッセル・クロウはいい味出してました。裕福な姉を演じるダイアン・クルーガーも、「裕福だけど愛されない」美しい女性をうまく演じていたと思います。あと、驚いたのがラッセルの作品を真っ先に読む編集者。ジェーン・ファンダではなかったか、と思うのです。いつまでもお綺麗。変わらなさすぎる!(笑)

存在しないだろうけれど、「Fathers and Daughters」読んでみたいです。

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