【もしも何てものはなく、解決する為の方法しかない。(ある作家の独白)】
-偶然でなく必然しかないように、
もしも等はなくある方法でしか解決なんて出来ないのだという人の話-
私に言わせてみれば、人生に「もしも」なんてものはない。
あるのは解決する為の方法だけ。
私はそう信じ続け、いついかなる時もその時に自身が思う最善の策を出していた。
日常生活の中で起きる大小様々な出来事は、今の自分を作っている。
私が思うに、人間は一人一人が常に自分自身の歴史の様なものを持ち、それが今現在の性格や人格を形成しているのだと思う。
例えば何かが起きた時、特定の事にだけは「仕方がない」「気の毒だな」等と、そう思うようにした。または和解し、その時に方法を知っていたら教えるという風にすればいい。
この話をした時、それを私達は無視してきた。
しかし、事が起きた時に解決する為には考える為の「材料」が必要だ。
つまり知識がなければ出てくる最善策なんて高が知れているのだ。
ところが、私達はよくその時の自身の心境を忘れ、陥った状況すらも忘れ、そしてまた似た様な状況に陥った時に心の中で複雑に思いながらも、そう感じる事となるのだ。
「あぁ、あのときの自分は何て愚かなんだろう」と。
この様な後悔が珍しい事ではなく、徒労にはならないと知っていたが、やはり人生というのは凹凸だらけの山の様なもので、私達は様々な出来事に対して、少々軽視しすぎていたのかもしれない。
もしもう一度この世に生まれ、生きることになったとしよう。
そして幼少期にまで戻ったのなら、私達はきっととても聡明な子となり、迷わず正解の道を選択し、難なく人生を歩む事が出来るのかもしれない。
でもそれだって絶対という訳ではないのだ。
たとえ最初から選択を誤らない�犂萎�な人生�瓩鯤發鵑任い燭箸靴討癲∋簔�が始めから正解の道を選んでいたとしても、失敗しなければ何かを学ぶ事は出来ないのだから。
ならば、なぜ私達は更に多い年月を過ごさねばならないのか？
一分多く生きたら、一分多く変われる。
一日多く生きたら、一日多く知恵を得られる。
このような人生では面白くないって？
私から見たら、昨日と比べてみても昨日と今日は全然違うんだ。
「私から見たら」だから、皆が「違う」とそう思うのも当然だが。
人生をリセットすることはできない。
それは誰もが知っていることであり、人生が一度きりしかないからこそ私達は、何度も何度も正解を押すことができるまで、ボタンを押し続けるのだ。
《思い出の機械》
このビデオ、人が過去に戻ることのできる代物だという。
しかし、過去に一度起きたことは変えることなどできない。
結婚はしていないが、妻にしたいと思う程深く愛している女性のことを助けるために、主人公の男性が女性を死なせずに済む方法を考え、女性を助けるために何度も何度もやり直しては、毎回違う方法で助け回避しようとするが、どんなに上手くいった様に見えていても最後、女性は必ず死んだ。
最初に死なずに済んだと思ったら槍で刺殺され、槍での刺殺をも回避したと思ったら車に轢かれ…等と、何をしても女性は必ず死んでいった。
しかしそれでも一つだけ例外があった。
「彼女が死なずに済む方法？ないよ、
――――主人公の男性が女性の代わりに死ぬこと以外には。」
この物語を読んで解る様に、命の理に�爐發靴皚瓩覆鵑討發里和減澆靴覆ぁ�
だから私は信じているのだ。
あるのは解決する為の方法だけなのだと。
最善策を考え選択することによって、満足できる人生を歩むことができるのだ、と。
――Jenette Winteson
（学習電子報より）
（画像：Ｙａｈｏｏより）
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