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2015年08月15日10:28

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玉音放送 (ギョクオンホウソウ)



本日8月15日は終戦記念日。
1945年(昭和20年)8月15日正午(日本時間)にラジオ放送された、玉音放送(ぎょくおんほうそう)は天皇の肉声(玉音)によって太平洋戦争(大東亜戦争)における日本の降伏を国民に伝えるものでありました。

当時数え18歳だった私が満洲の中学校の校庭で、ラジオで聴いた玉音放送は非常に格調が高く、また雑音でほとんど分かりませんでした。

この玉音放送の現代語訳が次のサイトにありました。
http://www.kanshin.com/keyword/1188068


玉音放送(現代語訳)

私は、深く世界の大勢と日本の現状を考えて、特別な方法でこの事態を収拾しようと思い、
ここに忠義の気持ちを持った国民に告げます。

私は政府に、米・英・中国・ソ連の四国に対してポツダム共同宣言を受諾することを通告させました。

もともと日本国民の安全と世界の共存を共にすることは、わが歴代天皇の残した教えであり、私も大切にしていることです。

アメリカやイギリスと戦争をしたのも、日本の自立とアジアの平和を願うからであり、
もともと他国の主権を侵したり、領土に侵入することは私の気持ちではありません。

開戦以来すでに四年たち、わが陸海軍の将兵が勇ましく戦い、役人たちが懸命に働き一億の国民が力を尽くし、それぞれ最善をつくしたにもかかわらず、戦局はかならずしも好転しません。世界の大勢もまた我々に利がないことを示しています。

その上、敵は新たに残虐な爆弾を使用して、罪のない人たちを殺傷し、その痛ましい被害ははかりしれません。

このまま戦争を続ければ最後にはわが民族が滅亡するだけでなく、人類の文明をも破壊するでしょう。

もしそうなれば一億の国民を預かっている私としてどうやってわが歴代天皇の霊に謝ることができましょう。

このことが、私が政府に対し共同宣言に応じさせるに至った理由です。

私は、日本とともにアジアの解放に協力した国々に申し訳なく思わずにはいられません。

日本国民で、戦地で死んだり職場で命を落とした人々と、その遺族のことを思うと、悲しみで心が裂ける思いです。

また戦傷を負い、災難で家業を失った人々についても私はたいへん心配しています。

考えると、これから日本が受けるであろう苦しみは大変なものがあると思います。国民の悔しい思いは私がよく知っています。

しかし私は時の運に従って、堪え難きを耐え、忍びがたきを忍んで、後の世のために平和をもたらしたいと思っているのです。

私は日本の国家を譲ることができたので、忠義で善良な国民の真心に信頼を寄せ、いつも国民と一緒にいます。

感情のままにみだりに事件を起こしたり、国民同士が争って時勢を乱して、そのために道を誤って世界の信用を失うようなことは、私がもっとも戒めるところです。

国を挙げて子孫に伝え、神国の不滅を信じ、任務は重く道は遠いことを思い、将来の国の再建に向けて総力をあげ、道義を厚くして志を堅くして、日本のすぐれたところを更にたかめ、世界の進歩に遅れないよう決意すべきです。

きみたち国民よ、私の気持ちを汲んで身をもって行いなさい。

参考 YouTube - 終戦の詔勅(玉音放送)
http://www.youtube.com/watch?v=LSD9sOMkfOo&sns=em
(以上)


終戦の詔勅(玉音放送)全文

 朕深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ茲(ここ)ニ忠良ナル爾(なんじ)臣民ニ告ク朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ

 抑々(そもそも)帝国臣民ノ康寧ヲ図リ万邦共栄ノ楽ヲ偕(とも)ニスルハ皇祖皇宗ノ遺範ニシテ朕ノ拳々(けんけん)措カサル所曩(さき)ニ米英二国ニ宣戦セル所以(ゆえん)モ亦(また)実ニ帝国ノ自存ト東亜ノ安定トヲ庶幾(しょき)スルニ出テ他国ノ主権ヲ排シ領土ヲ侵スカ如キハ固(もと)ヨリ朕カ志ニアラス然(しか)ルニ交戦已(すで)ニ四歳ヲ閲(けみ)シ朕カ陸海将兵ノ勇戦朕カ百僚有司ノ励精朕カ一億衆庶ノ奉公各々最善ヲ尽セルニ拘ラス戦局必スシモ好転セス世界ノ大勢亦我ニ利アラス加之(しかのみならず)敵ハ新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ頻ニ無辜(むこ)ヲ殺傷シ惨害ノ及フ所真ニ測ルヘカラサルニ至ル而モ尚交戦ヲ継続セムカ終ニ我カ民族ノ滅亡ヲ招来スルノミナラス延(ひい)テ人類ノ文明ヲモ破却スヘシ斯(かく)ノ如クムハ朕何ヲ以テカ億兆ノ赤子(せきし)ヲ保シ皇祖皇宗ノ神霊ニ謝セムヤ是レ朕カ帝国政府ヲシテ共同宣言ニ応セシムルニ至レル所以ナリ

 朕ハ帝国ト共ニ終始東亜ノ解放ニ協力セル諸盟邦ニ対シ遺憾ノ意ヲ表セサルヲ得ス帝国臣民ニシテ戦陣ニ死シ職域ニ殉シ非命ニ斃(たお)レタル者及其ノ遺族ニ想ヲ致セハ五内(ごだい)為ニ裂ク且(かつ)戦傷ヲ負ヒ災禍ヲ蒙リ家業ヲ失ヒタル者ノ厚生ニ至リテハ朕ノ深ク軫念(しんねん)スル所ナリ惟フニ今後帝国ノ受クヘキ苦難ハ固ヨリ尋常ニアラス爾臣民ノ衷情(ちゅうじょう)モ朕善ク之ヲ知ル然レトモ朕ハ時運ノ趨(おもむ)ク所堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス
 
 朕ハ茲ニ国体ヲ護持シ得テ忠良ナル爾臣民ノ赤誠ニ信倚(しんい)シ常ニ爾臣民ト共ニ在リ若(も)シ夫(そ)レ情ノ激スル所濫(みだり)ニ事端ヲ滋(しげ)クシ或ハ同胞排擠(はいせい)互ニ時局ヲ乱リ為ニ大道ヲ誤リ信義ヲ世界ニ失フカ如キハ朕最モ之ヲ戒ム宜シク挙国一家子孫相伝ヘ確ク神州ノ不滅ヲ信シ任重クシテ道遠キヲ念ヒ総力ヲ将来ノ建設ニ傾ケ道義ヲ篤(あつ)クシ志操ヲ鞏(かた)クシ誓テ国体ノ精華ヲ発揚シ世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期スヘシ爾臣民其レ克(よ)ク朕カ意ヲ体セヨ

  御 名 御 璽
  昭和二十年八月十四日
                                各国務大臣副署


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