mixiユーザー(id:8242984)

2015年08月07日23:25

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竹林の人々

劇団鹿殺し系列のオフィス・シカ・プロデュース「竹林の人々」、座・高円寺1は客席がイマイチ。
舞台の使い方が素晴らしくヘタなパフォーマンス集団より上手い、演劇の醍醐味が味わえるぜ。
演出も的確で素晴らしい、だけど物語が普通の家庭劇を無理矢理に膨らませているのが難で。
ハイライトとなるべき場面が見当たらない、展開的にカタルシスが訪れないので飽きてしまうし。
登場人物も実在の家族を下敷きにしているらしく、不必要にリアルで感情移入が出来ないまま。
なので演技的な爆発力が空回りしてしまう、劇団鹿殺し本公演ならコミカルさで客を惹き付ける。
何ともバランスが悪く勿体無い作品である、そう言えば音響も台詞を呑み込んでしまう雰囲気。
在りがちな物語なら、もっとコミカルさに特化するとかしないと観客の集中力は続いていかねぇ。
引き籠り&家族問題&恋愛問題とか、もう出尽くした感が在るのは観客の側だけなんだろう?
私小説っぽい物語は見たい人達だけに見せてくれ、選択肢の在る人生なんて見る価値も無い。
この程度の物語なら我が一族の方が余程ハードでR指定だわ、暴力も愛憎も戦争も桁違いだ。

最優先で描きたい物語が無いのなら、せめて観客に金額と等価の何かを与えなければダメだ。
ロジャー・コーマンのドキュメンタリー映画「コーマン帝国」を観て、その思いは確信になったぞ。
先月からのコーマン映画特集の中でも予想以上にブッチギリで面白い、異端者の人生は素敵。
世の中の思い通りに生きていれば世の中は生かしてくれるかも知れない、けど面白いのかな?
「ワイルド・エンジェル」「白昼の幻想」「イージー・ライダー」、コーマンの反骨精神は素晴らしい。
「スター・ウォーズ」以後の殆どの大作はゴミである、「地獄の黙示録」が最後の抵抗だったか。
CGで確かに何でも描ける様になったが、その分だけ想像力と創造力が著しく減退してるだろ?

独立系ならインディーズの良さがないとね、ローカルならではの武器だって磨けば必殺技だし。
「サクサク」のロケとか「モテ福」のドッキリとか、とんでもない面白さで堪能させてくれて嬉しい。
舞台なんて一過性のイベントでナマなんだから、もっとフックで印象に残る様じゃないとダメだ。
突き詰めて行けば日常だってそうでしょ、物語性を摘み取って流れを読んで選択していかんと。
その感覚を毎週の競馬で鍛えておる訳で、決してギャンブルに夢中になっているだけじゃナイ。
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