書こう書こうと思ってるうちに機会を逃したもんが幾つかあるので、ボチボチ書いていこうと思っちょります。
先ずは、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』!!
30年ぶりのマッドマックスですが、主役のマックスはメル・ギブソンからトム・ハーディに変わったリブート作。
監督は変わらずジョージ・ミラーなので、ジョージの作家性を観るべき映画、とか難しいことより、観れば納得、120分中100分バトってる狂った映画です。
残り20分のうちに、もちろんエンドクレジットも含まれてます、ええ。
狂った人たちが狂った言動をあの手この手で披露して派手に死んでく中、比較的まともなマックスとヒロインのフュリオサが生き残るために戦うというお話。
全身白塗りでスキンヘッドのウォー・ボーイズをはじめ、次々狂った人たちが出てきますが、一番やべえのが本作の花形=ドゥーフ・ウォリアーさん(写真右)
戦闘中にエレクトリックギターで轟音を鳴らして、ギターから火炎を放射します。
熱いぜ!
正直、マックスはトムより西部劇のような哀愁があったメルの方がカッコ良かった。
ですが、この映画の本当の主役はシャーリーズ・セロン演じるフュリオサ。
丸刈りで義手で顔にグリースのペイントをしていても、シャーリーズは美しい。
監督のミラーは元お医者さん。
なのでマックスが核戦争後の放射能に侵された戦士に、ハイオクの血を供給する生きた血液袋にされるという発想が独特です。
マックスが死にかけたフュリオサの胸にナイフで穴を開けて荒療治して、自分の血を輸血する手際の良さと説得力も、さすがだぜ。
小道具の使い方、荒廃したディストピアの世界観など、ミラー監督ならではこだわりと演出が冴えます。
ただし、旧マッドマックス・シリーズの人気作1、2の雰囲気を『フューリー・ロード』に求めても、ありません。
マッドマックスは世界観が四作とも全部違っていて、ミラー監督は同じパターンで映画を作りながらも、ファンが期待しているような同じ作品が作れないアーティストのようです。
(日本ではガンダムの富野監督なんか、同じタイプですね。
ずっとガンダムというリアルロボットというカテゴリーのアニメを作ってるのに、前のファンが次のガンダムに着いてこれないけど、長い目で見るとそれぞれにファンがいる、という)。
全体の雰囲気で前のシリーズと変わったのは、1、2にあったような緊迫した死の恐怖はあまりなくて、敵の暴走族も怖い感じはせず、狂気が振り切れているので逆に笑いを誘います。
あと、ミラー監督自身がご高齢になったからか、前シリーズよりオジイちゃん、オバアちゃんがたくさん出ます。
そして、何が何でも「生き残れ!」という意識が旧シリーズよりも強い。
「生き残れ!」、と遺伝子が命じる本能、それがミラー監督の今の時代に向けたメッセージなのかな。
と綺麗に纏まったところで、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、もうすぐ上映も終わりそうなので、まだ観てない人は映画館にGO!だ!
おりゃ、二回観たぜ!
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