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2015年07月05日23:33

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今週の科学ニュース−7月5日

 皆様、こんばんは。今年の梅雨は例年になく雨の日が多く、じめじめした毎日となっております。南太平洋では台風が一気に3個も発生しています。今後の気象情報にご注意ください。

きつすぎるスキニージーンズに健康リスク、豪医師らが警鐘(濠ロイヤル・アデレード病院)
 かなり細身で、脚にぴったりくっつくタイトなジーンズ(スキニージーンズ)が(英王室のキャサリン妃がしばしば着用することに影響されて)一部で流行している様子ですが、オーストラリアの医師達が、スキニージーンズを着用すると脚に血行障害が起こる可能性が高いと警告しています。論文によると、スキニージーンズをはいて長時間しゃがんでいた女性が、ふくらはぎの筋肉に血行障害を起こして腫れ上がり、歩行困難になったそうです。ふくらはぎがあまりにぱんぱんに腫れてしまったために、血行を戻すためにジーンズを切ってしまわなければならなかったとのこと。ファッションアイテムが意外と体に良くない例として、カラーコンタクトや、きついハイヒールなどがありますが、スキニージーンズも結構深刻な影響が出るようです。ファッショナブルなのは良いですが、着用には注意を要するようです。
Journal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatry誌の該当論文のAbstractはこちら
産経新聞の同じ記事はこちら

南極の深海で“雪男ガニ”を発見、白く剛毛生やす(米サウサンプトン大学)
 生息域が非常に狭いために、滅多に見ることが出来ず、さらに、全身が白色の毛で覆われていることから「雪男(Yety)」カニと呼ばれているカニが、南極海の深海の熱水噴出口付近に大量に発見されたと報告されました。リンク先の写真を見ていただければわかるとおり、文字通りうじゃうじゃと集まっています。何でこんなになっているかというと、南極海の深海の熱水噴出口なので、今カニがいる場所より噴出口に近いとゆであがってしまうし、逆に遠くなると凍えてしまうからとのことです。この雪男ガニ、驚くべきことに、胸や腕の剛毛にバクテリアを繁殖させて、それを食べて生きているそうです。農耕を行うのは、人間とアリだけではなかったようです。
University of Southamptonのプレスリリースはこちら
PLOS One誌の該当論文はこちら

新種の恐竜卵化石を発見=1.1億年前、世界最小クラス−(兵庫 人と自然の博物館)
 兵庫県丹波市山南町の約1億1000万年前の地層(白亜紀前期)から小型恐竜の卵の殻の化石が見つかり、新種に分類されたとのことです。これまで見つかっていた恐竜の卵より小さいとのことでしたが、それでも鶏卵の二倍くらいあるとのことです。論文によると、小型獣脚類(肉食のラプトルの仲間)の卵ではないかとのことです。
人と自然の博物館のプレスリリースはこちら
University of Calgaryの該当HPはこちら
Cretaceous Research誌の該当論文のAbstractはこちら

オーストラリアの鳥が「原始的な言語」を使用、スイス研究
 スイス・チューリッヒ大学の研究チームは、オーストラリアの鳥(リボウシオーストラリアマルハシ)が鳴き声の組み合わせによる原始的な言語を使用していることがわかったと報告しました。研究者達は、これが鳥類で見つかった初めての「意味を持つ」鳴き声という言い方をしていますが、(小説の形とは言え、)あのシートンが「銀の星」の中で、鴉に「号令」があることを記していることを指摘しておきたいと思います。
PLOS Biology誌の該当論文はこちら

悪路に強い「サソリ型」調査ロボ、東芝などが開発し公開 福島第1原発の格納容器に投入(東芝他)
 自他共に認めるロボット大国の日本で、なぜか、原発の中で活動できるロボットだけはなかなか使えるものが出来ませんでした。今回、東芝は、耐放射線性で、積算数値として1000Svの小型ロボットを国際廃炉研究開発機構と共同で開発し、福島第一原発に投入すると発表しました。有線制御と言うところが難点(もっとも、原子炉容器内のロボットを無線操縦しようというのが無理なのかもしれません)ですが、小回りは利きそうです。うまくいくと良いのですが。
東芝のプレスリリースはこちら
国際廃炉研究開発機構のプレスリリースはこちら

砂糖入り飲料の摂取と関連か、年間死者数18万人以上(米タフツ大学他)
 タフツ大学他の研究チームの研究によると、糖分の多い飲み物の摂取に関連する、糖尿病、循環器系疾患、がんによる世界の死亡リスクを分析した結果、糖入り甘味飲料を原因とする死者数は、世界で年間最大18万4000人に上ると発表しました。砂糖業界からは異論が出そうですが、少なくとも糖分の過剰摂取により2型糖尿病や高血圧が引き起こされるだけでなく、これが原因で死亡する事例が多々あるだけに、あながちオーバーな表現ではないかもしれません。ちなみに、一応栄養士の私のかみさんからは、市販の清涼飲料水は、無糖のもの以外は飲むなと言われております。
Circulation誌の該当論文のAbstractはこちら

長い牙、速く伸びる=サーベルタイガーの化石分析(米ニューヨーク州立博物館他)
 ニューヨーク州立博物館他の研究チームは、サーベルタイガー「スミロドン」の頭部化石の大きな上の犬歯について、酸素同位体の分布データとX線CT像の組み合わせからその伸びる速さを見積もった結果、6mm/月くらいだったと発表しました。論文によると、この数値は以前、別の方法で見積もった結果(5.8mm/月)とよく一致する数字だとのことです。但し、この数字は、最も早く伸びているときの数字で、乳歯から生え替わって、上の犬歯が伸び終わるのが生後31〜41ヶ月程度であろうと同時に発表しています。
PLOS Oneの該当論文はこちら

マンモスの特徴、遺伝子で解明=脂肪蓄積、温度センサーなど−極寒に適応(米シカゴ大学他)
 シカゴ大学・ペンシルベニア州立大学などの研究チームは、氷漬けマンモスの死体から採取された遺伝子を解析した結果、元々遺伝子的に寒さに耐えるように出来ていたことがわかったと発表しました。また、よくマンガなどで見られるマンモスの後頭部のこぶは、(実際に大人のマンモスにあって、)らくだの背中のこぶと同様、非常時用の脂肪が蓄えられて出来たこぶであることがわかったとのことです。最近どうなったかわかりませんが、一時マンモスを蘇らせようという試みが行われたことがあったはずですが、蘇ったとしても、南極以外の土地ではマンモスにとって暑くてたまらん、ということになったかもしれません。
シカゴ大学のプレスリリースはこちら
ペンシルベニア州立大学のプレスリリースはこちら
Cell Reports誌の該当論文はこちら

 では、今週はこの辺で。
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