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2015年06月30日02:04

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恐竜博物館

仕事の無い日は犬達と出掛けるか、単車に乗って温泉へ向かうというのが独身時代のライフスタイルだった。

そんな自分が2人の倅の親父となり、いつの間にか倅らと出掛けられる休日を心待ちにするようになった。

つくづく分からんものだと思う。

日曜の晩には既に、次の休みの天気を気にしている始末だ。

とはいえそうしょっちゅう遠出をする訳にもいかず、旅行なんてものは我が家にとって結構なイベントだ。

先日、その旅行に出掛けてきた。

目的地は福井の恐竜博物館。

女房がどこかからか仕入れてきた情報で、ここならきっと倅らが喜ぶということなのだろう。

旅館の手配から通る道まで女房が準備してくれた。

3歳と2歳の兄弟にとって、磐田から300キロ先の目的地はやはり大型イベントだったようだ。

随分と待たされたこともあり、博物館に近づくにつれて現れた道路沿いの恐竜の造形物に大興奮だった。

天候はあいにくの雨だったが、なんとか無事に到着して博物館の中へ。

順路は長い下りのエスカレーターと、そこからの昇り階段でじらされる。

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そして幼い兄弟はやっと待ちに待った恐竜たちに会えた。

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豊橋の動植物公園では化石や骨格標本から想像力を働かせて興奮していた倅らも、実際に動く恐竜を見たらやはり絵本や映画で見たままの姿の方に惹かれていってしまった。

雨で濡れるのは覚悟のうえ、豪騎は外にあった滑り台に行きたいという。

大きな恐竜の口の中が見たかったようだ。

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誰もいない場所で、弟に邪魔されることもなく、こうして親父と2人きりで遊べる事が嬉しかったようだ。

雨に濡れながらも満足そうな笑顔がとても愛おしく、なんだか心がチクチクと痛んだ。

普段我慢を強いているツケかも知れない。

その晩は 『勝山東急リゾート ホテルハーヴェスト スキージャム勝山』 に宿泊した。

 ⇒ http://www.resorthotels109.com/skijam/

豪騎はホテルに泊まることをとても楽しみにしていたので、宿は女房に任せていた。

自分は民宿や小さな旅館、そうでなければペンションを選ぶタイプだが、今の倅らにとってはホテルが最良なのだろう。

荷物を運ぶついでにフロントに寄り、倅どもがベッドで跳んだり跳ねたりして大丈夫かと尋ねたら、快く了承して下さった。

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豪騎がホテルが好きな理由のひとつが、このゲームコーナーかも知れない。

テレビゲームもゲームセンターも、携帯電話用のゲームにもまるで興味のない自分は、倅らをこういう場所に連れて行ってやったことがない。

唯一遊べるのはホテルに泊まった時だけだから、豪騎は嬉しくて仕方ないのだろう。

見よう見真似で魁盛も頑張っていた。

広い風呂も男3人でゆっくり楽しんだ。

翌日、せっかく福井まで来たのだからどこか観光地を巡ろうとも考えたが、豪騎に尋ねると同じ博物館に行きたいと言うので、再び向かう事にした。

地元のお店で倅たちのポンチョを調達し、雨でも屋外の遊具で遊ばせてやる準備を整えた。

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ところがなんとなく天候が回復し、この4月にオープンした隣りのディノパークにも行けることに。

 ⇒ http://www.dinopark.jp/

ここでは森を散策しながら動く恐竜たちに会うことができる。

豪騎は博物館よりこちらの方が楽しかったと言っていた。

しかし魁盛は…。

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あまりの迫力に大好きだったはずの恐竜が怖くなってしまい、とうとう 『お父ちゃんとはもう遊ばない』 と言われてしまった。

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外の遊具で遊ぶこともでき、親としては倅らの成長を見ることもできた。

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帰宅後、なぜか魚の絵を描いた豪騎。

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親馬鹿だろうとは思うが、なかなか特徴と捉えた立派な作品に見えた(笑)。

2日間、自分はとても幸福だった。

我が子がこんなに愛しいものだとは、親になるまで知らなかった。

動画にあった豪騎の 『やったー、ぼく1番だぁ〜』 という声や、魁盛の泣き叫ぶ姿が目に焼き付いて離れない。

それから、遊び疲れてぐっすりと眠る姿も。

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親になれたことに感謝しなければいけない。

他愛もない親には違いないが、それでも精一杯親父道を精進したいと思う。

人間として欠落した部分の多い自分だから、女房には人の何倍も苦労をかけている。

親としても、女房のおおらかさにどれだけ救われていることか。

豪騎と魁盛が女房のように、優しく温かな人間に育つよう願っている。

始まったばかりの今年の夏が、我が家にとって素敵な思い出になりますように。


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