境野勝悟「趙訳菜根譚」(知的生き方文庫)より。
6. 【独り坐して心を観ず】
毎夜、一人で静かに過ごす時間を作る
・・・自分が本来持っている「安らかな心」を思い出せ。
7.【田地は放ち得て寛(ひろ)きを要す】
どちらでもいい」といいう寛大な心を持つ
・・・「田地」とは、人の心、「放ち得て」とは、えり好みをしないこと。早くやるのもいい。が、ゆっくりやるのもいい。どちらでもいいという寛大な心を持てば、いつも不平や不満を抱かなくて、済む。寛大になれば、人のよさが、次々見つかる。
8.【有余(ゆうよ)不尽の意思を留む】
「ゆとりの心」が怒りと憎しみを消す。
・・・ゆったりとしたゆとりの心を持って生活すると、どんな意地悪をされても、相手を憎まず、許してやる気持ちが生まれる。ゆとりの心がないと、怒りが爆発する。怒り狂えば、自分がつぶれる。
9.【父母兄弟の間愉色、婉言】
穏やかな顔と、やさしい言葉をつねに保つ。
・・・「愉色」とは、おだやかで和やかな顔。「婉言(えんげん)」とは、やさしい言葉。夫婦兄弟、夫婦姉妹が、もし、この二つの言葉を受け入れたら、そこに、天国と極楽がある。
10.【悪を攻むるは太(はなは)だ厳なることなかれ】
怒っても状況は何も変わらない、と知れ。
・・・「あなたのためにきびしくしている」という有害な思い込み。
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