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2015年05月23日10:15

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菜根譚 「立派な人からは叱られたほうがよい」



つまらない人間に謗(そし)り罵(ののし)られても、彼らに媚び諂(へつら)われることはないように。上に立つ立派な人間に責め立てられても、彼らに大目に見られることがないように。


寧ろ小人の忌毀(きき)せらるるも、小人の媚悦せらるることなかれ。
寧ろ君子の責修(せきしゅう)せらるるも、君子の包容せらるることなか れ
・・・前集189


以下、以下、「野村克也の菜根譚」(宝島社)より。

つまらない人間からは嫌われたほうがよい。媚びへつらわれることはないほうがいい。立派な人間からは、叱られたほうがよい。見放されて寛大に扱われないほうがいい。

まるで管理職の心得のような一節である。前段は部下に対して、後段は上司に対しての接し方だと考えれば分かりやすい。

つまらない部下には、むしろ嫌われてでも自分の信念を遂行すべきだ。それを曲げて、部下に甘えられたとしたら、仕事でよい結果は残せないだろう。

一方で立派な上司だ、付いていって損はない、と思えるような人であれば、叱られたことに素直に耳を傾けて、叱られた原因や責任を明らかにして反省し、今後の発奮材料にすればいい。何もせずに見放されて、かえって寛大に扱われるのは、相手は自分自身のことを有用な人材と思っていない証拠である。

もう一つ、自分の経験でいえば、自分に媚びてくるような部下には見込みがない。監督である私を嫌ってくれても構わないが、ひねくれたり僻んだりするのではなく、「野村を見返してやる」と反発して奮起してくれる選手の方が見込みがある。

私が厳しく接するのは、そんな選手であった。たとえば楽天の監督時代、岩隈久志には、「ガラスの肩だから、自分でマウンドを降りると言ってばかりだ」とあえて公言して、発奮を促したこともあった。



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