デュエル小説 ラスト

デュエル小説4

現在の状況 サイモンメインフェイズ1

サイモン ＬＰ5300 手札0枚
フィールド 伏せカード一枚
『ＣＮｏ.９ 天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア』ORU0『No.99 希望皇龍ホープドラグーン』ORU3『ＣＸ 超巨大空中要塞バビロン』ORU1『 No.83 ギャラクークイーン』ORU1

スス ＬＰ700 手札 一枚
伏せカード 4枚
Pゾーン『時読みの魔術師』
Pゾーン『星読みの魔術師』
モンスターゾーン
『EM シルバー・クロウ』
『EM シルバー・クロウ』
『EM ハンマー・マンモ』



ＣＮｏ.９ 天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア 光 ランク１０
〈機械族/エクシーズ〉
レベル１０モンスター×３
このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、ダメージ計算を行わずにそのモンスターをこのカードの下に重ねてエクシーズ素材とする事ができる。
１ターンに１度、このカードのエクシーズ素材の数×３００ポイントダメージを相手ライフに与える事ができる。
また、このカードが「Ｎｏ.９ 天蓋星ダイソン・スフィア」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●１ターンに１度、このカードのエクシーズ素材を任意の数だけ取り除いて発動できる。
その数×８００ポイントダメージを相手ライフに与える。
Atk3600／Dfe3200


No.99 希望皇龍ホープドラグーン 光属性
〈ドラゴン族・エクシーズ〉
レベル１０モンスター×３
このカードは手札の「ＲＵＭ」魔法カード１枚を捨て、自分フィールドの「希望皇ホープ」モンスターの上にこのカードを重ねてＸ召喚する事もできる。
(1)：１ターンに１度、自分の墓地の「Ｎｏ.」モンスター１体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
(2)：このカードを対象とするモンスターの効果が発動した時、このカードのＸ素材を１つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
Atk4000／Dfe4000

ＣＸ 超巨大空中要塞バビロン 風 ランク11
〈機械族・エクシーズ〉
レベル11×3
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
また、このカードが「超巨大空中宮殿ガンガリディア」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが戦闘によってモンスターを破壊した場合、このカードのエクシーズ素材を１つ取り除く事で、
もう１度だけ続けて攻撃できる。
この効果は１ターンに１度しか使用できない。
Atk3800／Dfe4000



スス「……」
サイモン「……」

ススとサイモンは静かに見つめ合っていた。

サイモン(全力……ここまで全力でデュエルしたのは久しぶりです。
ススの伏せカードは、4枚。
果たしてどんなカードを使ってくるでしょうかね？
ですが、あまり無意味かもしれませんよ？)

サイモンは笑みを浮かべ、自分フィールドのモンスターを見つめた。

サイモン(私の場にはカード効果の対象になった時、それを無効にする『ホープドラグーン』。
そしてモンスターを破壊した時、その攻撃力分ダメージを与える『バビロン』。
更に戦闘を行ったモンスターを吸収し、ORUにしてしまう『カオス・ダイソン・スフィア』。
モンスターの戦闘においてはまさに無敵の要塞ですが、さらに強固にしましょう)「私は『No.83 ギャラクシークイーン』の効果発動！」


No.83 ギャラクシークイーン 闇
ランク1
<魔法使い族・エクシーズ>
レベル１モンスター×３
１ターンに１度、このカードのエクシーズ素材を１つ取り除いて発動する事ができる。
次の相手のエンドフェイズ時まで自分フィールド上に存在するモンスターは戦闘では破壊されず、守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
Atk500/Dfe500

サイモン「最後のオーバーレイ・ユニットを取り除き、
私のモンスター達に貫通、戦闘耐性の効果を付与します！」

『No.83 ギャラクシークイーン』が手に持った錫杖を掲げると、杖の先から光が吹き出される。
その輝きを浴びたサイモンのフィールドのモンスター三体もまた光り輝いた。

スス「…！」
サイモン「これで守備表示にして逃げる事も、攻撃力を上げて戦闘破壊する事も出来なくなりました。
折角攻撃力を上げても、意味はありませんでしたね」

ススは冷や汗を流し、サイモンは目を細くする。

サイモン(そして伏せカードは未だ翻らず…か。
残る危険性は『聖なるバリア〜ミラーフォース〜』のような全体を対象とするカードのみ。
さて、あの４枚の中に希望となるカードはありますかね？
それとも、絶望となるカードだったか…)

サイモンは微笑み、直ぐに戦士の表情を作る。

サイモン「『バトル』です。
動きなさい、『 ＣＸ 超巨大空中要塞バビロン 』。
『EM ハンマー・マンモ』に攻撃」

巨大空中要塞バビロンの砲口がぶぅぅん、と赤く輝く。
赤い空にエネルギーが充填されていく。
その瞬間、ススの伏せカードが翻った。

スス「罠カード発動！
『ドタキャン』！」


ドタキャン 通常罠
(1)：自分フィールドに「ＥＭ」モンスターが存在する場合に発動できる。相手フィールドの表側攻撃表示モンスターは全て守備表示になり、そのモンスターは次のターンの終了時まで表示形式を変更できない。


サイモン「む…！」
スス「『ドタキャン』は自分フィールド上に『EM』が存在する時に発動！
相手フィールド上モンスター全てを守備表示にするわ！
これでサイモンのモンスターは攻撃できない！」

ススの『ドタキャン』が怪しく光り、モンスター達はグニャリと動きそうになる。
それを見たサイモンはフッと笑った。

サイモン(成る程、『ドタキャン』で私のカードを守備表示にする気ですか。それが貴方の希望……)
「あまりにも、脆い！
カウンター罠『魔宮の賄賂』！」


魔宮の賄賂 カウンター罠
相手の魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。
相手はデッキからカードを１枚ドローする。


スス「！？」
サイモン「『魔宮の賄賂』は相手にカードをドローさせ、ドタキャンを無効にする！」

スス 手札１枚→2枚

ドタキャン→無効

スス「『ドタキャン』が！」
サイモン「沈め、『EM ハンマー・マンモ』！」

巨大空中要塞バビロンの砲口から赤い光が漏れ始める。
もはやいつ射出してもおかしくない。それを見たススは、ニヤリと笑みを浮かべた。

スス「この瞬間を待っていた！」
サイモン「む！？」
スス「隊長先生がカウンター罠で対抗する事は読めていたわ！
だから、私はあえて『ドタキャン』を発動させたのよ！」
サイモン「二重の罠、ですか……しかし、戦闘耐性、貫通効果、バーンアタックの３つの力を持つバビロンを陥落させるのは、容易ではありませんよ！？」
スス「それはどうかしら？
罠カード発動！『ネクストラウンドッグ』！」


ネクストラウンドッグ 永続罠
発動後、このカードはモンスターカード(レベル5・獣族・光・Atk500／Dfe500)としてモンスターカードゾーンに特殊召喚される。(このカードは罠カードとして扱われる) また、このカードが戦闘を行うダメージステップ時のみ、お互いに発動、特殊召還した数×攻撃力・守備力を400ポイントアップさせる。
このカードが場に存在する限り、相手は他のモンスターを攻撃出来ず、攻撃対象はこのカードのみになる。(オリカ)


BOM！

ススのフィールド上に派手な衣装を着た犬が現れる。

ネクストラウンドッグ 光 レベル5
〈獣族・罠モンスター〉
Atk500／Dfe500


サイモン「む！？」
スス「『ネクストラウンドッグは罠モンスターとして私の場に現れる！
そして、相手は『ネクストラウンドッグ』以外を攻撃対象に出来ないわ！」

ススの場に新たにモンスターが特殊召喚された為、攻撃の巻き戻しが発生し、攻撃は強制的に『ネクストラウンドッグ』に向かっていく！

サイモン「しかし、攻撃力はたった500！
『バビロン』！『ネクストラウンドール』を攻撃しなさい！」

デステニー・バスター！

バビロンの砲口から、強力なエネルギー波が噴き出される。
ススはふっと笑みを浮かべる。

スス「攻撃力、500？
残念ね、『ネクストラウンドール』には更なる効果があるわ！
それはこのターンお互いに発動、特殊召還したカードの数だけ攻撃力をダメージステップ時のみ400ポイントアップさせる力！」
サイモン「このターン、特殊し召喚、発動したカードの数だけ……？」

サイモンは思わず言葉を繰り返す。
ススはニヤリと笑みを浮かべる。

スス「このターン、隊長先生は何枚効果を発動、特殊召喚したかしらね？」

このターンにした事。
1、RUMーアージェント・カオス・フォースの発動。
2、 『ＣＮｏ.９ 天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア』の特殊召喚。
3、その効果発動。
4、『スタンディング・オベレーション』発動。
5、金華猫の効果発動。
6、『ミスティック・バイパー』の特殊召喚。
7、エクシーズ召喚、『No.39希望皇ホープルーツ』。
8、ランクアップエクシーズチェンジ。『No.99希望皇龍ホープ・ドラグーン』。
9、『ダイソン・スフィア』特殊召喚。
10、アージェント・カオス・フォース回収。
11、『ランク・チェンジャー』発動。
12、『アージェント・カオス・フォース』発動。
13、『バビロン』特殊召喚。
14、『No.83 ギャラクシークイーン』効果発動。
15『魔宮の賄賂』発動。

スス「『ドタキャン』は『魔宮の賄賂』により発動を無効にされた事によりカウントされない。
しかしそれでも返り討ちには充分！」
サイモン「く……！」
スス「しかし、まだよ！
手札から速攻魔法発動！『ネクストラウンドール』！」


ネクストラウンドール 速攻魔法
1ターンの間に相手が五回以上特殊召喚、もしくは発動した場合、このカードは相手ターンバトルフェイズ中に手札から発動できる。この効果はデュエル中一度しか出来ない。
自分のセットカードを一枚選択してめくり、罠カードだった場合自分フィールドモンスター全ての攻撃力を1000ポイントアップさせる。
『ネクストラウンド・ドロー』だった場合、更に攻撃力を1000ポイントアップさせる。
(オリカ)


サイモン「相手ターンに手札から速攻魔法を発動したですって！？」
スス「『ネクストラウンドール』は私のセットカードを相手に見せる事で、攻撃力を1000ポイントアップさせるカード！
そしてセットカードが『ネクストラウンド・ドロー』なら更に1000ポイントアップさせる！
私のセットカードは……！」

ススがセットカードを相手に見せる。


ススのセットカード

ネクストラウンド・ドロー 通常罠
自分のドローフェイズ時のみに発動できる。デッキからカードを一枚ドローする。このカードが墓地に存在する時、このカードをゲームから除外する事で自分は一枚ドローできる。
墓地に送られたターンこの効果は発動出来ない。(オリカ)


サイモン「『ネクストラウンド・ドロー』！」
スス「これで『ネクストラウンドッグ』の攻撃力は2000ポイントアップ！
更にチェーンして、『幻獣の角』を発動！」


幻獣の角 通常罠
発動後このカードは攻撃力８００ポイントアップの装備カードとなり、自分フィールド上の獣族・獣戦士族モンスター１体に装備する。
装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、自分のデッキからカードを１枚ドローする。

サイモン「『幻獣の角』！？
まさか……！」
スス「チェーン、逆処理！
『幻獣の角』を『ネクストラウンドッグ』に装備！」

ネクストラウンドッグ Atk500→1300

スス「次に『ネクストラウンドール』の効果で2000ポイントアップ！」

ネクストラウンドッグ Atk1300→3300

スス「最後に『ネクストラウンドッグ』自身の効果で攻撃力をアップ！『幻獣の角』と『ネクストラウンドール』の分も上乗せするわ！」

17×400＝6800

ネクストラウンドッグ Atk3300→10100

サイモン「！？」
スス「幻獣の角に渾身の力を込め、一突きで吹き飛ばせ！
この瞬間は私達のものだ！」


ネクストラウンド・バースト！！


Battle！
△ＣＸ 超巨大空中要塞バビロン ＶＳ ネクストラウンドッグ △
Atk3800 Atk10100
サイモン ＬＰ5300-6300＝−1000

スス、Win！！


サイモン「……驚きました。
まさか、発動したカードの数により力を発揮するカードがあるとは……」
スス「相手があまり動かないデッキなら、ここまで爆発力は無かったんだけどね。
隊長先生の本気が、このカード越しに伝わってくるわ……」

ススは冷や汗を垂らしながら攻撃力10100のネクストラウンドッグを見つめる。

サイモンもまた、ネクストラウンドッグの……正確にはそのカードに装備された『幻獣の角』を見つめる。

サイモン「幻獣の角、ですか。
ススは本当にゴブリンズ(角ある者達)の仲間になったんですね。
暫く見ない間に私よりずっと強くなりました」
スス「隊長先生……！」

ススは嬉しくて思わず抱きつきそうになるのを必死でこらえ、じっとサイモンを見つめる。
8888番隊隊長サイモンはフッと笑みを浮かべる。

サイモン「これは私も負けてはいられませんね。
次は勝ちますよ」
スス「はい！喜んで！」




デュエル小説 おわり
そして果心編に続く。