この「楽器がそれぞれ分離して聴こえる」というのは
オーディオ愛好家の間でよく使われるオーディオ装置の賞賛の言葉だが
僕はどうもピンと来ない。
実際、音楽ホールで聴くクラシックの交響曲はステージから
渾然一体となって全体で響くように感じている。
だから、「楽器がそれぞれ分離して聴こえる」というのは
とても不自然な状況を表した言葉に思えるのだ。
以前何かの本で、小澤征爾氏が
「オーディオの皆さんは分離しよう分離しようと
したがるが、私たち音楽家は混ぜよう混ぜようとしているのです。」
と言っているのを読んだことがある。
音楽を聴く上で楽器が分離して聴こえるって、
そんなに重要なことなのだろうか?
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