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2015年02月22日18:36

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映画「アメリカン・スナイパー」

今日の朝に観て来ました!
こちらもアカデミー賞候補であります、
IMAXで鑑賞。
クリント・イーストウッド監督作品。

ブラッドリー・クーパー シエナ・ミラー
「アメリカン・スナイパー」American Sniper

9.11のテロ事件が発端のイラク戦争。
米軍特殊部隊のクリス・カイルは狙撃の腕を買われ「伝説」とまで言われたスナイパー。
射殺した人数は160人以上。
仲間を助けながら成果を挙げるが敵から命を狙われる事にも。
妻と子供の元へ帰っても彼の心の傷は癒せなかった…


いよいよ明日はアカデミー賞の発表。
それまでに出来る限り観ておこうと、今大注目のこの作品も観た次第です。

監督がクリント・イーストウッド。
この人に関したら今更語る必要もないほど役者に監督とその精力的な活躍ぶりは目が離せません。
今は役者よりは監督として次々と良い作品を作ってます。
残念ながら去年の「ジャージー・ボーイズ」は見逃し(これはまた観ます)、
「J・エドガー」もBlu-rayでの拝見と、劇場で監督作品を観るのは「ヒアアフター」以来になります。
思い返せば、初めて劇場で観た監督作品は「ファイヤーフォックス」だったはず。
デビューの「恐怖のメロディ」からその才能を見せてずっと今に至ってるのは凄いです。
イーストウッド作品は、初期はアクションサスペンス西部劇が主だったけど、今では次から次と新たなテーマにチャレンジしてるのがいいですね。

そして今回の「アメリカン・スナイパー」
これは実在の人物を主人公にした実話。
主人公のカイルはテレビニュースで流れる9.11の世界貿易センタービル爆破の映像を観て、国のために正義のためにと戦場へ赴くが…
あのイラク戦争は結果的には無意味な戦争だった。
カイルは国の英雄として称えられるが、それで良かったのか?
この作品は決して戦争賛美ではない!
あの戦争でもたらした後遺症は重かった。

冒頭、カイルが最初に狙撃したのは何と女と子供。
しかし爆弾を抱えて突進する姿を見ると、相手が誰であろうと狙撃しなければいけない。判断ミスは絶対許せない。
最初は精神的に何事も無かった感じもする彼だが、相手がテロとはいえ人を殺すことはどうだろうか?と思わせる。
次第にそれが後遺症となって、家に帰っても銃声の音が頭から離れないし、
周りが自分を襲おうとする敵にも見えて、そんな精神の乱れは想像以上に苦しいと思う。
160人以上も射殺したら、やはり頭がおかしくなっても仕方が無い。

イーストウッドはこれを観てる者に伝えたかったに違いないと思う。

戦闘シーンは全編に渡り凄まじ過ぎる描写を見せる。
元々アクションを得意にした監督だけに、これはこれで見応えある。
IMAXで観たのですが、特に銃撃戦の耳に来るあの音の効果は、右に左に後ろと、まさに戦場にいるような臨場感を生み出してるのは凄い!
敵にも凄腕のスナイパー(皮肉にも元オリンピック選手)がいて、主人公との対決も見応えありで、描写的にはリアルだけどアクション映画的な迫力のある演出をするのはイーストウッドならでは。

主演のブラッドリー・クーパー。
やはり彼の熱演ぶりは凄かった。
後半に至っての精神的に崩れていく姿は鬼気迫るものがある。
去年は「アメリカン・ハッスル」と声だけ出演の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」で拝見。
その「アメリカン・ハッスル」と一昨年の「世界にひとつのプレイブック」に今回の作品と3年連続主演男優賞ノミネートとは凄い。
今回もイイ演技してるけど、どうだろう?

主人公の妻役にシエナ・ミラー。
そういえば、つい先日観ました「フォックスキャッチャー」にも出てたけど出番が少ない役柄だった。
今回は主人公のドラマ部分で重要な役であって熱演してましたね。


「アメリカン・スナイパー」
全編張り詰めた緊張感ある作品で、
やはりイーストウッド監督らしい傑作であります。
決して英雄を称える映画ではない。
このクリス・カイルも戦争の被害者だったと思う。
ラストのシーンは非常に重い。
最後のスタッフキャストのクレジットには音楽が流れるが、
エンドロールは意図してずっと無音だったのに重さを感じる。
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