女房のいない休日は、豊橋の動植物園で過ごすことがとても多い。
ここは動物園、植物園、自然史博物館、遊園地が一体になっており、おおよそ40ヘクタールという広大な敷地を有している。
東京ドームでいうと周囲の建物まで含めても10個分相当の大きさになるのだから、3歳と2歳の倅らにとってはかなりの広さになる。
以前からここに来る時は 『抱っこはしないよ』 という約束で来ている。
女房がいるとついぞ甘えてしまう彼らも、男だけでやってくると一切グズらず過ごせるから不思議だ。
先日の土曜日は曇り空で、暑くもなく寒くもないといった天候だった。
入口でセグウェイを見付け、『あれはなんだ!?』 と見詰める兄弟。
『セグウェイだよ』 というと豪騎は 『そうか!』 と言って行ってしまった。
たった一言、名前を聞いただけで、何かが分かったのだろうか?
まぁ、先は長い。
順調なスタートということかもしれない。
今回はいつもと違い、動物園を回ってから自然史博物館へ行こうと思う。
自然史博物館は恐竜に関する展示や映像が多く、倅らにとってはここがメインのような場所になる。
エミューが近くに来てくれて、豪騎と魁盛は後を追ってしばらく走り回っていた。
ちょうど時間が合って、木曽馬に触れることが出来た。
先回も乗せて頂いたが、豪騎や魁盛は馬が好きらしい。
朝霧の牧場でも楽しそうだった。
馬と触れ合ったあとは小さな生き物たち。
羊やうさぎ、モルモットらと触れ合える場所へ。
籠に入れられているモルモットを抱かせて頂くが、直接ヒザに置くのと違い、どうにもしっくりこない様子(笑)。
亡くなってしまったラッコにかわり、最近やってきてくれたアザラシを見に行く。
すぐ近くで見られる工夫があり、倅らも楽しそうだった。
魁盛はペンギンが好きらしく、何度か同じ場所に戻って見ていた。
さて、いよいよ恐竜を見に博物館へ。
前回の訪問時から豪騎が楽しみにしているのが、ガイドさんによるツアー。
館内の展示について30分程度の案内を聞けるというものだ。
少し大きな子らに混ざって、なにやら真剣に聞いている。
新たな知識を得ることが嬉しい様子だ。
せっかくの体験なので、こういう場面では少し距離を置いて見守ることにしている。
30分のうち20分くらいは、魁盛を連れて離れた場所で過ごした。
その間、豪騎はずっと真剣だった。
館内では巨大スクリーンでの上映も行われていて、パンゲアと呼ばれる大陸移動に関する30分くらいの映画も鑑賞した。
到着前から 『今日はパンゲアの映画やってる?』 と聞かれていたので、見せないわけにはいかない。
植物園は熱帯エリアが楽しかったようだ。
ここは倅らには探検ゾーンらしく、『探検に行くか?』 と尋ねると大喜びで向かった。
帰ってから聞くと、どうやら今回はこのエリアが最も楽しかったらしい。
いつもは恐竜が一番なだけに、変化があったことは漠然と嬉しい。
最後は遊園地のエリア。
魁盛が乗れる遊具はまだ限られているため、豪騎まで一緒に制限しなければならないことが申し訳ない。
くるくる回るカップの遊具や、モタモタと走る汽車にも乗ったが、やはり一番楽しかったのは昔からあるバッテリーカーだったようだ。
真っ先に 『単車に乗る!』 と言ってくれるところが微笑ましい。
立派な単車乗りに育てよ(笑)。
魁盛は専ら隣に乗るばかりだが、それはそれで満足そうだった。
女房が学校の行事で出勤だったため、有給を取得して子供と過ごした。
なんとなく得をした気分だ。
やはり休日は倅らと過ごすに限る。
世間では自分の時間が欲しいという父親もいるようだが、自分には1ミリも理解できない。
今しかない幼い倅らとの時間が、愛おしくてならない。
やがて去っていく我が子たち。
親父なんてものは越えていくべき壁でいいと思う。
自分の中でそう決めているからこそ、小さなうちは沢山遊んでやりたい。
女房がいられない休日は、男だけで広い敷地を歩き回る。
もっと暖かくなればトレッキングが楽しいし、可能な限り自然に触れさせてやりたい。
こうした体験が子供にとっての真の豊かさに繋がると思うから。
子供を楽しませるつもりで、実は自分が一番幸せなのかもしれない。
ありがたい。
無邪気なお前たちに、感謝を込めて…。
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