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2015年02月02日00:29

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怪奇、うごめく植物

【TRPG感想】
先日はTRPGの輪でてるぼーさんがGMのダブルクロスThe3rdEdition(注1)でした。

TSさんが主催する「TRPGの輪を広めげよう!(通称TRPGの輪)」も23回です。
今回も8人参加で2卓という盛況ぶり。
前日まで参加者が集まらなくてTSさんはひやひやしたとか言ってましたが、素晴らしい集客力です。

さて、そんな中フィロスは今回初参加でGMをやられる「てるぼー」さんの卓に参加してきました。

TRPGを初めて1年ちょっとという「てるぼー」さん。
若く、とても情熱溢れる感じでした。
「皆さんダブルクロス経験者さんなので、ディスカラードレルムとオーバークロックからランダムでステージを選びます!」
「シナリオは皆さんがキャラメイクしてる間に今から考えます!」

……はたしてどうなるでしょうか(笑)。

◆キャラクター紹介
■PC番号:1
名前(PL名):神代司(カミシロ・ツカサ)(ジャッカル)
性別/年齢/種族:男/20代前半/人間
クラス:ハヌマーン/サラマンダー
ゲーム的特徴:
リプレイか何かについていたウィアードエイジ(注2)のサンプルキャラクターを使用。

前に出て日本刀で斬るのみ、という男らしいキャラクターです。
Dロイスも「快男児」という「弱気を助け強気を挫く」ためのDロイスでした。

ミドルフェイズでは低燃費。
クライマックスでは一気に爆発する切り札PCでした。

ロール的特徴:
今回の舞台は「モダンタイムス」という20世紀初頭を遊ぶステージ。
そんなわけで神代さんは大陸を放浪している変な日本人に。
ひょんな縁からホームズと知り合い、モリアーティと一戦交え、そんな流れで今回の依頼をされることに。
Dロイスに違わず、悲劇の少女を助ける男気溢れるいいお兄ちゃんでした。

その他:
TRPGの輪では常連のジャッカルさんです。
ベテランなので安心してプレイできました。

■PC番号:2
名前(PL名):アルフォード(黒介)
性別/年齢/種族:男/28/人間
クラス:ブラムストーカー/モルフェウス
ゲーム的特徴:
やはりサンプルキャラクター使用。
銃を作り出して撃つタイプのキャラクター。
Dロイス「錬金術師」によって作りだす銃の固定値が跳ね上がっていて強かったです。

ロール的特徴:
スコットランドヤードの不良刑事。
ただ、シャーロックホームズの仲間としていくつもの事件を解決してきた、らしいです。

外見は不良、言動は粗暴。
でも芯はしっかりと平和のための志があるいい男でした。

その他:
これまた輪では常連の黒介さんです。
いつも面白いロールプレイを見せてくれますが、今回は不良警官というやっぱり面白いキャラに。
フィロスPCに「色欲(ポジティブ感情)」なんて空気呼んだロイスをとってくれて楽しかったです。

■PC番号:3
名前(PL名):フローラ(フィロス)
性別/年齢/種族:女/外見30歳ぐらい/レネゲイドビーイング
クラス:バロール/ブラムストーカー/エンジェルハイロゥ
ゲーム的特徴:
サンプルキャラクターを使用。
モダンタイムス用のサンプルはなかったので、現代のサンプルからやりたいのを選んだら当時の設定では存在しないはずのRBに(笑)。
GMも許可してくれたのでまあいっかと。

唯一の範囲攻撃戦力だったりして、一撃は弱いながらも頑張りました。
クライマックスでくるくるクリティカルして60ぐらいいって楽しかった。

ロール的特徴:
せっかくモダンタイムスなのでそれっぽいキャラがいいなーと思って色々考えたら何を間違ったか娼館のナンバー1に。
ちゃんと理由があるのです。
RB出自表を振ったら「感情の欠落」とか出たんで、「愛がないRB=人間の愛を理解したい異種族」みたいなロールプレイ面白そうと思っちゃいまして。
あと他のPCが快男児と警察だから、属性的に裏社会っぽいキャラが必要かなーと思ったんですよ。
愛と裏社会が交わる場所と言ったらフィロスの中では娼館だった、という誠に論理的な帰結により娼婦になりました。

色っぽい仕草で他のPCたちを誘惑しつつ、まあ、やってることはただの攻撃だったんですけど。

その他:
というわけでフィロスPCです。
フィロス的には新しい「愛を探す」「色っぽい」キャラでしたが、ぶっちゃけシナリオの先読みが忙しくて(注3)それどころじゃなかった感じが(苦笑)。
まあ、卓全体があまりロールプレイする空気でもなかったので新しいキャラ試すにはちょうどよかったかもしれません。

◆粗筋
前述したように、舞台は20世紀初頭のイギリス。
この時代、実はまだ「レネゲイドウイルス」は発見されていません。
レネゲイドウイルスが起こす現象、オーヴァードやエフェクトというのは超能力や気功、魔術、神秘的な奇跡などと理解されていたって設定です。

■オープニング
そんな舞台設定の中、今回は港町リバプールで怪事件が起こったので調査してほしいという依頼です。
怪事件の内容とは「樹木が動いて人を襲う」というもの。
フローラは恩人のマダムマドカ(注4)から、司とアルフォードはホームズから依頼を受けてリバプールへと赴きます。

■ミドル
リバプールの駅で合流する3人。
駅を出ると、いきなり動く樹木に襲われている父子を見つけます。

チュートリアル戦闘ってことで軽く倒す一行。
特にGMから誘導もない(注5)ので、入院していた母親を迎えに来た父子を護衛することに。

駅から家族の家まで移動するときも樹木が襲ってきますが、
フローラが「木に包まれた場所は襲われない」と調査し、
アルフォードが錬金術で作った馬車に家族3人を守り、
司が襲ってくる樹木を切り倒して無事帰宅できました。

「外に出るのは危ないから」ということでそのままお宅を拠点に調査を開始する一行。
この辺りシナリオを作りながらマスタリングしてるのでちょっとぐだぐだでしたねー。
突然少女の名前がクリスと出てくるし。
名前も決まってないんで重要じゃないNPCだと思ってました。

調査をすると、動く樹木の司令塔になっている大樹があるとのこと。
アルフォードが市長と交渉して大樹は切っても大丈夫と言質をとります。

その夜、突然樹木が襲ってきますが、3人にかかって簡単に返り討ちに。
どたばた戦っていたはずが、父と母は出てこず。
残っていたクリスちゃんに色々と話を聞くときなくさい情報がどんどん出てきます。

・クリスはオーヴァード。
・1年前にお父さんから力を与えてもらう。
・父親は有名な植物学者だが、1年ぐらい前から学会から姿を消している。
・今は、魔術結社から支援を受ける「モリアーティ教授の弟子」の手先。
・神秘の力を借りつつ、父親は「人間の体を動かす仕組み」「動かないものを動かす方法」について研究していた。
・母親の病気は「筋弛緩症」。だんだん身体が動かなくなる病気。
・今、父親は母親を連れて、司令塔である大樹に向かっている。

情報だけさらっとまとめるとこんな感じですが、
最初の方はかなり遠まわしな情報源ばかりだったのでPL一同首をひねってばかりでした。
途中から突然重要情報が出てきたので「あー、こういうことか」という感じ。

最後は父親の居所を調べる判定で、誰も得意な技能ではなく詰みかけたり、
母親の病気を調べる方法がなく、フローラが母親の脱いだ服をもぐもぐしたり(注6)しました。

■クライマックス
ここまで名前の決まっていなかった両親の名前がフェイスとアリスと決まり、クライマックスフェイズです。

父親がジャームだとしたら殺さねばならないので、クリスちゃんを連れていくか悩む一行。
万が一があったらホームズあたりが記憶を消してくれるんじゃないかというGMのアドバイスを受けて連れていくことに。

フェイス「よく来たクリス。さあ、お母さんを一緒に助けよう」

大樹の前に祭壇が組まれ、横たわる母親アリスさん。
その前で手招きする父親フェイス。

ただ、クリスを大樹に同化させる必要があるらしく「そんなことはさせねえ」というPCたちに邪魔されてしまいます。

フェイス「なぜだ! じゃあ、どうすればよかったっていうんだ!」
フローラ「うーん、このままだと平行線かな。ワーディングはろう。これで戦闘始まるはず」
GM「すると、フェイズはぼうっとした顔で無力化されます」
一同「は?」
GM「フェイスはオーヴァードではありません」
???「だから言ったのだ。戦いになりそうだったらわたしを呼べと」
フローラ「どなたさま?」
弟子「わたしこそは、あのモリアーティ教授の一番弟子だ!」
司「モリアーティの弟子? あいつが弟子なんてとるかぁ?」
アルフォード「多分使い捨てられる駒の一つだぜ」
弟子「うるさいうるさい。ここで手柄を立てて、教授に認めてもらうのだ!」
フローラ「あら、認められてないって自覚があったのねぇ」

というわけで突然現れて名乗らない弟子と戦闘開始です。
弟子のEロイスでクリスちゃんが暴走してPCたちに襲いかかる一幕がありましたが、アルフォードさんの冷静な対処によりクリスチャンは気絶。
ついでに大樹はフローラのDロイス「神格」により破壊(注7)。
司が今まで温存した侵食値を爆発させて弟子を切り倒しました。

■エンディング
バックトラックで司がうっかり100%ぴったりになって追加振りするなんてどたばたもありましたが、無事に全員帰還。

ボスの衝動判定に巻き込まれる形でアリスさんはオーヴァードに覚醒。
オーヴァードは肉体が強化されるので筋弛緩症は自然に治癒しました。

家族3人のうち2人がオーヴァードということになってしまいましたが、とりあえずは幸せそうなんで、無事大団円ってことで。

◆反省と考察
ロール:3点
ゲーム:3点
ストーリー:2点
ボーナス:4点

ロールとゲームはまあ普通。
ストーリーはやはり「その場で作り上げた」だけあってちょっと粗かった。
物語の導入や犯人の動機周りはとてもよかったので、これを元にきちんと伏線をはったシナリオに書き上げられたら面白くなりそう。
そんな期待も込めて、やる気と情熱溢れるマスタリングにボーナス+1点。

○良かった点
・初参加コンベンションでGM立候補する情熱は素晴らしい。
・思いつきにしては深みのあるシナリオ。

○悪かった点
・コンベンションで即興シナリオはどうなのか。
・どう指摘したらよかったのかなぁ?

では個別解説。

・初参加コンベンションでGM立候補する情熱は素晴らしい。
題目だけで全てを表している。
てるぼーさんの溢れる情熱に脱帽。
フィロスは頼まれたり、誰もやらないならやるけど、自分からやりますとは言わないなぁ。

・思いつきにしては深みのあるシナリオ。
「筋弛緩症」の治療の研究の副作用として「木が動く」という独創的な発想には驚かされた。
父親とは別に真犯人がいることで娘の前で父親を殺さずに済んだのはGMの優しい性格の現れかな。
練る時間などほとんどなかったはずなのに、よくこんなに色々思いつくなぁと。

・コンベンションで即興シナリオはどうなのか。
結果論としてシナリオは無事に終わった。
ボスの登場が突発的だったり、キーマンであるクリスちゃんが途中までただのモブだったり、技能的に詰みかけたりしたけど一応終わった(苦笑)。
もちろん「即興シナリオでも面白かったならいいじゃないか」という人もいるかもしれない。
だがしかしフィロスは経験上2つのポイントからコンベンションで即興シナリオはよくないと考えている。

まず「即興シナリオは事故る可能性が高い」から。
言うまでもないことだが、ゴールが見えない状態で走るわけなので事故りやすい。
きちんと大団円にならなかったり、謎が残ったり、下手すると会場の時間制限でシナリオが終わらなかったりする。
この危険を孕んでいるというだけで即興シナリオは避けるべきだと言える。

そして次に「即興シナリオが面白い人がきちんと考えたシナリオはもっと面白い」からだ。
これはフィロスの経験上、ほぼ100%間違いない。
同じ人がシナリオを考えた場合、事前作成されたシナリオの方が絶対に面白い。

多分色んな事情があって即興シナリオになってしまったのだろう。
だがしかし、突然開催されるカジュアルセッションと違い、一ヶ月近く前から開催が決まっているコンベンションなのだから、できればきちんと準備して欲しいものである。
参加者のレベルでシナリオを変えるなら、難易度を変えたシナリオを2本用意すればいいだけだ。
「シナリオ今から考える」というのはGM側の不準備の言い訳であって、PL側の楽しむ権利を奪っていいわけではない。

・どう指摘したらよかったのかなぁ?
ここまで書いておきながら、フィロスは面と向かって指摘はできなかった。
辛口のフィロスにしては珍しいことである(苦笑)。
理由はシンプルで、とても楽しそうにセッションするてるぼーさんに水を注したくなかったからだ。
楽しそうに考えて、楽しそうに必死に説明するてるぼーさんを前にして、今さらどうしようもない指摘をして空気を壊したくなかったからだ。

「うるせえ黙れ老害」と言われるかもしれないが、てるぼーさんのように即興シナリオでもいいから数を回して楽しむという時期がフィロスにもあった。
とにかくセッションがやれるだけで楽しく、レコードシートが溜まっていったり、新しいデータを見るだけでわくわくしていた時期があった。
ただ、今のフィロスはそうではない。
毎週はおろか、毎月セッションできるかどうかもわからない不安定な状態だ。
そうなると1回1回のセッションにクオリティを求めるようになる。
クオリティを上げるために「不安要素」はなるべく排除するようになる。
「次はうまくやろう」の「次」が誰にでもあるとは限らないのだ。
しかし、当時のフィロスはそんなことは思いもしなかった。
多分、てるぼーさんも考えていないだろう。
説明すれば理解してもらえるだろうが、そのためにはある程度の時間がかかるだろう。
それなら、その時間も即興シナリオの中身を考えてもらったほうが楽しいセッションになると判断したのだ。
実際楽しかったので、この判断は間違ってなかったと思うが、感想戦のどこかでうまく伝えられなかったことが心残りである。

……え、なんで感想戦で言えなかったって?
ボードゲームとかアリアン超上級談義が面白かったからだよ(笑)。
超上級談義なんて今までしたくても相手がいなかったから、この貴重な時間を壊したくないなーっていう利己的な理由である。




うーんー。
どうしたら世話焼きぽくなく、嫌身でもなくこういう「もっとこうしたら上手くできるのに」というテクニックを伝えられるのかなぁ。
ツイッターとかで定期的に呟けばいいのかしら?
誰かに届けばいいなーって?
個人的には「上手くなりたい」人たちと一緒に酒でも飲みたいんだけどなー(笑)。
なんだか難しい課題を抱えつつ、普通に今回のセッション面白かったのでよかったよかった。

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