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2015年01月27日21:58

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高級ではないが、本当の世田谷～世田谷線界隈

今月の初め、栗田ひろみ主演映画「放課後（‘７３年度）」の
ロケ地が、世田谷線の宮の坂～山下駅だったと日記に書いたが、
今回は、その「世田谷線沿線」を述べてみたい。

私は、小学６年の夏まで、世田谷区の砧地域で育った。
砧は新興住宅地、砧公園、区の総合運動場、NHK技術研究所、
東宝撮影所、オシャレな街、成城がある反面、
古いモノ、伝統、歴史、、そして祭りがない地域だ。

その後、環状八号線を越えて、東側の玉川地域の用賀に転居した。
家のそば、区を東西に走る世田谷通りを渡れば、そこは世田谷地域。
世田谷区の中心地帯。
そこへは時々、中学～高校時代に自転車で探険に出かけた。

先ず、世田谷通りを東に１キロほど行くと、
世田谷線の「上町（かみまち）」駅。ここは代官屋敷や世郷土資料館と
並んで４００年の伝統を誇る「ボロ市」が開催される町だ。
http://www.setagaya-line.com/trip/boroichi/
毎年、暮れと１月の中旬に開かれるいわば蚤の市。

渋谷と言えば「ハチ公」、目黒と言えば「サンマ」、練馬と言えば「大根」
というように、その区から何を連想するか？なにが代表かと言えば、
世田谷区はボロ市だな。
ただ、私はそういう骨董品や、古臭いモノには興味がなかった。

この「上町」か、次の駅「宮の坂」で、世田谷線を知ったと思う。
ここで世田谷線の説明を。
三軒茶屋から下高井戸までのわずか５キロメートル、１０駅間を走る２両車、
全線、同一料金。かつて渋谷～三軒茶屋～二子玉川を結んだ路面電車「玉電」の
支線だが、本線は69年に廃止、ちなみ私は、この玉電に乗ったことはない。

数日前，「東京も結構田舎だと感じた」というｍixiニュースで
「東京にも【無人駅】がある」という意見があったが、
世田谷線も、三軒茶屋と下高井戸以外は無人駅で、駅前に商店街はない。
同線は都電荒川線と同様、路面電車（軌道線）と分類されているが、
主に専用線路を走っているし、私は路面電車だとは思わなかった。

しかし、通常の電車とも言い難い。小さな車両、時速は４０㌔と乗用車以下。
今は少しは小奇麗になったが、９０年代までは夏も冷房はなく扇風機。
各駅に切符売場も改札ない。料金は乗車後、運転手に払う（今は違うかも知れない）
なんだが、全くローカル線！電車とバスの中間という気がした。
路面電車って、72年頃、都電が次々に廃線。いまや東京では、
他に都電の荒川線だけとなった。

世田谷線沿いのキャッチフレーズに「高級ではないが本当の世田谷」とあったが、
まさしくその通り！庶民的で、洗練されていないが本当の世田谷。
ここが世田谷！世田谷線が走る地域が世田谷。
ていうか、高級住宅街は世田谷区でも成城だけ！

今回、世田谷線界隈ということで、
実際に出かけて写真の数枚も撮ろうかと思ったが、
今住んでいるところから遠くはないが、行きにくい、寒いので、止めた

。
ストリートビューもあるし、画像はネットから借りた。

宮の坂駅は、
上町の次と書いたが、距離的には、私が住んでいた家から、
同心円上にあったのでほぼ同距離。
というより、小田急線「経堂」と並んで、もっとも近い駅だったかも知れない。
ただ、そこには商店街もなく、世田谷線に乗って出かけることはなかった。

今から思うと、この「宮の坂」近辺がオールド世田谷の中心だったのだ。
世田谷名物、タクシーの運転手泣かせの複雑で入り組んだ道を行くと、
まず世田谷城跡公園がある。私は、幼い頃、「成城」に昔、城があったのか
と思っていたが、全然違った。
昔、奥沢から嫁いだかの常盤姫がいびられて殺された城だな。
中学生の頃は、そんなことも知らず、というかそんなに大きな公園でもなかったので、
軽くスルーしていた。

また世田谷八幡宮がある。
初めて行ったとき、相撲場があるのに驚いた。

今、私は大相撲のファンだが、中・高校生時代は、興味がなく、
むしろ時代遅れで格好悪い競技だと思っていた。

さらに、名刹・豪徳寺は、

小田急の同名の駅より、ここが最寄り駅になる。
豪徳寺は「招き猫」の発祥とも言われている。後年、少しこのお寺とは縁があった。

育った砧地域には
大きな神社はなかったし、その中に相撲場もない。
お寺そのものも見かけなかった。
ちなみに世田谷区が推奨する区内の神社・仏閣は↓の通り
http://www.city.setagaya.lg.jp/miryoku/1307/1317/1319/index.html
私はこれに「松陰神社」も加えていいと思うが、それも「世田谷地域」
「九品仏」は玉川地域。とにかく寺の数が多いのは烏山地域。
砧と北沢には、推奨される神社・仏閣はない。

もっとも、中学や高校時代の私は、そんなものに興味はなかった。
今でも、寺とか、坊さんにはシンパシーがない。
宮の坂と言ったら、女子校のOU学園がある駅という感覚だった。
このあたりは、用賀の私の同級生も来なかった。
そんなに寺や神社が好きな渋い中学生っていないからね。

それに、もうひとつ理由がある。
この付近に恐―い高校があったからだ。
某大学の付属高校だが、現在、その大学は、柔道を始め
スポーツの名門校として名高いが、私が中・高校生の時は、
あの「黒い縁取り」の学生服は恐怖の的だった。

これも当時の世田谷名物のひとつ。
おそらく日本中とは言わないまでも東京中で、
その名前は知れ渡っていただろう。
マイミクさんの中には、同校のOBや関係者もいるかも知れないが、
私とて、金を取られたり、暴力を振るわれたことはないが、
絡まれたこともあるし、駅で他校の生徒が、その高校の生徒に
カツアゲを食らっているとことは目撃した。
まぁ今は昔のような悪名は聞かない。

そこは、今も昔も、世田谷地域では有名な大学（高校を含む）だな。
あと、家のそばに東京農大、かなり遠くに昭和女子大があった。
ちなみに砧地域を代表する大学は成城大学（学園）。
玉川地域は、駒沢大学か日体大か、はたまた多摩美大な？
北沢地域には、日大の文理大のみ、ここは神社もないし、文教施設もないなぁ。
あるのは下北沢だけ。
烏山は、日本女子体育大があるそうだが、良く知らない。

世田谷線に最初に乗ったのは、
高校の時、同級生が、「上町」と「世田谷」の間くらいに住んでいて、
学校の帰り小田急線の「豪徳寺」を一緒に降り、そこから世田谷線「山下駅」に
乗り換え、彼の家に寄ったことが数度ある。帰りは歩き。

むしろ９０年前後、京王線「八幡山」の大宅壮一文庫に行くため、よく利用した。
終点、下高井戸で、乗り換えるのだ。
何度か三軒茶屋から下高井戸まで世田谷線を通して乗ったこともある。
松原あたりで「オウム真理教」の支部の看板を見た。

この世田谷線を始め、私は砧地域から世田谷地域のそばに引っ越してから、
カルチャーショックを受けた。三軒茶屋の「三角地帯」とか、下北沢の北口商店街。
http://www.geocities.jp/the_traveler_of_wind/setagaya/s100k/011_020/013_setagaya.htm
テレビ東京の「アド街ック天国」で、三軒茶屋の三角地帯を「下町的というより、
もはや下町にも存在しない」と紹介されていたが、そういうディープなエリアが
世田谷区の世田谷地域にはある。

しかし残念ながら、こういう風情のエリアは徐々に解体され、近代化されている。
その中で、世田谷線だけは残してもらいたい。

今回、「世田谷駅」のことまで書こうとしたが、長くなるのでそれは次回に。

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