『セレクター』
あまり期待してなかったんだけど、これがなかなかおもしろかった。
放映前、秋葉原の街角でポスターを見かけて、あとで一気に観ようと貯めていた。
「selector infected WIXOSS」及び、「selector spread WIXOSS」の分割2クール。
原作の存在しない、オリジナルアニメーション。
勝ち続けると、願いが叶うというカードバトル。
それに関わった女の子たちの話。
という概略を知って、こりゃあんまり期待できないな、と思っていたのだけど。
これが想像してたのと違って、けっこう鬱展開……。
3話目あたりから先が気になって、ついつい夜更かしに。
誤解上等で擬えると、
「まどマギ」ベースに、具材に「ローゼンメイデン」、隠し味に「真・女神転生」
そんな感じかな。(考えるんじゃない感じるんだw
勝ち続ければ願いが叶うけど、三回負けると……。
勝てば勝ったで、そこに待ち受けるのは……
彼女たちの「願い」も、血の繋がった弟と結ばれたい、ライバルの破滅など、なかなかのダークっぷり。
ここから書くことは、観終わってから検索して知ったのだけど、
「WIXOSS」というカードゲームは実際にある、というか、その発売に併せた販促の一環として、このアニメが作られたらしい。
事前にそれ知ってたら観なかったかも。だってそんなの不作の予感しかしないじゃんw
しかし、メーカーが”わかっていた”のか、制作が抗弁したのか。
その経緯は不明だが、販促っぽさは微塵もない。
作中のカードゲームは、ただの背景であり、決済手段に過ぎない。
冷や汗垂らしながらカードを引いて……、なんて描写もないし、
「おおっと、ここで○○カードが出たァァァ」なんて大げさに叫ぶルール解説キャラもいない。
カードより人間。
バトルより、そこへ至る過程。そして勝敗がもたらす影響。
そういったものに比重が置かれていて、カードバトルの存在は物語の支点の役割でしかない。
2014年放映のなかでは、間違いなく良作の部類だと思う。
でも、不満もないわけじゃない。
たとえば、1クール目、赤い子の展開。
あれは、想像するだに狂おしい絶望と苦しみのはずだが、達観しすぎじゃないかね?
嘆くシーンはあるけど、あんなもんじゃ済まないだろう、なにせ(以下自重
2クール目、終盤。
願いの叶うカードバトル、いわば魔法みたいなもんだから、ファンタジー展開になるのはやむを得ないが、
ウリス(釘宮声)の存在について補足なり説明がもう少しあってよかった。
と、気になる点はあるものの、それを割り引いても見甲斐がある作品だった。
それから、きちんと着地(完結)させているのもいい。
昨今、続きは原作で!ってのが多くて、ちゃんと完結しているアニメは少数派だから…。
細かいところでは、漠然とした不安が湧いてくる演出が巧み。
アイキャッチとか、地味にイイ。
OP主題歌が好き
イントロ部、タイトルが表示されるあたりの変調がお気に入り。
食わず嫌いで観てない人は、騙されたつもりで3話程度見てみるといいかもしれない。
キービジュアルだけみると安いキャラ萌え系に思われがちだけど、意外と骨太な佳作。
愉しませていただきました。
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