福岡市美術館『成田亨(なりたとおる)展』に行った。
彼は、ウルトラマンやバルタン星人、ガラモンなどの怪獣を生み出した人で、「ウルトラQ」や「ウルトラマン」「ウルトラセブン」でキャラクターを手がけた人なのだそうだ。「ゴジラ」の制作も手伝っていたのだそうだ。
ウルトラマンの怪獣の絵が沢山飾られていた。また、ウルトラマンのマスクもあった。怪獣は、自然界に実際にあるものを元ネタにしていたようで、元ネタになったであろう写真と一緒に展示されているのが良いなと思った。サザエとカタツムリを掛け合わせたような怪獣や、オットセイやクジラを元にしたもの、自然界どころか昔の戦艦を背中に背負わせた形の怪獣もあった。
ウルトラマン?を作る時の心得?っぽい詩のようなものも展示されていた。それによると、胸を見せない(エロで釣らないって事か?)とか、着物(国を限定させないためか?)やスーツ(これなんでだろ、固いイメージだからだろうか?)をキャラクターに着せないみたいな事が書かれていた。
原爆や零戦、戦艦などの戦争映画の特撮にも関わったそうだ。そこで日本が焼け野原になった様子を模型にしたものにカメラをつけてテレビで見る事が出来るようにしたセットがあった。カメラをスライドして動かす事も出来て面白いなと思った。
普通に展覧会に出すような絵も描いていたそうだが、そこにも、裸婦の立っている後ろの窓に、ウルトラマンの怪獣が覗いているのがあり、シュールだなと思った。
怪獣だけでなく、世界の神話に出てくる神や妖怪を描いたものもあり、それも面白かった。ユニコーンやグリフィンなどの空想上の生き物から、ドラゴンクエストにも出てきた、宝箱の振りをしたモンスターのミミックの絵もあった。神様ではインドのガネーシャなどがあった。
全部モノトーンなので、どこらへんがそうなのかは分からなかったが、ブルードラゴンやホワイトドラゴンなどの、いろいろな種類のドラゴンも描かれていた。
外国のものだけでなく、日本のモンスターや妖怪の絵もあった。特に鬼が多く、地獄の門番の馬頭や牛頭の鬼や、酒呑童子や夜叉の絵もあった。また鬼モニュメントという、鬼の彫刻もあった。
神様関係では阿修羅や龍があった。妖怪では天狗のがあった。
全体的に面白かった。音声ガイドがないのも良いなと思った。
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