信者がもっと抵抗するかと思っていたが、驚くほどあっさりしていた。
あれほど、iPhoneを持たずんば人に非ずぐらいの勢いだった人たちはどこに行ったのか?
iPhone6は、いくつかのサイトでは人気機種に挙げられているが、実際に街中で6を見かけたことは、ごく僅かしかいない。
身の周りのiPhoneユーザーはほとんどが5か5Sで、6に買い替える予定はないと口を揃えて言っている。
6は実に下手を打った。Androidがみな大型ディスプレイになって画面解像度が上がっているので、同じノリでやったのだろうけれど、大失敗だった。
Androidは、ホームボタンと戻るボタンが画面最下部に並んで配置してあるが、iPhoneだと下部にホームボタンで、上部に戻るボタンなので、画面が大きいとホームボタンと戻るボタンが生き別れになってしまって非常に使い難い。
まぁ日本人の手のサイズ、特に女性では使えないだろう、6は。
次期iPhoneでサイズダウンするという噂もあるが、アメリカ本国ではiPhoneは、3DSやPSPに代る携帯ゲーム端末としてシェアを握っているので、アメリカ本国のニーズでは画面を小さくする選択はないだろう。
iPhoneは、良くも悪くも完全なグローバル機種で、各国向けのローカル仕様は絶対に作らないので、日本向けにだけサイズダウンしたiPhone6Jを作るなんてことは絶対にしない。アメリカ本国のニーズが最優先なので、サイズダウンはまずないだろう。
日本でiPhoneが飛ぶように売れた原因の一つは、超デフレ不況がある。
デフレで金利が低く、ローンが売れない時代だったから、みんなが割賦ローンを組んでiPhoneを買うと、金融機関としてはローン不況が解消できて大変便利だった。
ローンを売りたい金融機関と、ユーザー乗り換えを抑止して2年3年縛りにしたいキャリアと、日本メーカーをスマホ市場から駆逐したいAppleの思惑が一致してのiPhoneブームだった。
これがアベノミクスになり、日銀が量的緩和して円安基調となって金利が上昇し、景気も上がって資金需要が増えてローンが売れるようになってくると、金融機関としてはちまちましたスマホのローンなんかやるよりも、住宅や車や学資などの大型ローンを売る方が儲かるようになってくる。
キャリアとしては、世界の流れがSIMロックフリーで、それに逆らっていると時代に取り残されて潰れかねないので、端末販売の手数料や、ユーザーを縛って通信料で稼ぐより、テレビに替わるペイパービューなどのサービスを売って行くビジネスモデルになってきている。
そしてAppleは殿様商売が過ぎて、業界内で嫌われて協力する企業が減ってきたから技術的に後れを取るようになってきていて、ぶっちゃけ技術水準では日本メーカーよりもかなり低い。
なによりも、今はジョブズがいない。この先も永遠に。
金融機関とキャリアに、iPhoneの1機種を大量に売るメリットが無くなってきて、Appleそのものが競争力を失っているので、もうiPhoneが神だった時代は終わった。
iPhone神化時代は、特別に優れた機種ではなかったのに、神のように崇め立てて、iPhoneならなんでも出来る、全てが良い、というヨイショ記事が多くて鬱陶しかったが、過ぎ去ってみると寂しい気もする。
iPhoneというかiOSは、シンプルで直感的に操作出来て、全てのアプリで基本操作が一致しているという点では良かった。
これはワンメーカー・ワンOS・シングル機種構成だからこそ出来ることで、Apple以外では無理だったろう。
シンプルであることが美しかったのだから、ドロイドに対抗してリッチな機能にする必要などなく、電話も出来るiPodとしてのシンプルな構成を貫けば良かったと思う。
その点で、価格設定がおかしかった。
iPhone6は搭載メモリにもよるが6〜7万はする機種で、これはAndroidのフラグシップ機種と同じ価格帯になる。
ドロイドに比べてスペックで2割ぐらい劣っているのに価格は同じでは、割賦とインセンティブでキャリアに丸め込まれて買っている人はともかく、素の価格で見たらまったく買う気にならないだろう。
シンプルな構成にして、iPod Tuchより若干高い程度の、3万弱ぐらいの価格にしておけば、使いきれないリッチな機能は要らないという層にはウケたと思う。
ブランドの神通力だけで、実際のスペックよりも遥かに高く売ろうとすれば、そりゃ信者以外は買わなくなる。
だから日本とアメリカ以外では売れていない、高過ぎて。
中国人が買うのは富裕層の見栄と転売需要なので、本当のシェアとは言えない。
小泉旋風も、民主党旋風も、橋下旋風も、iPhone神化も、LINE神化も、女子神化も、やってる最中は合理的な妥当性なくイケイケで夢中だが、終わってしまうと跡形もない。
そして反省もないので、メディアが次のブームを作ると、またぞろ旋風やら神光臨やらが起きて、みんなが同じ方向に盲目的に突っ走る。
バブルとはそうしたもので、実際の価値以上に価値があるように見えてしまい、みんなでそればかりやって値を釣り上げるが、実際には大した価値はないのでブームが終わったら紙屑のように捨てられてしまう。
iPhoneやLINEは捨てられても別に構わないが、いったんバブル化して弾けた女子神化ブームは、非婚化・非恋愛化として4、5年はダメージを残すと思える。
LINE神化の悪影響もけっこう残ると言えば残る。
今の20代はLINEで連絡取るのが当たり前なので、電話、メール、郵便物での基本的な連絡業務が出来ない人が増えている。
いったん楽な文化に慣れた人は、より面倒な習慣にはなかなか慣れることが出来ないので、LINE神化時代に10代後半〜20代だった人は、基本的なコミュニケーション能力で一段落ちる人が多くなるだろう。
コミュニケーション能力が低くても、マニュアルに従って使われる側のうちは大した問題にはならないが、自分が指示出しする側に入ってくる30代になると、コミュニケーション能力の低さは命取りになる。
LINE世代が中間管理職に上がってくるであろう5年後あたりが、日本の組織管理の一つの節目になる気がする。
政治の世界のブームは、これから池上無双&進次郎旋風になることでほぼ決まっている。
それは実際には隠れ公明無双で、創価学会がやることは一切一般には動機の説明がされないので、政治が不透明な時代になるだろう。表面上は劇場的で派手でも。
純一郎の代にイケイケだったライブドアなどが復権するので、当時流行ったFXも、形を替えて再流行するんじゃないかと思う。
ガジェットものやファッションで何が流行りになるのかはまだ分からない。
【ハウツー】今年も大行列が必至! Lucky Bagを手に入れるための準備&心得とは
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=95&from=diary&id=3208112
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