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2014年12月09日20:45

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後半のヒートアップっぷりが面白い。

■〈総選挙 私はこう見る〉「選ぶべき候補者/政党がない、というタワゴト」 白井 聡
(THE PAGE - 12月09日 11:31)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=177&from=diary&id=3177147

ま、よくある(つうか先日の日記でも批判した)
「選挙に投票に行かない人が投票所に行くと必ずリベラル(乃至は
その論者の支持政党)に入れるに違いない」という根拠のない
思い込みね、と思ってつらつら読んでいたら。

結構面白かった。

よって、ツッコミを入れつつ全文引用する。
引用は以下。

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「与党300議席を超える勢い」──公示二日後の各紙の
一面でこんな言葉が躍っている。こうした数字についての
大々的な報道が、いとうせいこう氏が言うような、
人々が「ある種の「政治不信というキャンペーン」によって
「無力」さを刷り込まれ」(※1)るために行なわれているのか、
それとも全く何の確たる意図なしに行なわれているのか、
私にはわからない。いずれにせよ予測されるのは、
投票率が戦後最低となった前回(2012年、59.32%)を
下回るであろうことだ。そして、投票率が下がるほど、
組織票を握る与党陣営は有利になる。

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この前段は単なる前振りだから、割愛。
まぁ、確かにね、という程度の当たり前の事が書いてある。

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 メディア上で頻繁に語られる低投票率の理由の
もっともらしい説明はいくつもある。
いわく、「大義なき解散」、「争点なき総選挙」。
どちらの理由づけも本質的に間違っているのだが、
現在の国民の気分を何となくそれなりに反映していることも確かだ。

 上記二つの理由づけは、おおよそ次のような事情によって
説明可能である。まず、解散以前の衆参両院で与党は
安定多数を握っている。かつ、安倍首相は「消費増税の延期の
決断について国民の信を問う」ことを大義名分としたが、
そもそも消費増税の実行については景気条項が存在し、
今回の延期の決断はこの条項に従って下されたにすぎない。
つまり、首相の言う「争点」は、およそ争点の態をなしていない。

 しかも、消費増税そのものは、安倍政権が決めたものではなく、
菅・野田民主党政権が決めた事項である。
この点で、安倍政権は実に巧妙であると言える。
なぜなら、安倍総理の言う「解散の大義」のレトリックに
乗ってしまう限り、民主党は対抗不能であるからだ。
さらに、同様の構造は、特定秘密保護法や、TPP参加、
対中関係の緊張、さらには原発再稼働の問題にさえも当てはまる。
少々記憶を呼び起こしてみるだけでよい。
これらの重要な事柄はすべて、民主党政権当時に発生した
問題であったり、着手された政策にほかならないのだ。
ゆえに、民主党は、消費増税問題に代る決定的争点として
これらの問題を取り上げることもできない。

 こうして選挙からは「争点が消える」。
その効果は絶大である。選挙は、事実上安倍政治に
対する信任投票と化し、安倍政権の政治はトータルに
是認されたという外観が出来上がる。この選挙で大勝を
収めれば、安倍総理は「信任された」と宣言し、長期政権を
目指すことになるだろう。かつそれは、前回の総選挙の実績から
類推して、全有権者のせいぜい20%程度の得票によって
達成されうる(※2)のである。
投票率が前回選挙を下回れば、その数字はさらに下降する。
全有権者の5人に1人にも満たない人々の支持が、
彼らにフリーハンドを得たという自己認識を与えることになる。

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ここで、ちょっと「おおっ?」となる。
何故なら、(ものっそい悔しそうに、ではあるが)
この人、安倍の戦術を褒めているんだもん。
そう、確かに今回の安倍はクレヴァだ。絶対に勝てる状況と
タイミングをこれ以上無いポイントで突いてきた。
その時点で準備不足だ、大義がないだのと右往左往する馬鹿どもに
勝ち目などある訳がない。

だが、同時に気になる事も出てくる。

「大義なき解散」「争点なき総選挙」と書き、
「どちらの理由づけも本質的に間違っているのだが」と
続けるのだが、それの何がどう間違っているのか、の
記述はこの段には無い。
後で語られるのかなぁ、と楽しみにしておく。

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 ただし、以上の話はすべて、「投票率が予想通り低いならば」
ということを大前提とした話である。
棄権者たち(白票も棄権と何も変わらない)の多くの言い分は
次のようなものだ。「入れたい候補者、入れたい政党がない」。
状況がまさにその通りであることは、上に説明してきた次第である。

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ふむふむ。「争点を予め無効化しているから、それの対立軸が
存在せず、どの政党も「対自民」の政策をアピール出来ん、と。

それ、単なる怠慢じゃね?とも思うがまぁよい。
しかし、この批判に当て嵌まるのは民主だけだよね。
その他野党はこれには含まれない筈だ(片棒担いでた社民とかは
駄目だけど)。
「対自民」という観点では喧嘩が出来ないなら、自分たちの
土俵で戦うしかないよね?
で、前回の衆院では皆それをやった訳だ。
そして、生活や未来の大敗があった。
要するに、自分たちの手持ちのカードは無い(相変わらず
民主は空手形を切りたがっているがね。後、維新もか)。

これでは、「入れたい候補者、入れたい政党がない」のは
当ったり前の事じゃん!

だがここから。

この人は予想もしない大暴走を始めてくれちゃうのである。
先を続けよう。

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 だがしかし、こうした心情が「だから棄権する」という結論に導かれ、
絶望気分に落ち込んでいるのだとすれば、それはタワゴトでしかない。
われわれに真の意味で選択肢が与えられていないというのは正しいし、
全般的に政治家たちが低劣に過ぎることも事実である。
「普通選挙は3年ないし6年に一度、支配階級のどの成員が
人民を代表し、かつ踏みにじるかを決定する」ものだという
マルクスの警句が、今日以上に当てはまる状況も珍しい。

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おお、マルクス!来た来た来たって感じです(笑)。

「今日以上に当てはまる状況も珍しい」って
何か日本語変だけどさ。
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 しかし、「困ったね、情けないね」などと
嘆き節に浸っていられるのは、一種の特権にほかならない。
戦後の矛盾が本土以上に表面化する沖縄では、
傀儡的戦後レジームの代理(仲井眞陣営)vs 沖縄パトリオティズム(翁長陣営)
というかたちで、ついに本当の意味での「ポスト55年体制を
体現する政治闘争の構図が現れた。
「保革の壁を超えた選挙でした、むしろ県民はさきに
その壁を超えていて、私たちのほうを待っていてくれた」と
翁長氏は当選後に語ったが、それは、彼の地では、
民心の変化を政治家たちが察知して新しい政治の枠組みを
つくることを強制されたことを意味する。
言い換えれば、沖縄では「新基地建設なんて困ったもんだね、
どの政治家もあてにならないね」などと言って済ませていられる
状況ではないからこそ、民衆は政治家を「啓蒙」し、
闘う政治家をつくり上げた、ということである。

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ここから、グッと体温が上がるのが感じられます。
しかし、「傀儡的戦後レジームの代理(仲井眞陣営)vs
沖縄パトリオティズム(翁長陣営)」って露骨だなぁ。
保守系統で自民の公認受けてた仲井眞が「傀儡」で、
「沖縄パトリオティズム」の体現者が、日本共産党・社会民主党・
生活の党・沖縄社会大衆党・県民ネットの県政野党4会派に出馬要請された
翁長、と。

しかし、仲井眞も可哀想にね。「傀儡的戦後レジームの代理」だとさ。
それを云ったら、国政レヴェルの政治判断を一自治体の首長が
担うなんて無理筋過ぎるのにさ。それを云ったら翁長だって
同じような顛末に落ち着く事になるさ。
そうなったらこの人、なんて云うのかね?

・・・何も云わないか、「裏切り者!」と責めるだけか。

閑話休題。


この辺りまで来ると、最早背中に背負っている物は露骨です、この人。

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 総選挙に立候補した者のうち当選可能性がありそうな連中は、
ほとんど全部信ずるに値しない連中なのかもしれない。
そうならば、本来はまともな候補を自分たちで送り出さねば
ならなかったのだし、それができないならマシな部類を
何とか国会に送らねばならない。

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この辺りからは、既に「有識者」という意識で物を
語ろうと云う意思は感じられなくなります。
アジテータのよう。
そして、「当選可能性がありそうな連中は、
ほとんど全部信ずるに値しない連中なのかもしれない」ので、
「マシな部類を何とか国会に送らねばならない」と来る。

前段に立ち返ります。

「与党300議席を超える勢い」

わはははははははははは、要するに、与党の立候補者は
信じるに値しない、と!
で、当選可能性の低い連中に「マシな部類」がいる、と
この方は露骨に云っている訳だ。

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 現在の国会の顔ぶれがいかに悲惨であるかここでは
十分説明できないが、問題は、第二次安倍政権となってから、
とりわけ質の悪い面々が重要な職を与えられるようになっている
という憂うべき傾向だ。
極右活動家から喝采を浴び熱心に支持されている政治家たちが
大臣その他の職に就いているのだから、
いまや国家中枢が歴史修正主義にとり憑かれた
ネトウヨ同然の連中によって占領されていると
見られても何の不思議もない。
「美しい国」ならぬ「恥ずかしい国」そのものだが、
こんな状態を是正するには、これらの輩を国会から
駆逐するほかない。そうした決意を大多数の国民がするだけで、
ロクでなしどもは公の舞台から居場所を失うはずなのだ。

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さぁヒートアップは止まらない。
顔が真っ赤になっているのが目に浮かぶようです。
ここまで云うと、アジテーションというよりも
「悪口」になってないかい?と老婆心ながら
心配になってきます。
大丈夫か、政治思想家の白井さん?
つうか、君が立候補した方が話が速いんじゃないのか(笑)?
文化学園大学助教、だそうだが、「ネトウヨ」なんていう
下らないネットジャーゴンを平気で使う辺り、
レヴェルの低さは自明なのですが。

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 政治に携わる人々が「使い物にならない」のなら、
使えるようにしなければならない。
現状で国政政治家たちが使い物にならないのだとすれば、
それは彼らがそのような仕事ぶりでも許されているからである。
このような緊張感の欠如は、日本人の多くがもうとっくに
破綻している戦後の《平和と繁栄》の幻影に惑わされていることから
生じているのであろう。
戦後の矛盾を最も過酷なかたちで引き受けさせられた沖縄は、
逸早くこの幻影から脱出した。
平和主義が目に見えて脅かされ、経済的繁栄も
刻一刻と失われてきた本土の日本人にとっても、
本当は余裕などもはや微塵もないのである。

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で、締め、と。
戦後の《平和と繁栄》、とやらが幻影だ、というのはよく
分かる。で、漸くその「平和幻想」から自立するか、
というのを模索し始めた状態である、と云えよう。
そこに、集団的自衛権や国防の問題が含まれる。

個人的には沖縄に日本全国の米軍基地の70%強が
集中している、という状態は畸形的であると思う。
ただ、経済政策上「無しではいられない」状況の
対処と「基地の撤去」はセットでなければなるまい。
そうでなければ、単純な民衆が武力による軍事クーデタに
最初の数日は喜ぶが、間もなく今まで以上の失望(そして死を)を
感じてきた、という事と何ら変わる事はないだろう。
「基地を無くす事で戦争を根絶」なんて云う目眩がするような(県民ではない)
馬鹿がウヨウヨいる沖縄では、今は厳しいだろうが。

だが、この今井助教とやらの論旨は自分とは真逆なんだろうな。

そして、本人は隠し抜いたつもりであろうが(だよね?)、
透けて見える本音は「共産党に投票しよう」だ。

もうちょっと丁寧に整理すると、

1.大義なき解散、争点なき選挙により、多くの投票者は入れる先が見つからない。
2.だが、今居る国会議員と、今回受かり得る殆どの立候補者は、ロクデナシだ。
3.しかし、沖縄では民衆は政治家を「啓蒙」し、
闘う政治家をつくり上げる事が出来た。
4.いまや国家中枢が歴史修正主義にとり憑かれたネトウヨ同然の
連中によって占領されている。こんな状態を是正するには、
これらの輩を国会から駆逐するほかない。
5.そんな「ポスト55年体制を体現する政治闘争」を出来る
政党の政治家に投票しようではないか(ヒント:マルクス)

となる。

こういう風に書いてくれたら、もう少し分かり易いのになぁ。

ま、アジテーションの面白さの本質は云っている内容の是非より、
「熱」だ。熱の込めようはよく伝わった。つうか、それしか無いが。

ま、無内容だからこそ、熱くアジるしかないのが
活動家って人種だからね。
内容の精度とか論理性なんて求めてないよ。
馬鹿にはそれは無理な要求だもんね。



最後にどうでもいい蛇足。

自分は投票は、国政地方、全て欠かした事はない。
自分がそれを「したい」からだ。
別に義務とも思わない。ペナルティがある訳でもないしね。
また、投票しない、放棄する、というのも馬鹿だとは思わない
(者もいる)。

本当に、考えた末の放棄ならば、それはそれで個人の判断だ。
そこに対して何の掣肘も出来ないし、やってはいけない。

ましてや。

それが本音を隠して(共産党に清き一票を!)、タワゴトだの
特権だのとホザくのは、馬鹿を通り越して醜いぜ?

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コメント

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