mixiユーザー(id:6972928)

2014年11月20日14:28

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Interest

団体職員の頃の日記で触れたことがあると思うが、
毎日生きていて人に話せるイベントが皆無ってことは
死んでいるのと同様ではないかと思うものだ。

どの部所でも、朝礼や昼礼にて「今日の所感」を
所属員持ち回りで披露させるコーナーがあったが、
話下手だ、というのはまあ理解できるにしても

「特に話題がない」

で終えてしまう(往々にして皆にちやほやされがちな女)のは
皆がさらっと流してしまっても、わたしは外見の美に関わらず

「つまんない人間」

という評価を下していたものだ。

いくら歩きながらも5インチ前後のLCDの向こう側しか見えていないとしても
いくら不感症が進行しているとしても
そこには他人が生きて刻々イベントを生じ続けており、
小話のネタに困らないくらい世の中には
何かと inerest(興味)に足るイベントはあるはずなのだ。


上記はタイトルに関する記述だが、
今日、記載するイベントの内容はまた別。

人間というのはかくにも都合の良いストーリーで自己暗示に浸るものであるということ。

週2,3回の割合でリハビリに通院しているのだが、
リハビリ開始前には必ず血圧を測れと規定されている。

何故必要なのかの説明はないし、
数値でとやかく言われたことは事実上ないのだが、
施術上で血圧に依ってやってはいけないマッサージや運動などがあって
事前にそれを回避しているから見えないだけなのかもしれない。

ま、兎に角、血圧測定が義務付けられているし、
測定していないと施術に移ってくれない。

測定は腕を曲げて入れる自動測定器。極めてよく見かけるアレ。


中太りしたオバハンがのらりくらり測定中。

なんどか見かけたことはあるオバハン。

あまり饒舌だった記憶はない。

血圧上限の方が156mmHgと出ている。

オバハン、慌てて測定値リセット。測り直す。

あの数値、ってかあの手の血圧計。
脈動をピックアップするセンサーの位置がある程度分かっていると、
要は周期波形が観測されなければ血圧測定範囲に入らないので
少し腕を伸ばす方向に力を入れてセンサとの接触圧を下げるとか
被測定者の意図で結構なんとでもなるんだな。

血圧を測りたい人は当然

「良くなりたい」

意図があるはずで、誤魔化しても意味が無い、という
性善説的背景を前提にしているから、
故意の誤差はないものとしているんだろうな。

本質的にはその通りなのだ。

オバハン、測りなおして110mmHg。
156mmHgの記録紙をあわててパンツのポケットにねじ込みながら

「やあ、こんなに低てええのんかなあ。。。」

とかやや声高に言いながら、新たな記録紙を看護師に提出。

「わたし、いつも140くらいやのに、こんなんでええのん?」


、、、いやいや、良くないだろ(大笑)。

看護師さんは

「そういう時もありますから、大丈夫ですよ。」

と分かってか分からんでかの返事をしたが、
オバハン、気が引けたのか再々測定。

おいおい、次、待ってるんだよ。
何度も測ってんなよ。

3回目の測定は、あんまり腕の位置に細工できなかったのか、
上がるように調整したのか118mmHg。

その印字結果を提出。


自分のことも省みて、人間の行動ってのはとても interest(関心)を紡ぐ。

そのオバハン、その後も高血圧とか悪いところを
誰も訊いてもいないのに上ずった声でしゃべり続けながら
思わぬ低血圧値が自分でも驚きのように一生懸命振る舞う。

涙が出てきそうだね。その必死感(苦笑)。逆効果。


話の途中でなんとなくオチは見えたと思うのだが、
そうやって嘘をついて、どうする?

学校や会社の年次健康診断で嘘をつくのはまだ分かる。

面倒で採りたくもない対応をさせられたり、
周囲に哀れな目で見られるのが嫌だとか
往々にしてあるだろう。

でも、てめえは自分の意思で金も払って病院に治療に来ているんだよな?

その測定はアンタの意志からくるものなんだろ?

血圧の詐称するなら、治療自体をやんなきゃいいじゃん?

その数値詐称で誤った処置を施されるリスクって案外高いと思うよ?

それでもし医療事故につながったら
それはそれで大騒ぎするんでしょ?
きちんと血圧測定をしなかった、患者任せのいい加減な数値を採用した、
手抜きだなんだかんだと、
ポケットに隠した多分正しいだろうと思われる数値結果を隠匿して、
自分が正義だというストーリーに溺れるよね。

喩え指摘したとしても、それはそれ、これはこれ、という
屁理屈をこねてくるのが関の山だろう。

オバハンだ、とかいう以前に、
典型的な人間の心理モデルだろうなあ、と思いながら
事の全容を眺めさせてもらった。


単にオバハンを非難する気は毛頭ない。
途中、非難めいた下りを示したが、
非難というより、問題の可怪しさを明記する目的であって、
そういう人はいっぱいいる、むしとそういうのがマジョリティだと気づいてもいる。

ただ、やっぱり、周囲にあるイベントを感じ取って
なるだけプレーンな位置から論理だてて見ていると
自分の中に同様を感じることは多いし、
どちらかに偏っていく自分をなるだけ中庸にもどす動力にもなる。


日々刻々周囲に自分じゃないものを感じ続けることは
生活の中で配当される interest(利子) である。

正直、悪環境に転落して入るのだが
その中でも、自分で組み上げ自身を縛るストーリーばかりに溺れることなく
なけなしでも interest を受け損なわないようにしたいものである。
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