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2014年08月12日00:18

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編集者のセンスを疑うレヴェル

元特攻隊員だけど何か質問ある? 【第3回】手塚久四さんの場合
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=141&from=diary&id=3004468

元記事の見出しなのか、ネット公開用の物なのかが
今ひとつ不明なのだが、この内容にこの見出しって、
あまりにもセンス無さ過ぎ。

半ばげんなりしながら開いてみたのだが、
内容は至って普通。つうか興味深い。

もう、皆分かっているのだ。

「勝ってくるぞと勇ましくぅ♪」な人も。
「厭だなぁめんどくさいなぁ、でも世間の目がなぁ」な人も。
「行くのが当たり前なんだから仕方ないっしょ?
行かない権利は金持ちにしかないしねぇ(w」な人も。
「とりあえず後方勤務でやり過ごせるべ、俺理系だし」な人も。
「行きたくない行きたくない行きたくない(べそべそ)!」な人も。

色々な人たちがいた。

それは、今も昔も、変わらない。

軍隊なんて組織が非常に歪で、前近代的で
ジャングルかサル山みたいな処だ、ってのは
世界共通だし(組織を強固に維持する為の
上下関係の絶対性は、容易に幼稚なサディズムを
誘発する)、それでも、色々な人たちが色々な
動機や、事情で行ったのが、先の戦争だった。

だから、色々な人に話しを聞き、記録しておくべきなのだ。
故に、この企画は正しい。
もっともっと行うべきだろう。

この手塚氏が、何を考えて最後のパラグラフに
言及したのかは、分からない。
それは、個人の考えだろうからだ。

だが、自分には、どうしても分からない。

「何が戦前と似ているのだろうか?」

という事が、だ。

戦争前夜の空気を、彼は感じているらしい。
日本が侵略戦争を仕掛け、その為の人員確保で
徴兵をする、という事、なのだろう。

では、戦争を仕掛ける理由とはなんだろう?

現在は少なくとも、武力に訴える形での
帝国主義は、ごく少数の国を除いては(それが
近隣国だ、というのが日本の頭の痛い処なのだが)
無い。日本も当然異なる。
確かに資源の乏しい国なのかも知れないが、
周辺国と良好な関係を築き、商売で調達する
事が出来る。というより、今更資源が目当てで
侵略を仕掛ける国なんて、世界中見渡しても
殆ど無い(それが近隣(略))。

では、地政学的にはどうだろう?
大戦前夜の日本を取り巻いていた危機は
主に二つ。

アメリカ主導による経済封鎖と、
ソ連の南進政策だ。

其処で現在を見てみても、アメリカとは
同盟関係を強固にしておこう、というスタンスだし、
ソ連は存在していない。

これでも、似ているのだろうか?

ここまで似ていない状況を引っ張ってきて、
「徴兵が」と云われても全く理解が出来ない、
というのが正直な処だ。

中韓が連携して経済封鎖?
それで干上がるのを恐れた日本が
先制攻撃を釜山なり上海なりにする?

架空戦史にも書けないジョークだね。

今、戦争を、徴兵を恐れる声は(多分)よく聞かれる。

だが、物事には因果というものがある。
因が無くては果はない。
蒔く種が無くては実は生らない。

この状況で、この国は「誰と何処で」戦うというのだろう?

この問いに、明確に答えられた事は、
残念ながら、無い。

現在の世界情勢を見渡して見ても、
国と国でガチンコで行っている侵略戦は
とてもではないがし辛いのは理解出来る。
ただ、それで世界が平和になった訳ではなく、
相変わらず血みどろなのは、より残酷に、
狂猛になり、手打ちがし辛いイデオロギッシュな
内戦に、世界の戦争シーン(そんな言葉は無い)は
移行しているからだ。

大国は、宛ら二十世紀のツケを払わされている
かのように、それらの泥沼に頭を痛めている。
貧困とイデオロギィの二本立ては、誰かが
手打ちをセッティング出来るものではないから。

幸い、と敢えて云おう。

日本は、その手の血みどろからは
現在の処、自由だ。

だから、世界に向けて出来る事もあるだろう。

それを考える事は、とても有用だろ思う。
しかしそれは、似ても似つかない戦前を
引っ張り出して、合わないピースを無理矢理
嵌める事ではなかろう。
それは、結局の処、時間の無駄だ。

だから、この記事の阿呆な見出しを
軽蔑するし、惜しむ。

ストーム(この懐かしい響き!思い出すねぇ
『摩利と新吾』(笑))のくだりなど、読んでいて
たまらなかった。

こういう雑な仕事が、こうした読むべきもの、
見るべきものから、目を逸らさせるのだ。
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コメント

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