谷啓氏の「ガチョーン！」風に読んで下さると嬉しい。ＮＨＫＢＳプレミアムで放送中の『シャーロックホームズの冒険』。とりあえず、引き続きシーズン２（厳密には、英国は、シリーズという言い方らしいが、何か日本はseasonという言い方が定着してるから、こっちにする）をやってくれるっぽい。先ほど公式HP見たら、『ギリシャ語通訳』が載っていた。
私が好きな『ギリシャ語通訳』。マイクロフトお兄ちゃん初登場。初登場も何も、原作では、お兄ちゃんは、これと『ブルース・パーディントン』にしか出て来ない。60編中２つだけ。それでも、子供の私に多大なインパクトを残したマイクロフトお兄ちゃん。職業は“英国政府”。何かすげえ。
で、前回は、『青い紅玉』でした。日本中のシャーロキアンから「青い“紅玉”って、それって、ただのサファイヤじゃねえか！」と総ツッコミを食らった世紀の誤訳。
現在は、『青いガーネット』という、無難な訳におちつく。でも、私ゃ、世紀の誤訳と呼ばれとる“青い紅玉”って言う訳の方が好きだったりする。何か神秘的じゃね？こっちの方がと。
因みに。原題はThe Blue Carbuncleなのです。Carbuncle（カーバンクル）を辞書で引くと、確かに“紅玉”と出て来るので、あながち間違いではないんじゃないか？と思ってしまう、英語が苦手な私です。この時代、赤い石は全て「カーバンクル」って呼んでたらしい。何このザックリ感。ルビーもざくろ石もカーバンクル。
で、「がちょーう」。発端が、鵞鳥の腹から伯爵夫人が持ってたブルーカーバンクルが出て来る。
それが１番の事件なのだろうが、私にとっては、夜着のまま人前に出ちゃったホームズ先生の方が事件であるのよ、グラナダ版。ガウンは着ていたが、あれ、ヴィクトリアン的には、おそらく、パンツ一丁で客前に出て来ちゃったくらいの恥ずかしさ。
SHERLOCKのシャーロック君は、依頼人の前で、パンツすら履いていなかったけれど。あれ、現代だし（現代でも、パンツくらい履け！）。
ピーターソンに「先生、鵞鳥拾いました。」っていきなり話しかけられて、ホームズすげえ吃驚するのに、全然驚かないピーターソンさん。きっと、最早この人の奇行に慣れきってしまい、ヴィクトリアン的パンツ一丁で出て来ても、今更驚きもしねえんだろう。普通に「これ、どうしたら良いですかね？」って相談開始。
薄い本作家さんに言われるまで気づかなかったが、ピーターソンさんの奥さんは、あんな小さな宝石を、よく、餌袋の中から見つけたよなぁ。その薄い本では、ピーターソンさんが「内臓を細かく切り刻むのが、うちの奴の趣味でさぁ！」と言っていた。私爆笑。でも、そうでもしないと見つけられんよね。あれ、あのまま見つからなかったら、あの誤認逮捕された配管工に容疑がかかったままで、大変なコトになったんだろうなぁ。
１度帰ったピーターソンさんがもう１度来て「先生。鵞鳥が大変です。」って入って来て、ホームズ先生「生き返って窓から飛んで行ったとでも言うのかね？」って言うのは原作通りなのだが、グラナダ版で見ると、ジェレミーホームズが凄く小馬鹿にして言っているように見える。ガチョウガチョウうるせえなぁ〜って思っていたのかも知れない。しかも、先生、寝てたところを叩き起こされて機嫌悪いし。
このお話。クリスマス時期なので、ハレな感じがあって、私はとても好き。
ハドスンさんが、折角料理持って来るのに、「君、お腹減ってる？」って訊いて、「それほどでもない。」とワトスン君が答えるや否や、捜査に行っちゃうホームズ先生。これ、別に誰に依頼されたワケでもないから、ただ働きだよね？
原作では、ワトスン君は、この時、ホームズと一緒に同居してないので（嫁がいるのか、婚約中なのか）、彼女（嫁）放っておいて、これで彼女と上手くいくんだろうかワトスン君・・・と余計な心配もしてしまう。だって、クリスマスなんだよ。通常は彼女（嫁）怒ると思う。
パブまで行って、ビール頼むのに、ワトスン君飲もうとするも、ホームズさっさと次の現場に向かっちゃうところとかいかにもそれっぽい。「寒いし、捜査は明日にしよう。」とワトスン君が言うも、「ならば、南に進路をとって」と言って、さっさと行ってしまう先生。ロンドンの12月は寒かろうな・・・・。
あと、細かいな・・と思うが、パブの亭主が、ホームレスの女性にお酒をあげて、中に入れてあげるシーンがとても好きです。慈悲と寛容のクリスマス。
賭けのシーンも好きなシーン。
これも細かい部分だが、ジェレミーホームズが広告原稿を書くシーンが凄く好きです。背筋をピンと伸ばして、スラスラと書いて行く。あの背筋の伸ばし方の綺麗なコト。ホームズのイメージって本当にこんな感じ。ここには出て来ないが、グラナダ版の先生は「カリグラフィかよ！」ってくらい綺麗な字を書きます。あれもぽい。てか、あれで「あぁ、この人は、ちゃんとした教育をしっかり受けてきた人なんだなぁ」と思う。この辺りもボンボンだな・・と思える部分。
で、ここから、凄くどうでも良い話。いや、今までもどうでも良い話だったが。
ホームズ先生が寝てるベッド。グラナダ版、ちゃんと狭いですよね？
ヴィクトリア期のベッドって狭いんだ。幅がない・・・と言えば良いのだろうか？王侯貴族のベッドだったら別でしょうが、通常フラットに付属でついてるようなベッドは、普通サイズであろう。
昔、何かのパスティーシュ（だったと思う）で、怪我したホームズの横にワトスン君が一緒に寝るって言うシーンがあって、「コレ、物理的に無理だよね？」って凄く思った。変なところが気になる私。
前述通り、ヴィクトリア期のベッドは狭い。野郎２人で並んで寝るのって不可能だよね？背中合わせで横向いて寝るのなら出来るかも知れない。あと、お互い半身がずり落ちてる状態で寝るのなら大丈夫かも。そうでなければ、最早、２人重なって寝るしかない・・・。
そんな状況になるはずなのですが・・・・。ホームズ先生の実家のベッドだったら、野郎２人で余裕で寝られただろうね。ホームズ先生の実家のベッド。それを思い描くと、デカイベッドにテディベアを持った少年シャーロック君がポツーンって一人でいる映像が浮かんじゃう私ですが・・・。ちょっと悲しい。子供の頃から１人ぼっちって言う・・・・・。
青い〜には、冒頭、ホームズが寝てるシーンがあって、ベッドがちゃんと狭かったのが嬉しかったな・・・って言う、変な嬉しがり方をする私でした。幅はともかく、先生身長は高いから、それでも、多少は大きなベッドなんだろうか？
次回は、ぶなの木屋敷。１番のみどころは、ワトスン君が女性を誉めたら、「誰のコト言ってるの？」ってホームズが嫉妬するところ・・・だと信じて疑わない。先生、オマエの嫉妬はめんどくさい。あと、分かりづれえ。
コレはホントに見どころだと思うが（じゃあ、前のは違うんかいって話なのだが、私の中ではそうでもない）、ワトスン君とホームズ先生の超恰好良いツーカーっぷりが見られます。
とりあえず、シーズン２も放送されるようなので良かった。
がぞーう！（画像）
☆寝てるジェレミーホームズ先生。ね、ベッド狭いでしょう？これが普通幅。２人一緒には寝れねえよなぁ〜・・・。
☆ラストの２人でご飯食べるシーン。クリスマスなのに、キャンドルがあるくらいで、あまりクリスマスっぽくはない。ツリーはこの時はなかったんだね。
☆背筋ピンのホームズ先生。これで、お手紙を書く。恰好良い。
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