平成24年12月7日(金)。
丸美先生は仕事中だったが、17時過ぎに地震があった。
高層階なので、揺れる揺れる。
この秋に渋谷通いになってからも、何度か地震があったけれども、最大の揺れだった。
いつもの昼食会の、武蔵小杉のエヌ氏は、
「物が落ちて来るから、潜った方がいいですよ」
机の下で頭を抱えながら叫んでいる。
揺れが大きくて長かったが、建物の耐震構造で、揺れながら揺れを吸収する仕組みだったのだろう。
こんな高層にいたら、駄目な時は駄目だし、もう、耐震構造を信じるしかない。
エヌ氏の姿が見えないので、
「Nさんは、どこに行ったのですか」
と言っている人がいた。
「ここで狸みたい丸くなっています」
丸美先生が報告する。
揺れが収まると、エヌ氏は這い出て来て、昼食会のA氏に向かって、
「そこの席、棚が崩れたら危なかったですよ」
そして、
「どうせ、皆は、先に死ぬんだから」
と、うそぶいていた。
「これじゃあ、家のガスが停まってるかもしれないなあ」
と言う人には、
「ガス代払ってないんですか」
とも言っていた。
インターネット速報によると、ついつい神奈川県を見てしまうが、神奈川県は震度4だった。
余震のためか、耐震構造のためか、建物がしばらく揺れ続けている気がした。
電車も停まっているのではないか。
仕事が終わって外に出ると、渋谷の街は、普段の姿だった。
電車も停まっていない様子。
店も普通に営業しているので、見つけておいた旧めかしい居酒屋、
細雪
(
http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13050656/ )
に入る。
JR東日本・山手線、渋谷駅から京王帝都電鉄・井の頭線の駅ビル、マークシティに行き、建物の北側に接している。
路面電車の東京急行・世田谷(玉川)線は、かつて渋谷駅まで乗り入れていたが、その時代からある店だろうか。
世田谷線なら似合うが、歩いて数歩で世界が変わり、都会的な井の頭線の改札口がある。
中が見える扉には、
「酒動ドア」
とある。
「手動ドア」
の意だが、自動扉が壊れたというより、どこかから不要になった、壊れた自動扉を譲り受けた様子。
煙草の煙が渦巻く店内に入り、女将さんに、
「一人です」
と、人差し指を立てると、入り口近くの、4本ある脚の1本が浮きそうなテーブルに案内される。
椅子についても、そんな感じだった。
壁に貼られた品書きから、鯵フライ、焼きそば、麦酒(ビール)を頼む。
雰囲気を堪能し、女将さんに会計を済ます。
「今日、地震あったの、知ってましたか」
「知ってます」
「食器がガタガタと揺れて、ああ地震だって、気が付いたんですよ」
合計で1330円だった。
J−WAVE(81.3MHz)・受信記録(20:20〜21:00)。ジャム・ザ・ワールド(若手ダンサーの夢と現実、ほか)。提供(三菱商事、ほか)。SINPO=45444。
ラジオ韓国(1170kHz)・受信記録(21:00〜22:00)。玄界灘(韓国のビールは不味いか、ほか)。イッチャナヨ(韓国歌謡コンクール、ほか)。SINPO=33333。
(400文字4枚)
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