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2012年08月07日12:21

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小田原花火大会と百合系酒場

平成24年8月4日(土)。
 今日の丸美先生は、神奈川県小田原市への旅である。
 例によって通院である。
 帰りには平塚市の百合系酒場に寄るつもりである。
 少しだけ、暑さは緩いのだろうか。
 電車に乗り、乗り換え駅で乗り換える。
 どこかに連れて行って貰えるのか、抱っこされた女の子がお父さんに張り付いていた。
 ビートルズ顔の西洋人が乗っていた。
 箱根に行くのか伊豆に行くのか、大きな荷物を持った、高校生にしか見えない女の子のグループがいた。
 駅で停まるたび、蝉の鳴き声が飛び込んで来る。
 トンネルをくぐり、電車は山岳地帯に入る。
 蛇行した川を渡り、JR東海のローカル線と交差する駅を過ぎ、鉄橋を渡る。
 新幹線駅に着くと、箱根のどこかの博物館の宣伝で、甲虫(かぶとむし)標本の展示があった。
 小学生か中学生の女の子が、指差しながら甲虫の名前を諳(そら)んじていた。
 駅の山側に出て、暑さを覚悟していたが、そうでもなさそうなので、今回も路線バスには乗らずに歩く。
 バス・ターミナルには時間良く、ライオンズ・カラーの伊豆箱根鉄道の路線バスが停まっている。
 せっかく、往復してくれているのに、歩いてしまうのは申し訳ない。
 山を切り開いた住宅地の中の急坂を上る。
 毎度の事ながら、小田原市が指定している白秋の小路である。
http://www.amazon.co.jp/%E5%8C%97%E5%8E%9F%E7%99%BD%E7%A7%8B%E8%A9%A9%E9%9B%86-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8C%97%E5%8E%9F-%E7%99%BD%E7%A7%8B/dp/4101195013 )
 左手に相模湾が見える。
 右手の明神ケ岳に雲が掛かっている。
 大学の敷地の遊歩道を歩く。
 蝉がピーピー鳴いている。
 元気がない紫陽花が僅かに残っているものの、ほとんど姿を消していた。
 大学にロンドン五輪出場者がいるらしく、垂れ幕があった。
 バス停横の大学の守衛さんが、
「どうもご苦労様です」
 と挨拶するのでお辞儀をする。
http://www.amazon.co.jp/I-%E6%84%9B-Eye%E2%80%95%E3%82%88%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%9F%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%A6%E7%9B%AE%E3%81%AE%E5%8B%89%E5%BC%B7%E3%83%BB7%E5%B9%B4%E5%BE%8C-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%85%AD%E8%BC%94/dp/4062633620 )
 リゾート・ホテルのような建物が見え、蜜柑の段々畑の中の医院に到着する。
 医院の建物の中に入ると、弱冷房の空調だった。
 歩いて来たので涼しさが物足りず、鞄から取り出した団扇で扇ぐ。
 でも、このぐらいが丁度いい。
 受付を済ませる。
 視力検査を受ける。
 看護婦さんが瞳を開くための点眼をする。
「**さんに会いましたか」
「いえ、退院してから、まだ会っていません」
「ついさっきまでいたんですけどね。ちょっとした行き違いですね」
 小林よしのり先生の漫画、
 小林よしのり「目の玉日記」(小学館)
http://www.amazon.co.jp/%E5%B0%8F%E6%9E%97%E3%82%88%E3%81%97%E3%81%AE%E3%82%8A-%E7%9B%AE%E3%81%AE%E7%8E%89%E6%97%A5%E8%A8%98-%E5%B0%8F%E6%9E%97-%E3%82%88%E3%81%97%E3%81%AE%E3%82%8A/dp/4093890560 )
 にあるように、皆が順番を待っている前で診察を受けるので、内容が丸見えだし丸聞こえである。
 話から大正14年生まれというお婆さんがいたので、順番待ちのおじさんが、
「若いねえ。ぴんぴんしているねえ」
 と、声を掛けていた。
 順番が来て診察を受ける。
 吉本の手相芸人に似た若手医師だった。
 次回は一月後という事であった。
 ロビーで、
「橘さん」
 と呼ばれたので呼び戻されたのかと思ったら、別の人だった。
 帰り道も蜜柑畑の中の農道を行くが、今回は別経路を行ってみようと思う。
 いつもは玄関に向かって左側に行くが、右側に行ってみる。
 入院中は病室から見下ろしていた、円形劇場風の段々お茶畑の中を進む。
 医院の屋根を見下ろす、北原白秋先生お気に入りの高台に直接向かおうというわけである。
 しかし、草が深くなって行き止まり。
 別の蜜柑畑の中も駄目であった。
 結局、いつもの蜜柑畑の中の農道を行く。
 ねこ和尚さん(http://mixi.jp/show_friend.pl?id=23308288 )の大黒天・蓮船寺の前を通る。
 蓮船寺は小田原七福神(http://www.post-ad.co.jp/shichifuku/ )の一つである。
 小田原の著名観光地(七福神)の玄関先の出来事なので書くが、ここで、ねこ和尚さんのおばあちゃんを見た。
 先代からお願いしているらしい植木職人さんに、境内のここはこう刈るようにと、いろいろ指示していた。
 先代は母親だったらしく、
「あなたも立派だねえ」
「母を見習って頑張ります」
 というやり取りがあった。
 宮大工と同じで宮植木職人もあるのだろうか。
 おばあちゃんは、ものすごく元気だった。
http://www.amazon.co.jp/%EF%BC%A4%EF%BC%B2%EF%BC%A1%EF%BC%A7%EF%BC%AF%EF%BC%AE-%EF%BC%A2%EF%BC%A1%EF%BC%AC%EF%BC%AC-%EF%BC%BA-%EF%BC%B3%EF%BC%B0%EF%BC%A5%EF%BC%A3%EF%BC%A9%EF%BC%A1%EF%BC%AC-%EF%BC%B3%EF%BC%A5%EF%BC%AC%EF%BC%A5%EF%BC%A3%EF%BC%B4%EF%BC%A9%EF%BC%AF%EF%BC%AE-%EF%BC%A4%EF%BC%B6%EF%BC%A4-%EF%BC%9C%EF%BC%A4%EF%BC%B6%EF%BC%A4%EF%BC%9E-%E9%B3%A5%E5%B1%B1-%E6%98%8E/dp/4089081416 )
 毎度の事ながら、アニメーション作品「ドラゴンボールZ」などの脚本担当者、戸田博史先生の喫茶店、カフェ・レオティアーズ(http://leotears.blog21.fc2.com/blog-category-5.html )の横を通る。
 県道に出れば、ザ・ドリフターズの加藤茶さんがイメージ・キャラクターを務める公営競輪場がある。
 今日は営業中のようで、紺色のマイクロ・バスが何台も往復していた。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%BA%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%B3%E4%BC%9D%E8%AA%AC-%E5%8A%A0%E8%97%A4%E8%8C%B6/dp/B00005EJJT )
 女子短大もあるが、夏休み中なのか、下校の女子大生はいなかった。
 切り通しのJR東日本・東海道本線、箱根登山鉄道・箱根登山線を陸橋で跨ぎ、小田原駅に向かう。
 町には、プロ野球のポスターがあった。
「青木智史帰郷記念交流戦
 小田原ナイター
 新潟アルビレックス vs 横浜DeNAベイスターズ
 8/13(月)18:00 小田原球場」
 北陸のセミプロ・リーグ、新潟アルビレックス球団主催の交流戦のようだが、小田原出身で広島東洋カープで活躍した、青木智史コーチの顔写真を大きくしたポスターだった。
 青木智史オフィシャルウェブサイト
 (http://aokitomoshi.com/ )
 新潟アルビレックス球団は、遠征先でそれぞれ、出身選手を大きく扱ったポスターを作って集客に努めているのだろう。
 選手も、ポスターの大きさに負けない活躍をしなければならない。
 駅ビルに入ると、所々、一つ目お化けの提灯がぶら下げられていた。
「夏のひんやり企画
 恐怖のホラーハウスリターンズ
 涼みたいならぜひおいで〜
 恐怖のお化け屋敷登場!」
 との事で、買い物をしてレシートを見せると見物できるらしい。
 100円でチョコレートを買っただけでも入れるわけである。
 行って見ると、吸血鬼ドラキュラに扮した女性店員さんが、お客さんを見るたび、
「いらっしゃいませ〜」
 と、企画の趣旨と反するようにも思えるが、元気な声で誘っていた。
 こういう企画は、行列がないと人は来てくれないので、とにかく、ある程度の人数を呼び込むまでが勝負である。
 余談であるが、こんな事は初めてなのであるが、知らない間に勝手に携帯端末の時刻が1時間進んでいた。
 それから、一つ目お化け提灯の写真も写したのだけど、なぜか、これより後に写した写真より後に登録されていた。
 何なんだろう。
 単に暑さのせいで、機器に異常があっただけと信じたい。
 観光案内所も見る。
 すると、電話が次々と掛かって来ていて、女子職員さんが、
「小田原花火大会は開催されます」
 と答えていた。
 今晩は小田原花火大会があるのか。
 18時30分から酒匂川の小田原大橋で開催されるらしい。
 第23回 小田原酒匂川花火大会
http://www.odawara-kankou.com/event-y/08/images2/access.pdf )
 時計を見ると17時30分頃だったが、駅の時計と比べて機器の異常が分かり、実際は16時30分頃だった。
 時計を直ちに修正する。
 百合系酒場に行く予定も修正する。
 駅地下街に行き、100円ショップで1000mlのコーラと柿の種を買う。
 絶食中なので柿の種は食べるつもりはないものの、ないと食べたくなって花火どころでなくなるので、念の為である。
 時間があるので路線バスはやめて、歩いてみる事にする。
 小田原の町は東西南北の通りが複雑で、まず、JR東日本・東海道本線の線路に沿って東京駅方面に向かって歩く。
 お寿司屋さんがあって、格子戸に、
「本日酒匂花火大会出店の為、臨時休業致します。
 またのお越しを心よりお待ちしております。
                         ○○店主」
 と張り紙があった。
 ただただ花火を眺めているより、稼ぐのが一番である。
 突き当たりで右に曲がって左に曲がって、伊豆箱根鉄道・大雄山線、緑町駅に出る。
 そこから、右に曲がって左に曲がって複雑に曲がり、ようやく小田原大橋に向かう広い道に出る。
 熊野神社があったのでお参りする。
 会場に近づくにつれ、小田原市民がぞろぞろと、レジャー・シートやバーベキュー用具を持って歩道を歩くようになった。
 駐車場で焼き鳥を売っているコンビニエンス・ストアもあった。
 路線バスに乗っていたら気づかなかった光景だった。
 会場に近づき、本光寺でもお参りをする。
 東照宮も見学する。
 写真も写すが、肝心な時に電池がなくならないかと冷や冷やである。
 交通警官が目立つようになった。
 ミス小田原と思われる女性警官もいた。
 友人が来たらしく、手を振っていた。
 次の何かの選挙に出るらしい人が、顔写真入りの団扇を配っていた。
 町のポスターでよく見る顔だけど、初めて生で見た。
 小田原大橋に着くと、既に河原や土手のあちこちにレジャー・シートが広げられていた。
 河川は上流から見て右側を右岸と呼ぶ決まりらしいが、橋の上流側の右岸、芝生が生えた土手に場所を確保する。
 背後にはカネボウ化粧品の工場がある。
 上流側には、JR東海・東海道新幹線、JR東日本・東海道本線の鉄橋がある。
 河原の一部がテントで区切られていて、スポンサー席のようだ。
 どこで見ても同じだけど、小さくない金額の大会運営費を負担してくれているのだから、形だけでもVIP扱いは当然だろう。
 開始まで時間があるので、携帯ラジオでプロ野球中継を聴く。
 西の空に夕日が沈もうとしていた。
 ニッポン放送(1242kHz)・受信記録(18:15〜18:30)。プロ野球(ベイスターズ対ジャイアンツ(横浜スタジアム))。実況解説(若松元監督、ほか)。提供(カメラのキタムラ。コールド大関、ほか)。SINPO=55555。
 18時30分になり、小田原北條太鼓の演奏で始まった。
 続いて、小田原観光協会会長、小田原市長の挨拶がある。
 挨拶によると、ここ酒匂川河原は先日の台風で冠水してしまい、花火大会の開催が危ぶまれたらしい。
 何とか復旧し、開催に至ったのだそうだ。
 また、昨年は、東北の大地震のため、開催を取りやめていたとの事である。
 さらに司会者からは、ロンドン五輪では明日、小田原出身の尾崎好美選手が女子マラソンで出場するので応援しましょうと、あった。
 19時00分になり、打ち上げ開始。
 最初は正統派の円形をした、いわゆる山下清型が上がっていたが、幾つか上がるうちに花火自身の黒煙で見えにくくなっていた。
 それでも、風向きで煙幕が去ったのか、直に良く見えるようになった。
 生で見ていると花火という物は、球形に広がっているというのが良く分かった。
 変わり種の花火もある。
 星形に広がる物もあれば、平べったく広がる物もある。
 平べったいので、遊園地の観覧車を斜め横から見たように見えるのである。
 思いの外、低い所で広がっている花火もあったが、あれは正式の広がり方だったのだろうか。
 柳の枝のように落ちながら広がる花火もある。
 空中で爆竹を一斉に鳴らしたような花火もある。
 かつて、1984年の米国・ロサンゼルス五輪開会式でやっていたみたいに、とにかく派手に連発する花火もあった。
 これは、適度にやる所がいいのであって、米国・ロサンゼルス五輪の時など休みなしの連発で、味気ない事、甚だしかった。
 小田原花火大会では観客が大いに感心した所で小休止が入り、司会者がスポンサー名を読み上げ、余韻を楽しむ演出となっていた。
 何度か小休止を挟みながら花火が上げられ、いよいよフィナーレである。
 酒匂川を渡る300メートルの導火線に点火され、ナイアガラの滝と呼ばれる花火となる。
 とても綺麗なのだけど、今回の花火大会はもう終わりなのだという寂しさもある。
「もう終わりなのか」
「きっと不景気なんだな」
 周りからは、そんな声が聞こえた。
 この寂しさも、花火大会の味わいのうちである。
 19時50分の終了であった。
 続いて河原でバーベキューを楽しむ者もいれば、帰る者もいる。
 丸美先生は、小田原駅から一つ東京駅側の、JR東日本・東海道本線、鴨宮駅に向かう。
 駅の場所は知らないが、皆の後に付いて、酒匂川の小田原大橋を渡る。
 東の低い空に黄色い満月が浮かんでいた。
 月光が酒匂川の水面に映えていた。
 この道も直接には駅に行ってくれない。
 警備員の指示で複雑に曲がりながら、鴨宮駅にたどり着いた。
 鴨宮駅を利用するのは初めてだった。
 田舎の駅だと思ったら、区画整理の済んだ駅前広場に橋上駅という、味気ない駅になっていた。
 駅南口に向かって左手にラーメン店があったが、パス。
 20時33分の電車で平塚駅に向かう。
 駅の手前、左手の車窓で明かりが見え、町の盆踊りが開催されていた。
 後に地図を見ると、平塚・錦町の盆踊りだったのだろう。
 駅で降りて北口を出て、何という名の通りかは知らないが、平塚八幡宮に至る道を行くと、ここでも盆踊りが開催されていた。
 ここは、平塚・明石町の盆踊りのようである。
 踊りはまだ続くらしいが、ちびっ子連れの家族は帰る時間だと、司会者が案内していた。
 飲み屋さんがまばらな住宅地の中にある、百合系酒場に到着。
 暗い時間に来るのは初めてだけど、なぜか看板の明かりが消えていた。
 扉は透き通っていて喫茶店のような趣で、中身を見ると先客が大勢いたので入る。
 オレンジ・ジュースを注文する。
 店内では5人程でボード・ゲームの人生ゲームをしているほか、携帯端末でロンドン五輪を見ている者、10冊程も漫画本を持って来て黙々と読んでいる者などいた。
 男子サッカー準々決勝 日本vsエジプト戦、日本3−0で完勝、44年ぶりのベスト4進出!
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/201208040001/ )
 思い思いに過ごせば良い。
 今回もお局様がいた。
「どこか寄って来たのですか」
「小田原花火大会を見て来ました」
 餡ころ餅が出て来たので食べる。
「平塚駅からの公園では、町の盆踊りもありましたよ」
 座っていると、どこに行っても節電の弱冷房の中、今日、初めて冷房らしい冷房に当たって気持ちが良かった。
 冷房を強にしているのかと思ったら、単に冷房の送風口に位置していただけようで、たちまち寒くなった。
 別の席に移ったら、ちゃんと節電の弱冷房を守っていた。
 人生ゲームは19時頃から続けているのか、
「このゲーム、思ったより長く掛かるねえ」
 などと言っていた。
 女子ばかりだから、こんな調子なのかといえば、そういえば、たまたま、この近所の酒場のミクシィ・コミュニティーを見ていたら、将棋をしている写真が掲載されていた。
 酒場の比較が出来る程の場数は踏んでいないが、神奈川県平塚市の地域性なのか。
 丸美先生はお握りを食べ、梅酒も飲む。
 ただ、小田原花火大会を見ていて入店時刻が遅れたので、時間を気にしながらである。
 土曜日なので、後から入店して来る女子もいる。
 終電の時間が思ったより早く、23時過ぎに中座をした。
(400文字19枚)
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