フェラーリがFIA・F2規定用に開発した「ディーノV6」ユニットですが、そのホモロゲーション取得の条件は「年間500台以上生産された市販車のエンジン」であり、フェラーリのディーノ206GTだけでは到底達成できるものではありませんでした。
そこでフェラーリはフィアットに協力を持ちかけ、量販目的でFRスポーツカーを開発しました。
それが「フィアット・ディーノ」シリーズです。
初めに登場したのはフィアット・ディーノ・スパイダーで、1965年のトリノショーで公開された後、1966年から販売されました。
ボディデザインはピニンファリーナによるものです。
エンジンは2リッターのディーノV6ユニットで、最高出力は160psにデチューンされていました。
その後まもなく追加されたのがフィアット・ディーノ・クーペです。
クーペはカロッツェリア・ベルトーネの手によるもので2+2レイアウトの4人乗りです。
そのデザインは発表直前にカロッツェリア・ギアに移籍したデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロが後に発表した「いすゞ117クーペ」によく似ています。
初期型の2リッターモデルはいささか急造感が否めない作りで、サスペンションはフロントこそダブルウィッシュボーン/コイルでしたが、リヤは半楕円シングルリーフを用いたリジットサスペンションでした。
1969年に2418cc、180psのユニットに切り替わると同時にリヤサスペンションが「フィアット130」と同じストラット/コイルに改められ、走行性能が向上しました。
なお2.4リッターモデルの生産はマラネロで行われました。
☆フィアット・ディーノ・スパイダー車両諸元(2リッターモデル)☆
全長:4110mm
全幅:1710mm
全高:1270mm
ホイールベース:2280mm
トレッド(F/R):1385/1350mm
車両重量:1150kg
乗車定員:2+1
エンジン形式:水冷65°V型6気筒DOHC12バルブ
ボア×ストローク:86×57mm
総排気量:1986cc
最高出力:160ps/7200rpm
最大トルク:17.5kgm/6000rpm
トランスミッション:5速MT
ステアリング機構:ウォーム&ローラー
サスペンション
Fダブルウィッシュボーン/コイル
R半楕円シングルリーフリジット
ブレーキ:ディスク
タイヤ:185HR14
☆フィアット・ディーノ・クーペ車両諸元(2リッターモデル)☆
全長:4510mm
全幅:1700mm
全高:1290mm
ホイールベース:2550mm
トレッド(F/R):1380/1360mm
車両重量:1280kg
乗車定員:4
エンジン形式:水冷65°V型6気筒DOHC12バルブ
ボア×ストローク:86×57mm
総排気量:1986cc
最高出力:160ps/7200rpm
最大トルク:17.5kgm/6000rpm
トランスミッション:5速MT
ステアリング機構:ウォーム&ローラー
サスペンション
Fダブルウィッシュボーン/コイル
R半楕円シングルリーフリジット
ブレーキ:ディスク
タイヤ:185HR14
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