12/19(月)
→サマルカンド編 前回の続き
午後3時を過ぎ、気温はさらにぐんぐんと下がる。
寒いので10分以上外にいられず、そこら辺の土産物屋に入っては出るを繰り返したりするのだが、彼らは俺が物を買わないのが分かるとみな次のように言う。
「スムいらない?」
あるいはこう聞かれる。
「お金、交換しない?ドルない?」
「スム」とは、もう説明不要だろうが、ウズベキスタンの通貨である。
国民はみな米ドルやユーロが欲しくて仕方ないのだ。
まぁそりゃそうだよね。年間125%とも言われるインフレで、貯金してるだけでどんどんお金が減っていくもんね。別の通貨に換えておきたくなるよ。
FXで米ドルを保有し、円高のために含み損が増える度に「ダメリカ!しっかりしろよ!」とか独り言を言ってる俺だが、ここではダメリカの通貨も全く「ダメ」ではないんだ。
それにしても店の人だけでなく、博物館などの入場券売りの人たちも声を掛けてくるのは面白い・・・。
さて、歩いていくと墓地に着いた。
なんだ!?この墓地は!?
そうか、亡くなった人の顔が石に刻まれるんだ!
凄くリアル!日本で導入したいと思う人はいるかな?
なぜこんなところに来ているかというと、すぐ上の写真で奥に見える青いドームの建物に行きたいからだ。
この建物はシャーヒズィンダ廟群と呼ばれ、英雄ティムールゆかりの人々が祭られている。
相当に美しいとの評判なのでここには来ないとと思い、寒さをこらえてここまでやって来た。
噂通り綺麗だ。
この、青い建物で囲まれた回廊なんて本当に美しい。
中は色々だけど、例えばこんな感じ。
えーっと、ほんとはまだサマルカンドには見どころがあるんだけど・・・ごめん、もう無理。寒さが限界。
ホテルまで20分はとても歩けないのでタクシーを拾う。(タシケント以外ではタクシーはちゃんとタクシーっぽい車です(笑))
タクシーあったか〜い!
ホテルあったか〜い!
もう外に出たくなーい!!
そのままホテルで日没を迎える・・・。
う〜ん、せめて最大の見どころレギスタン広場のライトアップぐらいは見ておかないとな。
でも昼間であの気温。こんな真っ暗の中、まともに移動できるだろうか。
ホテルの外は昼間よりさらに寒く感じ、息が思うように吸い込めない。
走って誤魔化すしかない。真っ暗な歩道をひたすらダッシュ!着いた広場は・・・
ライトアップしょぼいー!!!苦労して来たのに(涙)
もう嫌になった。タクシー拾ってネットカフェにでも行く!
ネットカフェで日本語の文字化けを直してくれとジェスチャーで頼み、ようやく見たYahoo!Japanのページには・・・
「金正日総書記死去」
マジか!世界の動きが凄く気になる!
とりあえず俺は帰りのソウル乗り継ぎと為替の変動が気になる!
ってことでFXが趣味の友達に電話したりもした(大きな動きはなかった)。
あとは気温を確認。
やっぱりこんな状況か。
これによればサマルカンドのこの日の気温は右上にあるように、-7℃/-13℃ 。左上のはバグって現在の天気となっているけど夏場の天気なので 35.1℃ となっている。気になるのは明日の気温だが・・・「12月20日(火) -12℃/-17℃ 」
・・・。死んだ。でもよく見ると俺が帰国した後の翌週の月曜日は 14℃/4℃ と、日本より暖かいぐらいだ。一週間で30℃の気温差。これが大陸の気候。知ってんだけどね・・・。
最後は夕食を食べに欧風料理のレストランへ。
暖かいし、世間話できるほど店の人は英語達者だし、いいレストラン♪
ボルシチ、チキンの壺蒸しなどを頂いた。普通に美味しかった。
さて、食べ終わって思ったことはただ一つ。
この寒い中帰りたくない。
わずか600mぐらいだが、歩く自信がない。
大変恥ずかしい話ですが、オーナーに頼んでタクシーを呼んでもらうことにしました。
オーナー「そうだね。もうマイナス10℃ぐらいだしね。どこのホテル?マルカプライム?ああ、そこは“Hot Hotel”だね。」
そうか、ここではホテルは高級か安いとか、大きいか小さいかとかでなく、“Hot Hotel”かどうかが重要なんだな。確かに前の2泊は寒かったし。
ホテル着。
フロントの人「お帰り。How are you?」
俺「元気は元気だけど寒すぎるわ。」
フロントの人「そうだね。Tomorrow will be worse.」
また出た!このフレーズ!でもさっき天気予報見たから知ってます・・・。
明日はチェックアウトまで部屋に引きこもり決定♪
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