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2010年06月23日23:35

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つきまとわれたらこうします

たまにはぽっぴんHも防御を超えた反撃に出る。
「あんまりしつこくすると、わたしの指導教授にチクりますよ」
って告げてみたが、男はまったく動じなかった。彼はある研究所から出向しており、本当の活躍場所は断然そちらなのであった。


そうだ、彼は「上司に内緒でいろいろ(別の仕事を)するのが楽しい」と言っていた。束縛されたくないんだ。男の人がたいていそうであるように、奴もやっぱり自由を愛している。作戦は決まった。


ぽH「わたし、あなたの研究所のN貝さんと知り合いです」
先生「あそう」
ぽH「S本さんも」
先生「フーン」
ぽH「Y下さんはおとといから」
先生「ほぅ」
ぽH「あとK川さん」
先生「あ、それは上司です」
ぽH「(キター!)わたしは先生からのメールを全部、CD‐Rに落とし込んで保管しています」
先生「だから?」
彼の目がぽっぴんHを見なくなり、宙を漂うのがわかった。
ぽH「メールの件はうそです。帰りましょっか」
先生「君、今日も車なのか」
ぽH「はい」
先生「駐車場代を出すから、今晩はそこに置いてそのまま来なさい」
ぽH「いやです。ひとつ約束して下さい、学期末の成績をAかD(不可)にすると(BやCを与えないでという意味)、今わたしに確約していただきます」
先生「覚えておこう」
ぽH「覚えるだけじゃダメです。言質を取りたいのです」
先生「間違いなく保証する」
ぽH「今の言葉、ICレコーダーに録りました、ここで止めます。そしてわたしにこれ以上ちょっかいを出さないで下さい、いいですか」
先生「わかったが、今日来るのか来ないのか」
ぽH「行きたくないけど、帰るつもりもありません、だってこの続きをもう少し話しておかないと、貴殿はどんな仕返しを企むかわかりません」
先生「まったく」


わたしは過度につきまとう教員にその行為をやめさせ、その講座の成績にBやCを付けられないという二重の勝利を得た。あとで隣の研究科の女子院生に話すと、「馬っ鹿じゃん」と笑われた。
「もっといい方法があった。教える代わりにわたしの恋バナ聞いて」
いくらでもどうぞ。結局、人の間では何と何が等価になるかわからない。女子院生はふざけてわたしにしがみついた。
「帰りたくない。今日は泊まってくの」
「それは何の練習ですか、明らかに相手を間違えている」
院生には悩みがあった。わたしは、「諦めなさいという以外に感想はない」と首を振った。
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